エンタメなファンタジー。それだけで終わらない、一味違った魅力。
投稿者:
シロタカ
[2012年 02月 01日 (水) 23時 14分 19秒]
時代小説は大人のラノベ――友人のそんな言葉を思い出させた。
剣劇を主として、悪党を成敗する時代小説には水戸黄門のような様式美が存在する。それを似たり寄ったりと云ってしまうことも可能だけど、そもそも一定の型はどんなジャンルにも存在する(神様が転生させてくれる、とか)。むしろ注目すべきは、エンターテイメントとしての質の高さだ。
本作はファンタジーであり、別に時代小説というわけではない。しかし、時代小説の文脈を巧みに組み込んだような美しさを持っている。端的に云ってしまえば、物語の展開や世界観の設定がどこまでも堅実で隙がない。
英雄と呼ばれる勇者パーティなどケレン味も抜かりなく、そこらのファンタジー作品の水準は軽く超えている。それに加えて前述の時代小説の魅力も併せ持っているのだから、面白くないわけがない。
とても贅沢な、ちょっと大人のエンタメ作品。一味違う魅力を是非。