感想一覧

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[一言]
淡々としたような文章だったのに、とても引き込まれました。
語り手が話しているだけのお話なはずなのに、彼がどのような事を疑問に思ったのか等、状況や心情が見て取れていた中で、この語り手の話している事のどこまでが本当なのか疑わざるを得ないような、そんな不思議な感覚を持ちながら読む事ができました。
語彙力が無いせいで私が感じた事を伝えられないのがとても歯痒いです。
不躾なようですが、一つ疑問が。
どうすればこんな素敵なお話が書けるようになりますか?

  • 投稿者: 退会済み
  • 15歳~17歳
  • 2017年 08月18日 20時51分
管理
感想ありがとうございました。

語り手の令嬢の台詞がどこまで真実なのか、隠している本心はないのか、と読んだ方に考えて想像してもらえるように書いた作品です。どうやら意図したとおりに楽しんでいただけたようで、大変嬉しく思います。

ご参考になるのかは分かりませんが、私はこの作品のように「語り手の台詞だけで構成した物語」を書くことがあります。実際に会話をする時を考えていただければわかっていただけるかと思いますが、見栄を張ったり話を盛ったり都合の悪いことは隠したり、思っていることと口に出すことはしばしば違うと思います。
「こんな事件があった」をまず考えて、次に「その事件の関係者はどのようにそれを語るか」を綴ると、その語り手は自分をどう見せたいか・その人物の心情が間接的に浮かび上がって読む方に想像の余地を与えると思います。そのような効果が狙えるように、読みやすい情報の明かし方や、語り手の本音が滲むような言葉遣いに注意して執筆したいと心掛けています。
[良い点]
語り手である女性へのイメージが読み進めるごとに変わって行くのが、面白かったです。
とても面白かったです。
  • 投稿者: rena
  • 18歳~22歳 女性
  • 2017年 08月15日 18時28分
感想ありがとうございました。

通常は語り手や視点人物の叙述によって読む方に物語を把握してもらうものだと思いますが、この作品では逆に語り手のことを疑い、嘘をついているのではないか、どこまで本当のことを言っているのかと疑ってもらえるように書いたつもりです。お楽しみいただけたとのこと、とても嬉しく思います。
[一言]
面白い書き方ですね。芥川龍之介の「藪の中」という作品を思い出しました。
感想ありがとうございました。

台詞だけで構成しておりますので、事実とは違うのではないか、語り手の本心はまた別のところにあるのではないか、と想像する余地を残したつもりです。物語の背景について、想像を巡らせていただければ嬉しいです。
[良い点]
 公爵令嬢の役者が一枚上でございますね。
 上つ方程断言せずに、下々の者にどのようにも解釈できるように曖昧な言葉を発し、「あっそう」とお答えになるものです。それをわざわざお付き合い下さったのだから、かれは滅多にない経験をしたとさいわいに思うべきでしょう。
 思えばシンデレラだって継母に虐げられたとはいえ、平民ではなく名家のお嬢様だから、王子様と結婚できたんですよね。
 かれが帰った後に、令嬢がティーセットを壊して応接間で暴れないか心配ですが、Ladyはそのような真似はしないでしょうね。ただ、かれが使ったティーカップは絶対捨てられるような気がします。
 お友達って言葉をお使いになるのが怖いです。
  • 投稿者: 惠美子
  • 40歳~49歳 女性
  • 2017年 08月13日 11時11分
感想ありがとうございました。

令嬢本人が言っている通り、「彼」と会ったのは破格の待遇でした。わざわざそのような例外を作ったのはどのような想いからか、彼女の内心を想像していただければ幸いです。
嫉妬なんてしないと口では言っている令嬢ですが、愛し合う幸せな恋人たちに対して全く思うところがない訳ではないのかもしれません。
[良い点]
女傑である公爵令嬢、恋人のために命を掛けて乗り込んできた若者が良い感じ。
実際、割り切ったor割り切ったと思い込もうとしている令嬢の“友人”に対する真摯なのか拗くれているか分からない情はニマニマしました。
[一言]
いや王子が何かろくでなしっぽいのも良い。

短編ですが、豊かな物語を垣間見てとっても面白かったです。
良作ありがとうございました。
  • 投稿者: 火素矢
  • 2017年 08月13日 10時22分
感想ありがとうございました。

令嬢の言葉を信じれば、平民の恋愛模様を見物しただけ、婚約者の迷惑料ということになりますが、それにしては親身なような感じもありますね。彼女の本心がどこにあるのか、想像していただければ幸いです。
王子は今のところ困った感じのようです。令嬢と分かり合える余地があるのか、一生転がされていくのか。これも現段階では分からないですが、平民カップルと同様幸せになれるルートがあると良いです。

台詞のみで説明的にならずに説明するのが難しくもあり、楽しくもある形式でした。背景までも想像していただき、重ねてありがとうございました。
[良い点]
楽しかったです!
終わらない、まだこれで終わらないぞ……と思いつつ読み進め、最後は冷酷で高慢な令嬢のイメージを維持しての締め括り!
既に起こっていること、客観的な事実は変わらないのに、見ているものの立場やそこから広がる空想で変わっていく過去現在未来の「あの方」と公爵令嬢の姿が面白かったです。
公爵令嬢の本拠地まで乗り込んで弾劾しようという勇気と、目的のためなら手段を選ばない柔軟性のある平民の若者くんに幸あれ!
感想ありがとうございました。

語り手の令嬢のイメージが二転三転する様を描けていましたら良かったです。冷酷で高慢との自称に嘘はないはずですが、冒頭とラストでは多少違ったニュアンスに見えていましたでしょうか。
仰る通り、事実はひとつでも立場や感情によって人は自分が思うように想像を巡らせるもので、言葉ひとつで幾らでも様相が変わっていく様をお楽しみいただけていたら幸いです。
令嬢の証言が事実ならば、「あの方」も聞き手の若者も柔軟かつ強かな精神の持ち主のようなので、きっと幸せになれると思います。