エピソード2の感想一覧
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[良い点]
Twitterで非常に高く評価されていたので読ませて頂きました。
軌道速度を少し減速し軌道高度を少し下げ、大気圏上層で大気により更に減速し、しかし敢えて大気に弾かれ上昇、また高度下がり(下げ)減速、
これを水切りのように繰り返す方式ですよね。
その方式の違いの詳細な解説、それが冷戦中の米ソの宇宙開発競争の歴史のなかでどういう経緯で両国は異なる方式で開発をする事になったのか、までの詳細な解説。
特に、米ソの歴史的背景には、そういう経緯とそれによる方式の違いとそれによる開発と運用の違いができていった訳ですね。
成る程。
ブックマーク登録し、星評価は最高をつけさせていただきました。
[気になる点]
「水切り式」は、水面に石を投げ込むのと、水切りの違いのように、アメリカ式は(例え悪いかもしれませんが弾道ミサイルのように)大気圏再突入、減速降下、着水或いは着地する(水に石を投げ込み水底へ、のように)なのに対し、
水切り式はその通りに、最終的に着地或いは着水する場所(水で言えば水底)に、もしも仮に、着地或いは着水するポイントをかなり絞って狙って降下する場合があるとしたら、その為のテクニック・制御システムが必要、という側面があるやもしれませんね。
(冷戦時代の米ソでは、海に降りるか陸地に降りるか、そのランディングゾーンはどのくらいの範囲か、の事情・方式が異なっていた訳ですが)
一発勝負的な要素が強いアメリカ式に対し、制御テクニック・システムがあれば少しずつ修正・調整しながら降下していける水切り式の方が「ピンポイントランディング(?)」の将来性は高いでしょうね。更に発展すれば、それこそリフトボディ式やスペースプレーンに似た方式にも。
(私はガンダムには疎いのですが、確か、ΖかZΖのガンダム(?)は「ウエーブライダー(?)」方式を使うようになるのでしたでしょうか……?)
[一言]
……ただ……
まず、私も予てより、スプートニクは言うに及ばず、ソ連・ロシアの航空宇宙工学は、高く評価できるものと認識しております。冷戦時代より、ソ連(後にロシア)が独自に研究・開発・実用化、してきた航空宇宙工学とその技術は、冷戦時代からも西側にも大きな影響を与えております。未だ西側が知らなかったり、理解できていない物も多々あると思います。そう認識して評価しております。
……その上で、なのですが……私がこの「水切り式」「スキップ・ジャンプ」を詳しく学んだのは、野尻ほうすけ氏のSF小説「ロケットガール」でした。(後に、日本の宇宙開発も強力してアニメ化もされた作品)原作小説は発表・発売も作中の舞台も、冷戦終結後、しかしまだNASDAの時代、まだミールが軌道上にあった時代(後にアニメ化された頃にはミールは既に軌道上になく、ミールとのランデブーはアニメ版では無くなり、アニメ化に伴う全体の簡略化の中で「水切り式」「スキップ・ジャンプ」の描写・解説も無くなりましたが)
(お分かりでしょうが)正直に申し上げますと、上記・前述の「水切り式・スキップジャンプの利点・課題・将来性」は野尻ほうすけ氏のSF小説で詳細を学び、私自身でも更に調べ学び色々研究したものです。(受け売りと言っても構いません。)
(それでも、一応、私も、専門家ではないものの、航空宇宙開発・航空宇宙工学は子供の頃より多少はかじっております)
(また、なお、野尻ほうすけ氏の「ロケットガール」も、その後作者自身で、更に、現実性・リアリティが高められております、例えば顕著なところでは「スキンタイト宇宙服」は、当時のNASAやロシアの宇宙服に比べると、予備呼吸時間の短縮等いくつか面で利点があるものの、例えば手足体の曲げ伸ばし等は、スキンタイト式故の要因でまた別な形で問題が生じる等の課題や難点もある為、ロケットガール3巻では、冷戦時代より宇宙開発研究(及びSF)で、予備呼吸時間の短縮等を目的として将来技術として構想・研究・開発、されていた、半ハード(固いタイプ)とパワーサポートを組みあわせた「ハードシェル方式」の宇宙服が「再登場」します(野尻ほうすけ氏の前作「クレギオン」シリーズでも採用されていた方式なので、実質そちらに戻ったとも言えるので)。野尻ほうすけ氏の弟子とも言える小川一水氏もこの「従来型方式」(ハードシェル方式)を採用し、「スキンタイト宇宙服」は、SFの中でもスキンタイト式故の新たな問題をまだ解決できておらず、SFの中でも現在は採用は見送られております)(なお、ハードシェル方式は、日本SFで有名なところでは、幸村誠氏の「プラネテス」でも採用している方式。実際、現実の宇宙開発でも冷戦時代に引き続き研究開発が進んでおり、その技術開発は現用の宇宙服の改良にもある程度フィードバックされております)
