「地方巡察」 カルテット番外編 

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投稿者: 有沢ケイ  [2016年 02月 22日 22時 45分] ---- 女性
一言
ホーム画面に活動報告がでておりましたので、読みに来ました。
せっかくなので、最初から読みました。
ひさびさのエル・ジェレフさんですね。彼のお話には、どうしようもなく死が纏わりついていて、自分の短い寿命と、苦痛と、患者の生死と、そうして、普通の人生に対する儚い憧憬と、狭間に煌めく生の光とが縄のようにひとつに縒り合わさっている感じがします。
それが、エルだからなのか、彼ゆえなのかはよく分からないのですが。

最近、ふわふわした文章ばかり目にしていたので、ちょっと気が引き締まりました。

考えたら、椎堂さんの文章読むの、久しぶりでした。
楽しかったです。では。
椎堂かおる    [2016年 03月 09日 19時 13分]
有沢さん、コメントありがとうございます!
育児休業のブランクから復活したいと、続きを書き始めた「地方巡察」です。
リハビリで書くには重たい話で、うぐぐってなってますが、文字数的にはもう終わりの方なので、頑張って完結させようと粘っています。

ジェレフは、最初に書いた時、潔く死ぬお兄さんとして登場したのですが、やはり本人的にはもやもやした何かはあっただろうということで、地方巡察でのジェレフは色々もやもや考えています。
閨の相手には不自由しないみたいな人ですが、親友とか恋人といえるような相手が全然いない人でもあるので、そのあたりも。
ジェレフも、普通の人として、奥さんもらって子供作って、こつこつ働いて暮らしたかったですかね?
そのようなことを考えつつ書いています。
投稿者: ヒルナギ  [2015年 06月 06日 12時 48分] ---- ----
一言
医者が英雄というところで、少し驚きました。
そもそも、英雄というものは、命を奪うものであり、死ぬものだと思っておりました。

そうえいばパラケルススも医者だったなと思い、医者の起源を少し調べてみました。
日本ではかつては薬師と呼ばれ、陰陽師とともに働いたようですが、それは中世においては病の原因が呪術的なものであったためと思われます。
同様にケルトの世界でドルイドが医者でもあったのはそういうことなのかとも、思います。
そう思うと、呪術的なものと治癒行為を切り離したのがパラケルススなのかとも思います。

ゲルマンの世界では、ワルキューレが治癒者でもあったようです。
エリアーデが指摘するようにゲルマンは生け贄を神に捧げる行為と戦争が一体化していた時代でした。
その時代に魂を神のもとへ送るワルキューレが治癒者であるのは、不思議にも思えます。
どうも、他界との往き来は一方向ではなく、ワルキューレはその境界に立つものであったのかと思われます。
そうして改めて考えると、英雄とはそもそも他界と現世の狭間に立つものである、と思えてきました。
そう思うと、医者というものが英雄でも、不自然さはないのかと理解しました。

そうして改めて考えると、中央と地方の中心と周縁という構造の中で、異者であり英雄であるものが、生と死、現世と他界の往還に携わるというのは、よく考えられた物語構造になっているのだなと、大変感じ入りました。


椎堂かおる    [2015年 06月 08日 13時 31分]
ご感想を、ありがとうございます。
「地方巡察」は別に本編にあたる作品のある番外編で、そちらを参照しないと設定や背景のわからない内容になっています。申し訳ありません。
なぜ医者が「英雄」ということになっているのかも、この作品だけでは意味不明ですね。

拙作はご覧のとおりファンタジー作品でして、種族間の戦闘が長く続く世界で、停戦の期間にはいったところが「地方巡察」の舞台になっています。
この世界では、「竜の涙」という、頭に石ができる病気がありまして、その患者は石の影響で、強い魔法を使えるのです。なので、子供のころから宮廷に召し抱えられて、魔法戦士として育成され、民には「英雄(エル)」と呼ばれている設定なのですが、本作の主人公のジェレフも、そういう一人で、彼は治癒系の魔法しか使えないんです。他には、攻撃系の魔法を使う英雄もいます。

ワルキューレが治療行為を行うというのは、興味深いですね。
古代の戦場では、医療技術も今よりずっと低かったですから、手の施しようがない場合は、軍医が傷病兵に留めをさしていた(安楽死させていた)そうですので、ワルキューレもその類型で、手当して助けるか、安楽死させてヴァルハラに旅立たせるか、状況に合わせて両方やっていたということなのかなと思いました。
恐ろしい話ですが、当時の戦場の様子が垣間見えますね。
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