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[良い点]
一話から一気に読ませていただきました。

雪の中、置き去りにされた孤独が、雪花の記憶で根雪になっているのだと感じました。
朝陽の告白によって、漸く雪融けを迎え、龍庭のみならず彼女の心にも春が訪れたのでしょうね。

名前のあるキャラクターは、陰の部分も含め、魅力的でした。
人外の龍も鬼も、麗華様が描くからでしょうか、皆優しいですね。

主人公が、ひたすら強く清らかなのが印象的でした。
迷いを抱きながらも惑わされず、己の狡さ、弱さに正直で、真っ直ぐに向き合う様には凛々しささえ感じました。


かつて母子を快く匿った龍は、やはり女性好きだからなのかも?と思いました。
いえ……女性に優しいんですよね、多分。


朝陽と同じく、名前に「陽」を持つ紫陽師匠。朝陽の命名に、何か関連あるのかしらと思っていました。
緑龍の命名については、後日談で触れられるのでしょうか?
楽しみにしております。

[一言]
春を奪われた龍庭の村人達の様子が描かれた反面、春が戻ってきてからの様子が出てこないのが、気になりました。
村長にあれほど酷い行為をした以上、その後の関係性がどのようになったのか、知りたかったです。
話の流れもあるので難しいかも知れませんが、出来れば雪花達が帰郷した後でも、「こんな風に変わっていたんだ」というのが見えると良いかなあと思います。


「妻」という位置付けがあって、そこに収まるまでの主人公の心の紆余曲折は丁寧に描かれていたと思います。
欲を言えば、もっと彼女の決断を揺るがすような珠樹とのエピソードというか、彼からのアプローチがあると盛り上がったかな、と思いました。酷いかな?(笑)


個人的に気になった風鬼さんの過去と黒龍様との出会いを、いつか後日談で明かしていただけたら……と密かに期待しています。

また彼らにお会いできる日を楽しみにしております。
素敵な世界をありがとうございました。

  • 投稿者: 砂たこ
  • 2017年 10月12日 01時48分
砂たこ 様

一話から一気に読んでいただいたうえに、
ご感想まで、ありがとうございます。

雪花の人生に影を落としていた置き去りの記憶は、
朝陽の中でも罪悪感という影を落としており、
真実を語る事で互いの影を取り去ることができたと思っております。

朝陽、女好きなのです。
貧しい村に置いてこられた雪花の父など、興味も持たない徹底ぶりです。
母と娘だったから快くかくまったけど、息子だったらどうだったのか……。
いえ、きっと助けたとは思うのですけどね。
雪花によく似た美しい母の為に(笑)

珠樹は龍の女好き具合に不安を覚えながらも、
大人の余裕(?)の朝陽に完敗でした。
大人ぶって引いて見せて後悔しちゃう、生意気で可愛い思春期ですね。

村の様子も気にしていただいていたのですね。
雪花のいない間の村の様子なんかも盛り込めれば良かったですね。
私の頭の中では、龍の加護を受けた村長一家は
若干の疎外感を感じながらも長としての役目を全うしている、と思っています。


朝陽の名前の由来、風鬼と黒龍の出会い、村の様子、ついでに珠樹の恋。
色々書きたいものはあるのですが、気持ちばかりが先走って
上手く形にできずにいるので、もう少しお待ちいただければと思います。
  • 麗華
  • 2017年 10月12日 09時12分
[一言]
完結おめでとうございます。
恋愛と冒険のファンタジー、堪能させて頂きました。更新のテンポが速く、濃厚な物語を短期間で楽しめて得した気分です。私のようなのんびり作家から見ると短期集中連載と言ってもいいくらいの軽快さ……その速筆と集中力が羨ましい!

東洋的な異類婚姻譚と西洋的な試練譚(神の加護を受けた人間が苦労の末に目的を達成するという)が中華風の世界観で上手くミックスされ、どこかの国で語り継がれる民話のように感じました。しかし、神話や伝説の中では絶対悪として定義されがちな敵役=周和国や紅河の側の事情も描かれていることで、物語に立体感と人間らしさが生まれていました。雪花たちが龍庭を救いたいと思うのと同じように、彼らもまた故郷を豊かにしたいと望み、国を強くしたいと願う。紅河の考え方ややり方は極端ですが、彼らなりの正義と理屈を悪だと断じることはできないような気がします。終盤、紅河の凝り固まった執念が解け、救いが与えられた展開にホッとしました。

順番が前後しましたが、雪花側のキャラクターたちもみんな魅力的でした。拾われ子だという負い目はあるにせよ、彼女は十分に愛されて育ったのだなあと思います。でなければ、これほど感受性の豊かないい子に育つはずがない!
てっきり献身的に支えてくれた珠樹とくっつくのかと思っていたら、朝陽の方でした(笑)。王道・正統のカップリングですが、雪花と朝陽の意外な縁が明らかになって、心が温まりました。捨てられたわけじゃなかったんだね、よかったね……。最後まで雪花の意志を尊重してくれた朝陽は素敵だし、その気持ちに真っ直ぐ答えた雪花も美しい。今生も来世も、末永くお幸せにと願います。

最後に少しだけ気になった点を申し上げると、せっかくの世界観なのですから、服飾や建築や自然の描写に中華味をつけてみたらもっと雰囲気が出たかもしれません。雪花の心情はものすごく伝わってきたのだけど、反面、情景描写が薄めなのが勿体ない気がしました。

美しいお話をありがとうございました! これからも頑張って下さい。
  • 投稿者: 橘 塔子
  • 女性
  • 2017年 10月10日 21時34分
橘 塔子 様

ご感想ありがとうございます!

暇に任せた最速更新、というのもありますが実は一度書き上げたものを手直ししながら更新しておりました。手直し多すぎて、色々変わってしまいましたが(汗)

民話のように感じていただけたなんて、嬉しい限りです。
神を祀り頼る人間の弱さとか、その中でどう強く生きていくか、というのを書きたかったのです。
悪と思った周和国にも事情はあって、知ってしまったら憎み切れない。龍庭の民は、龍に守られていたからこその平和、優しさ。では守られなければどうなるか、など壮大なテーマでしたが、そこは回収しきれなかった感が否めません。精進せねば!

テーマが重いこともあって、キャラクター達には愛を目一杯注いでみました。
雪花は、母の強い愛を受けて産まれた地より龍庭に。
村よりも自分よりも、子供を守る村長夫婦の元で、すくすくと育っていただきました。もちろん、龍の加護も受けながら。

幼いときから雪花を見ていた朝陽とくっつけるのはどうなのかな~、と思ったのですが、龍は長生きなので、幼子も若い娘も気にならない、という事にしてみました。もちろん、雪花が年老いてもこの世にいる限りは全く気にしない、と信じております(笑)


中華味の情景描写、そうですよね。
家やら庭やら、造りは明らかに日本でした。知識不足が駄々洩れなのに、全く気にしていなかったです。ご指摘ありがとうございます。『勿体ない』との感想がすごく嬉しいです。
今後は世界観を大事にできるように、知識を深めていきたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。。
今後ともよろしくお願いいたします。
  • 麗華
  • 2017年 10月11日 10時49分
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