イチオシレビュー一覧

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なろうにこれほど独特な作品はないんじゃないか?

 この観察物語は観作者様が自ら推しと公言しているほどに生み親に愛され、そして読者にも愛されている作品だと感じた。
 
 観作者様自らが挿絵を手がけ、挿絵に止まらず漫画を自ら作成し始めたという。作者が一番のワルツの物語のファンである事に疑念はない。

 さらに描写力も凄まじく、メルヘンチックな作風をしているからか文章に静謐性を感じた。当たりの物語を引いた時の世界観に飲まれてしまい、没入へと誘われる、つまり息をするのも忘れ、ただこの物語を読むという動作しか出来なくなったので、その意味でも静謐性が現れたと言ってよい。
 
 読み終わってしまった時の喪失感はプリンのカラメルソースに行きついてしまった時の喪失感に勝るとも劣らないほど(プリンが一番の大好物)
 
 外伝では本編の登場人物に関して深掘りがなされており、物語の形態が多岐に渡り読者を飽きさせない工夫が至る所になされている点で素晴らしい。

心の底から作品を愛するということ。

  • 投稿者: 有沢真尋   [2020年 07月 22日 15時 42分]
 レビュー件数が凄すぎて、内容に関しては言及されつくしているのですが。

 それでもお伝えしたいのは、「これほど作者が愛し抜いている作品は世界中見渡しても滅多にない」ことです。はい、大きく出ました。しかし事実です!!

 創作をする人間は、興味関心の広がりや、試してみたい技法や自身のレベルアップの為に、いつまでも同じ作品ばかり書き続けられないことがあります。
 しかし、この作者さんは心の底からこの作品を愛し抜き、書き続けて、生きている限り書くことを誓っておられます。そのために文章も絵も磨き続けているので、更新されるたびに美しく広がっていく世界を心ゆくまで堪能できます。

 ぜひぜひまずは本編をご一読ください。
 丁寧に愛をこめて描き出された物語を味わって、小説や漫画を楽しむ幸せをご自身の生活の中で感じてください。
 面白いですよー!

まるで何でもアリの異種格闘技戦ッ!!

  • 投稿者: 間咲正樹   [2020年 06月 27日 16時 57分]
本作程様々なジャンルを網羅している小説も珍しいと思われます。
あくまで主軸は異世界恋愛ではあるものの、ダークメルヘンの要素もあり、ヒューマンドラマでもあり、極上のコメディーでもあります。

そして作者様自らが「むしろこちらが本番」と銘打っている外伝に入ってからは更にそれが顕著に!!
まさしく何でもアリの異種格闘技戦の如しッ!!
三ツ星ホテルのランチビュッフェ並みにありとあらゆる料理が揃っているので、一切読者を飽きさせないどころか、読めば読むほど癖になること間違いなし!!

そしてそして、本作の最大の特徴が、作者様自ら手掛けた超美麗な挿絵!!!!
騙されたと思って、先ずは1ページ目の人物紹介イラストだけでもご覧ください!
あまりの上手さと独特の世界観に、一瞬で心を掴まれるはず!

――さあ、みなさんも、共にワルツを踊りませんか?

この作品のジャンルは、この作者様にしか書くことのできない『ワルツ』!

作品を読み終わったとき、私はこう思った。

「この作品のジャンルは『ワルツ』だ!」

もはや新ジャンル。


この作品は地の文がすこし変わっていて、慣れるまでは読みにくいかもしれない。しかし、それこそがこの作品の最大の魅力と私は思っている。
慣れてくるとこの文体がクセになってくる。キャラクターにぐっと近寄らせてくれる。気づけば、この世界から抜け出せなくなる。

大筋はあらすじにあるように『王道の恋愛小説』。
けれど、登場人物が個性あふれていて。
例えば、
地位はあるけれど、決して人徳があるとは言えない奇人変人のマッドサイエンティスト。
年頃だけれど、独自の世界の中にいるおロリな少女。
そんなふたりとは対極の世界で育ったスラムの王。
個性的な登場人物が綴られる物語はまさに『ワルツ』!

本編を楽しんだ後は外伝や漫画も楽しめる!


虜になる作品を探している方に是非ともお勧めしたい一作です。

それは発泡酒、あるいは楽器

  • 投稿者: Thera   [2019年 02月 06日 16時 23分]
最初に言いましょう。登場人物みんなぶっ飛んでます。
主人公も悪役も、傾けてないグラスに勢い良く注いだ発泡酒のように、あるいは大きさも音色も異なる数々の楽器であるかのように、個々の個性が弾けて溢れ出す。

しかし、彼らの個性は喧嘩しない。調和が取れていて、完成度の高いオペラを見ている気分になれます。

シリアスとほのぼののバランスも程よく、軽快なリズムで物語が展開していく。

ひと言で示すのであれば、タイトル通りの「円舞曲」。
あなたもきっと、この物語が好きになる。

この作品は、完成度の高い《円舞曲》

魅惑的なキャラクター達が人生という名の舞踏会で踊ります。

人物たちの思惑が見事に物語の輪を描いていて、その軌跡(奇跡)が非常に美しいです。

ストーリーに無駄がなく、読者をうまく誘導してくれます。
ハラハラドキドキの展開を楽しんでいたら、きちっと大団円!

