感想一覧

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[一言]
この世界は一体何なのか。
冒頭からグイグイ引き込まれました。
夕立の一時はその一瞬のために、と感じられるようなときで。切なかった……
お読みくださりありがとうございます。
グイグイ引き込まれたなんて、嬉しすぎます!
そして、いつもながら、素直にハッピーエンドにできないという……(笑)
切なさが伝わってよかったです。

ご感想ありがとうございました。
[良い点]
 とても興味深く拝読させて頂きました。
 こういった小説に対してはもはや解読しようとか意味を求めようとかするのはやめにしようとつくづく思っております(笑)
 文才もさることながら霜月さんはやはり映像的……というか視覚的なところがとても強いのだなぁと常々。『楽』のラストの時も感じたのですが今回のラスト、手を差しのべてすれ違う瞬間なども舞台出身ならではといった(あくまで個人的にですが)イメージが頭に浮かんでくるようでした!
 大謎はともあれ、『夕立ちがくる』からということで雨の中を走る稔、そして、それに対して何かを察するような気配の同僚兼上司役の藤井、激しい雷、その前後の麻里の変化、彼が何を求め、誰が何に飲み込まれてしまったのか、読む側にとってそれぞれまったく違うことが頭を巡るかと思われます。おそらく。

 ……とはいえそんなことを思いつつ、何かヒントになるようなことはないものかと感想欄の霜月さんの返しまでもつらつら読んでしまったのはナイショです(笑)

 あえて今回男性側からの目線で書かれてるのがまた興味深く、“F市”といったようなアルファベットがあると一瞬覚めてしまうと以前おっしゃっていたにも関わらず今回あえてそれを自ら使用されていることもチャレンジ精神のようで面白く感じました(笑)
 ショートショートぽくしたかったというこの異空間にはとても合っていたと思います(^ー^)!
 
 
[一言]
 また内容云々は別として、タイトルであり大謎である『タロウさん』。
 私はサザン好きなので昨年桑田佳祐どのが出した『ヨシ子さん』というシングルを聞いたあの時と同じような衝撃に陥ったということも付け加えておきます。

──ああ、あの桑田佳祐(霜月透子)が ──なんかわけのわからんタイトルで ──“時と周り”による“変化”というテーマで新作を! ──どんな内容なんやろ……わくわく── うわ、なんかめっちゃシュールなくせに演歌でそれでいてアバンギャルドやん! ── え、ナニ? なんか耳につくやん? 思わずもいっぺん聞き直してしまうやん? ──なんとなく『昭和生まれですがなにか?』という開き直りもあったり?(いや、そりゃ違うだろ、たぶん……笑)── 個人的な“思い”を作品にしている! 

 と♪(≧∇≦)


 面白かったです! とても触発されました!

お読みくださってありがとうございます。

>もはや解読しようとか意味を求めようとかするのはやめにしよう

ええ、深く考えずに、ただ感じていただければ嬉しく思います。
それでも感想欄までご覧くださったのですね(笑)
実はですね、目下の課題はどこまで説明するかという点でして。私自身は語らないこと、語られないことに面白さを見出すのですが、さすがにそれでは不親切だろうと。また、ペイザンヌさんのようにいつもお読みくださる方には好意的に受け止めていただけても、公募などでは意図的に伏せているのか筆力不足なのかが判断しにくいのではとの指摘を下さった方もいらして、なるほどと思っているところなのです。説明的文章で補足するというのではないのですが、伝わるように匂わせることの必要性を感じています。

男性視点、F市という表記の仕方にご注目くださるとは、さすがペイザンヌさん! そうなんです、アルファベットは避けていたんですよね~。作品世界から一歩離れて距離を置いてしまう気がして。あとクールな印象ではないですか? 普段は女性ならではの文体や雰囲気を出そうとしているので避けていましたが、今回は男性視点であり、ショートショート風を狙ったということもあり、敢えて無機質さを演出してみました。効果が表れているといいのですが。

演出といえば、ラストシーンはペイザンヌさんがおっしゃる通り演劇的かもしれませんね。スポットライトやカメラワークでのアップやロングをイメージして書いている気がします。

そして、「タロウさん」から「ヨシ子さん」を連想って! 名前だけじゃないですか!(笑)

いつも丁寧なご感想をありがとうございます。とても励みになります。
[一言]
これまた何とも言えない後味を我々に提供してくれましたね。
霜月作品の共通項に”喪失”がある気がします。
失礼ながら、これは若い人に絶対書けない部類です。
将来に対する漠然とした不安、それは老いであったり別れであったり様々ですが、そこを粋な形で表現される霜月様はもはや己の作風を確立されているのだと感じました。