野尻ほうすけ氏・小川一水氏の作品の科学考証レベルは大体この位の水準です(私個人の見方では、「ハードSF程度のレベル」と言って差し支えないかと……)
※ なお、野尻ほうすけ氏・小川一水氏共に、作品毎に「ハードSF」のハード・サイエンス・フィクションの重点・バランス配分の調節を交える事もあるので、作品によってはそのバランスを敢えてフィクション性の優先度を上げたり、両氏とも科学考証においても様々な側面からのアプローチ(研究)を試み続けておられるので、作品によって異なる方式を採用・組み合わせたりをしているので、その結果、或いは敢えて、部分によっては現実性が薄い場合もありますが、基本的にはリアリティ重視です。
その野尻ほうすけ氏が「ロケットガール」作中で「水切り式」「スキップ・ジャンプ」の利点・課題・将来性の詳細を解説したのが、
ロケットガール(1995年3月)ISBN 4-8291-2618-3 - 月刊ドラゴンマガジン 1994年4月号から11月号連載
で、また、1995年において、「水切り式」「スキップ・ジャンプ」は「枯れた技術」(良く知られており、実績と信頼性のある方式)として解説されております……(アニメ版でカットされたのも、「目新しいものではなく(西側でも)既に知られている方式だから」という側面もあるやもしれません)
また当時私も、「ロケットガール」で詳細を学び、自分でも更に調べ学び研究しようとし、当時の西側(日本含む)の資料、更には冷戦時代の西側の資料にも様々な物を見つける事ができました。
今回また改めて「水切り式」「スキップ・ジャンプ」についての新たな側面を教えて頂き、感謝しながら読ませていただきました。
……ただ……「ソ連・ロシアが、諸事情により、最近になって初めて公開し、西側はそれで初めて知って今驚いている」というのは、私の場合は寡聞にして初耳でした……
ーー「ソ連・ロシア側の水切り式・スキップジャンプ」は「西側の水切り式・スキップジャンプ」よりもずっと奧が深く、冷戦後も更に研究開発が進んでおり、ロシアは諸事情により最近それらを一気に大々的に公開したので、西側は、改めて、驚いているーー
という事なのでしょうか……?
何れにせよ、「ソ連・ロシア側の水切り式・スキップジャンプ」と「西側の水切り式・スキップジャンプ」の違いとその歴史についての研究の新たな側面、そして、最新の正確で詳細な情報、教えて頂き、有り難うございました。
星評価は最高をつけさせて頂き、ブックマークに登録させていただきました。
有り難うございます。
Twitterで非常に高く評価されていたので読ませて頂きました。
軌道速度を少し減速し軌道高度を少し下げ、大気圏上層で大気により更に減速し、しかし敢えて大気に弾かれ上昇、また高度下がり(下げ)減速、
これを水切りのように繰り返す方式ですよね。
その方式の違いの詳細な解説、それが冷戦中の米ソの宇宙開発競争の歴史のなかでどういう経緯で両国は異なる方式で開発をする事になったのか、までの詳細な解説。
特に、米ソの歴史的背景には、そういう経緯とそれによる方式の違いとそれによる開発と運用の違いができていった訳ですね。
成る程。
ブックマーク登録し、星評価は最高をつけさせていただきました。
[気になる点]
「水切り式」は、水面に石を投げ込むのと、水切りの違いのように、アメリカ式は(例え悪いかもしれませんが弾道ミサイルのように)大気圏再突入、減速降下、着水或いは着地する(水に石を投げ込み水底へ、のように)なのに対し、
水切り式はその通りに、最終的に着地或いは着水する場所(水で言えば水底)に、もしも仮に、着地或いは着水するポイントをかなり絞って狙って降下する場合があるとしたら、その為のテクニック・制御システムが必要、という側面があるやもしれませんね。
(冷戦時代の米ソでは、海に降りるか陸地に降りるか、そのランディングゾーンはどのくらいの範囲か、の事情・方式が異なっていた訳ですが)
一発勝負的な要素が強いアメリカ式に対し、制御テクニック・システムがあれば少しずつ修正・調整しながら降下していける水切り式の方が「ピンポイントランディング(?)」の将来性は高いでしょうね。更に発展すれば、それこそリフトボディ式やスペースプレーンに似た方式にも。
(私はガンダムには疎いのですが、確か、ΖかZΖのガンダム(?)は「ウエーブライダー(?)」方式を使うようになるのでしたでしょうか……?)
