感想一覧

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[良い点]
すごく綺麗な文章だと思いました。
マリーゴールドの表現もそうですが、新たな一歩を踏み出す気持ちが本当に綺麗に表現されていると感じます。

また、現代の日本人が忘れがちなもの、例えばこの話の枯れたり咲いたりを繰り返すマリーゴールドのような日常の中にあるものこそ、美しく、人にたくさんの影響を与えてくれるものだと気づかされました。

周りを見渡せば、そういったものがたくさんあるのに、多忙な日々で大人になるほど狭い視野になっていく現代人はもったいないなぁと思ってしまいました。

稚拙な感想で申し訳ありませんが、とても素敵なお話をありがとうございました。
  • 投稿者: 霧島花代
  • 18歳~22歳 女性
  • 2017年 03月30日 10時41分
霧島花代さま

 返信が遅れて申し訳ありません。

 綺麗な文章……ありがとうございます。ムチよりアメが大好きなので、うれしく頂戴いたします。余分な表現をそぎ落としたのですが、「味わい」がなくならないように気をつけました。

 枯れ果てた路傍の草も、再び芽吹いています。また一年、繰り返しながらも、進んでゆきます。春がやってきました。そっと一歩を踏み出します。光が、眩しさを失わないうちに。

 パン大好き
[良い点]
淡々と進む物語の中に、微細な熱が伝わり、盛り上がって、締める。筆者の豊かな視線を感じる良質な短編でした。
[一言]
>そっと種を摘み取った。誰の目にも留まらず放置されていたので、堂々と、そして優しくその実に触れた。カサカサと寒風抱き込んだ音が心に染みわたる。

この盛り上がる部分で、ほのかに伝わる主人公の人柄と、触覚から聴覚への訴えが、化学反応的に物語を生み出していると思いました。

これは良い勉強をさせていただきました。人柄の滲ませ方と感覚の絡め方、そこに感情を直で書かずに、想起させる。お手本のような短編だと思います。
パン×クロックスさま

 ご感想ありがとうございます。加えてレビューまでしていただき感謝いたします。畏まらずに書くとすれば、めっちゃうれしかったです(四十半ばになりました)。

 カサカサの部分は枯れ果て、乾燥しきった花の亡き骸に触れた時に感じた虚ろな感じ--数カ月前までには水と命とで満ちていたはずなのに--を表現したかったのです。触れた感じとその音との「韻」を踏んで感覚の境界をあいまいにしました。虚ろな感じを明確に理解してもらうよりは、もやっと心に残してもらえればと思いました。

 ちなみに「カサカサと」の「と」の後ろに「、」を入れるかどうかで少々悩みました。実際の心の動きをトレースすると、息継ぎするような間合いはなかったので敢えて続けました。

 お手本だなんて、とんでもない! 恥ずかしい限りです。けれどもパン×クロックスさまのおかげで、路傍の拙作が多くの方々の目に触れることができました。何より春に向け元気が出てきました。ありがとうございます。

 パン大好き
[良い点]
マリーゴールドの、小さいながらもたくましく生き抜いていくその姿に感動しました。そしてマリーゴールドとの最後の別れに寂しさを感じつつも、新たな生命の始まりに命が未来へとつながっていくとき特有の感銘を受けました。
富山 晴京さま

 ご感想ありがとうございます。

 実はマリーゴールドが冬を越せない一年草だと知らなかったのです。寒風が深まるにつれ徐々に衰え、枯れていくのを目の当たりにして感傷的になったりしておりました。

 春が近づいてきました。新たな命の芽吹きを見守りたいと思います。

パン大好き
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