さてさて。私のエッセイも一区切りついたので。
ナツコイ企画、まだ一文字も書いておりませんが、この私に末席を汚させて頂きませんでしょうか?
本当に汚すおそれアリなので、そこんとこは熟考を重ねてお返事くださいますよう。
  • 投稿者: 退会済み
  • 2017年 07月16日 16時47分
管理
お読みくださってありがとうございます。
そして、過分なお言葉に恐縮しきりです。
喪失ですか……自覚していませんでしたが、なるほど、そういう共通点はありますね。

で、ナツコイ企画にご参加くださるのですか!
熟考なんてしませんよ。よんさんなら大歓迎です。存分に汚してくださいませ。
とかいいつつ、正統派の胸キュンで来たりして……(*´艸`*)♡
それでは、よろしくお願いします。
[良い点]
何かを持ち去る不思議なタロウさん。持ち去っていった微妙な距離感なのか。変わってしまった麻里さんとの感覚の掛け違いがふとしたことながら、これから怖いことが起こりそうな気が。星新一の短編を思わせる妙に余韻の残る奇譚でした。
お読みくださりありがとうございます。

おお。星新一とは嬉しい連想をしてくださるではないですか。
まさに、プロットの段階ではショートショートを目指していたんですよ! 橋本さんったら、なんで知ってるの!?(笑)
最近ちょっとショートショートを勉強せねばと思いまして。でもどうしても気持ちのいいオチよりは、ぼんやりとした不安や曖昧な思いを残したラストへの欲求が抑えられず……できそこないのショートショート・霜月風になってしまいました(料理名っぽく言ってみましたw)

ご感想ありがとうございました。
[良い点]
 タロウさんと呼びながら、正体がよく解りません。自然が人知を越えて、影響を及ぼす脅威を寓話の形で表現されたのだと感じました。
 麻里の心が雨と共にあるのが切ないです。
  • 投稿者: 惠美子
  • 40歳~49歳 女性
  • 2017年 07月15日 15時03分
お読みくださりありがとうございます。
良くない癖だとは思いながら、説明不足好きが止まりません。タロウさんの正体はわからない方が怖いかな~と思い、あえて触れずにすませました。
おっしゃる通り、寓話のような読まれ方をしていただけると嬉しいです♪

きっとタロウさんの中にはたくさんの人のたくさんの心が吸い込まれているのでしょう。地上には心無い人が増え、集められた心は空を漂う――そんな不気味な世界のお話でした。

ご感想ありがとうございました。
[一言]
タロウさんがいったい何を持ち去るのか。
どうしてなのか。
想像しながら拝読しました。
虹の輪をかぶった……の下りは誠に愛らしく感じ、いっそう怖さが増しました。
お読みくださりありがとうございます。

最近気付いたのですが、私、説明不足が好きみたいなのです^_^;
そんな不親切設計のお話を想像しながらお読みくださったとのこと、嬉しく思います。
可愛い顔して残酷なのって怖いですよね~。細かい点までお読みいただき光栄です。

ご感想ありがとうございました。
[一言]
ネタバレ感想になります。
未読の方はご注意ください。

日常生活に溶け込んだ、タロウさん。恐ろしいと思いながらも、淡々と受け入れるその姿が妙にリアルでした。花粉情報やPM⒉5などと同様に、いつの間にか普通のこととして受け入れられることがとても怖いですね。

このような状況になっても、生活は続けていかざるを得ない。そんな中で一度しか来ないはずのタロウさんが二度目の夕立を振らせる……。私はてっきり主人公自身も心をさし出そうとするのかと思ったんです。ともに抜け殻になれば怖いものなんてありませんから。でも透子さんの世界はずっと優しくて残酷でした。

奥様の心は雨とともに戻り、また雨上がりとともにまた飲み込まれてしまったのですね。戻らないと思ったものが戻り、また飲み込まれていく。なんという嬉しさと悲しさでしょうか。けれど、最後の日の光に希望が見え、いつかまた抜け殻の体に心が戻ってきてくれるのではないかと思わされました。素敵な作品をありがとうございました。
石川さぁ~ん!! 
ご感想ありがとうございます。ネタバレへのご配慮も恐れ入ります。
そして! レビューありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

そうそう、

>いつの間にか普通のこととして受け入れられることがとても怖いですね。

そうなんですよね。
怖い怖いと言いながらも、怖いことを受け入れてしまっている怖さ。もちろん自分を含め、ですが。こういう順応性はあまりいいものではないとは思うんですけどねぇ。どうしてもねぇ……。

陽気で元気なイメージの「入道雲」というお題をどう外してやろうかと考えた結果、こんなお話になってしまいました。
短い作品の中でいろいろと感じ取っていただけて嬉しい限りです。

本当にありがとうございました。
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