[一言]
……ただ……
まず、私も予てより、スプートニクは言うに及ばず、ソ連・ロシアの航空宇宙工学は、高く評価できるものと認識しております。冷戦時代より、ソ連(後にロシア)が独自に研究・開発・実用化、してきた航空宇宙工学とその技術は、冷戦時代からも西側にも大きな影響を与えております。未だ西側が知らなかったり、理解できていない物も多々あると思います。そう認識して評価しております。
……その上で、なのですが……私がこの「水切り式」「スキップ・ジャンプ」を詳しく学んだのは、野尻ほうすけ氏のSF小説「ロケットガール」でした。(後に、日本の宇宙開発も強力してアニメ化もされた作品)原作小説は発表・発売も作中の舞台も、冷戦終結後、しかしまだNASDAの時代、まだミールが軌道上にあった時代(後にアニメ化された頃にはミールは既に軌道上になく、ミールとのランデブーはアニメ版では無くなり、アニメ化に伴う全体の簡略化の中で「水切り式」「スキップ・ジャンプ」の描写・解説も無くなりましたが)
(お分かりでしょうが)正直に申し上げますと、上記・前述の「水切り式・スキップジャンプの利点・課題・将来性」は野尻ほうすけ氏のSF小説で詳細を学び、私自身でも更に調べ学び色々研究したものです。(受け売りと言っても構いません。)
(それでも、一応、私も、専門家ではないものの、航空宇宙開発・航空宇宙工学は子供の頃より多少はかじっております)
(また、なお、野尻ほうすけ氏の「ロケットガール」も、その後作者自身で、更に、現実性・リアリティが高められております、例えば顕著なところでは「スキンタイト宇宙服」は、当時のNASAやロシアの宇宙服に比べると、予備呼吸時間の短縮等いくつか面で利点があるものの、例えば手足体の曲げ伸ばし等は、スキンタイト式故の要因でまた別な形で問題が生じる等の課題や難点もある為、ロケットガール3巻では、冷戦時代より宇宙開発研究(及びSF)で、予備呼吸時間の短縮等を目的として将来技術として構想・研究・開発、されていた、半ハード(固いタイプ)とパワーサポートを組みあわせた「ハードシェル方式」の宇宙服が「再登場」します(野尻ほうすけ氏の前作「クレギオン」シリーズでも採用されていた方式なので、実質そちらに戻ったとも言えるので)。野尻ほうすけ氏の弟子とも言える小川一水氏もこの「従来型方式」(ハードシェル方式)を採用し、「スキンタイト宇宙服」は、SFの中でもスキンタイト式故の新たな問題をまだ解決できておらず、SFの中でも現在は採用は見送られております)(なお、ハードシェル方式は、日本SFで有名なところでは、幸村誠氏の「プラネテス」でも採用している方式。実際、現実の宇宙開発でも冷戦時代に引き続き研究開発が進んでおり、その技術開発は現用の宇宙服の改良にもある程度フィードバックされております)
野尻ほうすけ氏・小川一水氏の作品の科学考証レベルは大体この位の水準です(私個人の見方では、「ハードSF程度のレベル」と言って差し支えないかと……)
※ なお、野尻ほうすけ氏・小川一水氏共に、作品毎に「ハードSF」のハード・サイエンス・フィクションの重点・バランス配分の調節を交える事もあるので、作品によってはそのバランスを敢えてフィクション性の優先度を上げたり、両氏とも科学考証においても様々な側面からのアプローチ(研究)を試み続けておられるので、作品によって異なる方式を採用・組み合わせたりをしているので、その結果、或いは敢えて、部分によっては現実性が薄い場合もありますが、基本的にはリアリティ重視です。
その野尻ほうすけ氏が「ロケットガール」作中で「水切り式」「スキップ・ジャンプ」の利点・課題・将来性の詳細を解説したのが、
ロケットガール(1995年3月)ISBN 4-8291-2618-3 - 月刊ドラゴンマガジン 1994年4月号から11月号連載
で、また、1995年において、「水切り式」「スキップ・ジャンプ」は「枯れた技術」(良く知られており、実績と信頼性のある方式)として解説されております……(アニメ版でカットされたのも、「目新しいものではなく(西側でも)既に知られている方式だから」という側面もあるやもしれません)
また当時私も、「ロケットガール」で詳細を学び、自分でも更に調べ学び研究しようとし、当時の西側(日本含む)の資料、更には冷戦時代の西側の資料にも様々な物を見つける事ができました。
今回また改めて「水切り式」「スキップ・ジャンプ」についての新たな側面を教えて頂き、感謝しながら読ませていただきました。
……ただ……「ソ連・ロシアが、諸事情により、最近になって初めて公開し、西側はそれで初めて知って今驚いている」というのは、私の場合は寡聞にして初耳でした……
ーー「ソ連・ロシア側の水切り式・スキップジャンプ」は「西側の水切り式・スキップジャンプ」よりもずっと奧が深く、冷戦後も更に研究開発が進んでおり、ロシアは諸事情により最近それらを一気に大々的に公開したので、西側は、改めて、驚いているーー
という事なのでしょうか……?
何れにせよ、「ソ連・ロシア側の水切り式・スキップジャンプ」と「西側の水切り式・スキップジャンプ」の違いとその歴史についての研究の新たな側面、そして、最新の正確で詳細な情報、教えて頂き、有り難うございました。
星評価は最高をつけさせて頂き、ブックマークに登録させていただきました。
有り難うございます。
エピソード2
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