特に感服したのは、それぞれの登場人物が抱える欠落を獲得する過程のストーリーとなっていること。

作品愛に溢れる名作です。

ぶっ飛んだ人々が紡ぐ王道メルヘン

  • 投稿者: 須藤 晴人   [2019年 01月 27日 11時 59分]
少女は仮面舞踏会で、素敵な男性に出会いました。お互いに惹かれ合い、上手く行くと思った矢先に横槍が。何と、お城の王子様も少女に惹かれていたのです。さて、二人の恋の行方は……

……とか書いてしまうと普通のメルヘンぽいですが、登場人物達は一癖も二癖もある人ばかりで、物語は思わぬ展開をみせます。とにかく彼/彼女達にはハラハラさせられます。私の言葉では伝えきれないので、どんな人達なのかは是非本編をお読み下さい。

時々残酷なシーンもありますので苦手な方は要注意ですが、物語上不可欠なもので、読めば納得かと思います。

なお、あらすじにもありますように外伝が本番だと思います。登場人物達の様々な面が垣間見られ、もっとワルツの世界に浸れること請け合いです。

多分一番ぶっ飛んだ(失礼)作者様の愛が紡ぐ作品世界を、是非一緒に楽しみましょう。

これは狂気に満ちた可笑しなオカシナ群像劇メルヘン!

  • 投稿者: 如月 燎椰   [2018年 10月 13日 17時 13分]
これは、狂気に満ちたメルヘン。
詩的な文章で綴る可笑しなオカシナ物語――……


絵本の王子様は乙女の夢。
王子様が開いたお城の仮面舞踏会で、少女が出会ったのは思い描いていた通りの理想の王子様――じゃなくて、ガスマスク被った、感情欠落したマッドサイエンティスト?

どこで歯車狂ったの?
頭のネジは何本紛失されたのかしら?
あなたの感情は、心は、一体何処へ?

登場人物たちがみんな普通じゃない!
それぞれの持ってる心が自由に織り成す群像劇は、本編が終了してもそれは本当の終わりではありません。
なんと言っても一番素敵なのは、外伝からの、世界観の広がりでしょう。

終幕なんてない、永遠と続くこの舞台劇は、読む者をじわりじわりと、その半音狂った舞台の上へと誘っていく。

さぁ一緒に舞台の上で馬鹿騒ぎに混じって、あなたも一曲歌ってみては?

なんでそんなに振り幅マックスなんだよ!

キャラクターの振り幅がマックスすぎて夢に見そうです。
いい言葉が全然見つからないけれど、奴ら本当に気が狂っとるな!(失礼。褒め言葉です)と思うのです。

興味関心に一直線すぎて人が目に入らない天才ジュンイチ。
もやの中に住んでる天然お姫様(精神年齢五歳)カミィ……しかもそのもやたぶん甘い。桃色。
痛々しいほどどこもかしこも壊れた完璧王子トーマス。
嗅覚で生きてるゲツエイ。

どうしてなん?
どうしてそんなにマックスなん?

それぞれのエピソードはなぜか胸が痛くって、強烈に酸っぱいものを噛んじゃったみたいにきゅっとなる。
とんでもない変人ばっかなのに愛しくなる。
残虐でどうしようもないのに手を差し伸べたくなる。(そんなことしたら死ぬけど)
そんな連中が誰かの思惑に巻き込み巻き込まれぐちゃぐちゃなってわ〜ってなるお話。

どうなるか見てみたくないですか?
ちょっと手に取って見てください。

心に響く名作を読みませんか?

  • 投稿者: 名なし   [2018年 07月 21日 11時 40分]
作者の愛を極限まで込めた作品、それが「そしてふたりでワルツを」です。

リズム良く駆け出す冒頭は煌びやかな夜の舞踏会から幕を開け、華麗な衣装に身を包む天真爛漫な美少女と、なぜか全身をガスマスクと防護服で完全武装した場違いな男との邂逅で、あなたはのっけから度肝を抜かれる事でしょう。
 
そこから展開される甘く切ない優しくも残酷な情景の数々が、時に激しく時にコミカルに、愛憎劇の演者達を鮮明に映し出してゆき、ふと我に帰れば時が経つのを忘れて、彼らの一挙手一投足を目で追う自分に気が付くのです。

あら? 抽象的で今ひとつ伝わらない?
きっとそれは、私の語彙力が足りないせいでございます。
 
でしたら、さあ!
その手に取って、あなた様自ら物語の頁を捲って下さいませ。
必ずや素敵な光景が、その目に飛び込んで来るに違いありません。
 
是非ともワルツの魅力的な世界を、ご自身の眼で隅々までご堪能ください。
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