感想一覧
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主人公はきっと「ここ」での暮らしに満足しているのだと思います。「都会」での虚飾と喧騒に疲れ、失望し、故郷へと帰ってきた
…というシチュエーションを想像してしまいました。
蛇足ながら、「400円で買える笑顔」の表現。一瞬何のことかわからなかったのですが、接客業の営業スマイルということに気づきました。総じて、言葉の選び方にセンスを感じます。洒脱ですね。
主人公はきっと「ここ」での暮らしに満足しているのだと思います。「都会」での虚飾と喧騒に疲れ、失望し、故郷へと帰ってきた
…というシチュエーションを想像してしまいました。
蛇足ながら、「400円で買える笑顔」の表現。一瞬何のことかわからなかったのですが、接客業の営業スマイルということに気づきました。総じて、言葉の選び方にセンスを感じます。洒脱ですね。
香月よう子 様
感想ありがとうございます
香月様のおっしゃるとおり、この主人公は「都会」で虚飾と喧噪に疲れ、失望に打ちのめされ、"何もかも失って"故郷へと帰ってきた、という設定です。そして今はきっと「ここ」での暮らしに満足しているのです。
――――――――――――――
自分自身の力であり価値そのものだと信じていた、金銭をはじめとしたほとんどのものが「単に自分を装飾していただけの空虚な価値」だと知った主人公は、そのような価値と引き換えの笑顔や真心を相手に期待する必要のない世界にいます。そこにはトカゲや石ころや古い一本道や「私」など、何の装飾もされていない、世の中から取り残されたように見えるものしか存在しない。
にも関わらず、主人公は満足している。香月様、なんだかおかしいと思いませんか?
もしすると、主人公は己の全てを賭けた激しい恋をしているのかもしれません。己の全て、それは主人公の命そのものです。
主人公が命を賭けてまで恋焦がれているものが文学という茨の道なのか、それともあなたのように情熱的な恋を描く美しい詩人なのか、それはもちろん作者にはわからないことなのですが……
感想ありがとうございます
香月様のおっしゃるとおり、この主人公は「都会」で虚飾と喧噪に疲れ、失望に打ちのめされ、"何もかも失って"故郷へと帰ってきた、という設定です。そして今はきっと「ここ」での暮らしに満足しているのです。
――――――――――――――
自分自身の力であり価値そのものだと信じていた、金銭をはじめとしたほとんどのものが「単に自分を装飾していただけの空虚な価値」だと知った主人公は、そのような価値と引き換えの笑顔や真心を相手に期待する必要のない世界にいます。そこにはトカゲや石ころや古い一本道や「私」など、何の装飾もされていない、世の中から取り残されたように見えるものしか存在しない。
にも関わらず、主人公は満足している。香月様、なんだかおかしいと思いませんか?
もしすると、主人公は己の全てを賭けた激しい恋をしているのかもしれません。己の全て、それは主人公の命そのものです。
主人公が命を賭けてまで恋焦がれているものが文学という茨の道なのか、それともあなたのように情熱的な恋を描く美しい詩人なのか、それはもちろん作者にはわからないことなのですが……
- 白鳥 真一郎
- 2017年 07月13日 20時26分
[良い点]
無常観がありつつも、残り続ける物。
それに相対する都会の、過ぎ去るモノ達。
その対比が素敵です。
あと言葉選びが素晴らしい。
[一言]
物語ももちろん素敵なのですが、言葉選びの凝り方がいいですね。
文脈が長くなっていき、そして短くなり、
また更に長くなっていくこの作りは計算されていますよね?
縦書きではなく、横書きで生きてくるこの作りは、
本当にすごいです。
主人公が今、この地にしっかり足をつけている。
そんな感情も伝わってきました。
無常観がありつつも、残り続ける物。
それに相対する都会の、過ぎ去るモノ達。
その対比が素敵です。
あと言葉選びが素晴らしい。
[一言]
物語ももちろん素敵なのですが、言葉選びの凝り方がいいですね。
文脈が長くなっていき、そして短くなり、
また更に長くなっていくこの作りは計算されていますよね?
縦書きではなく、横書きで生きてくるこの作りは、
本当にすごいです。
主人公が今、この地にしっかり足をつけている。
そんな感情も伝わってきました。
- 投稿者: 退会済み
- 女性
- 2017年 07月12日 22時20分
管理
木村草子 様
感想ありがとうございます。
都市の喧噪と誘惑の中を、トラップに引っかからないようにアンテナを張り巡らしてスイスイと泳いでいくことが人生なのだといつのまにか思ってしまっている、理想も何も無い自分。
車も時計も服装も笑顔も会話も仕草も企画書も、喉から手が出るほど他人からの高い評価が欲しい。それら全てが中身のない飾り物だということに気付いているのにやめられない、自分がどこにもない自分。
仕事をするのもセミナーに参加するのも他人を出し抜いて自分が儲かればいいだけなのかもしれないと思いながらも、今日も昨日と同じ事をしている。他人を傷付けても、傷付けられる方が悪いのだと思ってしまう、冷たい自分。
詩も小説も、現実の世界を離れ、憧れている世界を文字にしたものの場合があります。憧れの世界を描くことで、汚れてしまった心の浄化を試みたりバランスをとったりしているのかもしれません。
逃れたい現実があればあるほど、憧れの世界が膨らんでいくのでしょうか。
いつの日か、汚れた自分を救うための詩や小説以外の、純粋に人を喜ばせることができる詩や小説を書いてみたいと思っています。これもやはり"憧れ"なのでしょうか。
>無常観がありつつも、残り続ける物。それに相対する都会の、過ぎ去るモノ達。
木村様のお書きになったこの文章に、痺れました。
お心のこもった言葉をいただき、本当にありがとうございました。
感想ありがとうございます。
都市の喧噪と誘惑の中を、トラップに引っかからないようにアンテナを張り巡らしてスイスイと泳いでいくことが人生なのだといつのまにか思ってしまっている、理想も何も無い自分。
車も時計も服装も笑顔も会話も仕草も企画書も、喉から手が出るほど他人からの高い評価が欲しい。それら全てが中身のない飾り物だということに気付いているのにやめられない、自分がどこにもない自分。
仕事をするのもセミナーに参加するのも他人を出し抜いて自分が儲かればいいだけなのかもしれないと思いながらも、今日も昨日と同じ事をしている。他人を傷付けても、傷付けられる方が悪いのだと思ってしまう、冷たい自分。
詩も小説も、現実の世界を離れ、憧れている世界を文字にしたものの場合があります。憧れの世界を描くことで、汚れてしまった心の浄化を試みたりバランスをとったりしているのかもしれません。
逃れたい現実があればあるほど、憧れの世界が膨らんでいくのでしょうか。
いつの日か、汚れた自分を救うための詩や小説以外の、純粋に人を喜ばせることができる詩や小説を書いてみたいと思っています。これもやはり"憧れ"なのでしょうか。
>無常観がありつつも、残り続ける物。それに相対する都会の、過ぎ去るモノ達。
木村様のお書きになったこの文章に、痺れました。
お心のこもった言葉をいただき、本当にありがとうございました。
- 白鳥 真一郎
- 2017年 07月13日 06時11分
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