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[良い点]
これは……切ない。
妻も夫も、どっちの言い分もわかるなぁ……
[一言]
結局、ゾフィーにとっての仕合せって何だったのでしょうね。なまじ才能があっただけに招いてしまった悲劇。

他人の才能を素直に認めるって難しいものなのでしょうね。その分野に自信を持つ者であれば、なおさら……
  • 投稿者: LED
  • 2017年 12月24日 18時31分
お読みくださり、有難うございます。
才能があっても挫折はありますから、アンシェンバッハはそんな時に妻がいてくれれば心強いと思っていたんでしょう。多少の疑問があっても夫の言い分を結婚当初に受け入れてしまって、身動きが取れなくなった、また時代の限界がありました。
ゾフィーがどうすれば満足か、挑戦しないままで終わったので、なんとも言えません。
感想をお寄せくださいまして、有難うございます。
[一言]
遅ればせながら拝読させていただきました。

なにか、目に見えないものに引きずり回されるようにして、生きて死んでいった、ゾフィー。
苦しかったろうに、抗えない力だったんだろうなと思います。

ゾフィーの魂はアッシェンバッハの中に強く根付いたことでしょう。
 ゾフィーの心には良妻賢母であろうとする殻と、音楽家であろうと願うヒヨコの素があったように描きました。
 時代の限界に負けてしまったゾフィー。アッシェンバッハがどれほど愛していても、愛と理解はまた次元が違っています。深い悲しみに埋もれて、目を瞑っていたでしょう。
 今の女性活躍社会の掛け声と少子高齢問題ともつながるような、女性の原罪でもあります。
 お読みくださり、感想をお寄せくださいまして、有難うございます。
[良い点]
ゾフィーは結婚して仕合わせだったと言えるのか、切なくなりました。

妻が秀でた才能を持っていることが我慢ならなかったのか、夫を立てろとエゴを押し付けるアッシェンバッハは、お世辞にもいい夫ではなかったのではないか。

時代が時代なら、才能を開花させて有名になるのはアッシェンバッハでなくゾフィーの方だったように思えます。
 お父さんの言う通りだったかも知れませんし、そうでなかったかも知れません。ゾフィーの音楽がどの程度世の中で認められるか試していなかったのですから。
 ただ、アッシェンバッハはゾフィーの音楽の才能を高く評価していなかったのは確かです。自分の音楽の理解できるのなら、評論家止まりではないと見てくれれば良かったのですが、そこが時代による限界だったようです。
 有名な男性を配偶者に持った女性と、有名な女性を配偶者に持った男性の世間での扱われ方が、いまだに違います。著名な女性の夫になりたいかどうか、妻の稼ぎで暮らせる生活に憧れるような男性もいるようですが、本気なのか男性側に問うてみたいものです。
 世間一般のいう女性の仕合せに従って、仕合せになれたのか、人間、思考は停止したくないものです。
 お読みくださり、感想をお寄せくださいまして、有難うございます。
[一言]
夫が早く理解していれば、ここまでの悲劇に至らなかったのでは……。外から、後世から見るとそう思ってしまうのですが、当時の二人の環境では厳しかったのでしょう。

外からは完全には理解できない心理、ゆえにお題につながるのですね。とにかく悲しいお話でした。
  • 投稿者: 暁 乱々
  • 2017年 11月05日 19時46分
 ただ側にいて、インスピレーションを与える存在で、夫の芸術の解る妻。与謝野鉄幹が、「妻をめとらば」とかで才があり、見目麗しく、情が篤くとか歌っていましたが、かなり贅沢、ハイレベルです。与謝野晶子が美人だったかはともかく、歌才に恵まれ、誰よりも鉄幹を愛しているのは私と妻の座を勝ち取った愛情の強さは願い通りだったのでしょうけど、はっきり言って、与謝野鉄幹は晶子の夫でしたと言われる人物ですよね。
 深窓育ちの令嬢でも晶子やナイチンゲールのように行動できるのは一握り。今回のお話でヒントにした女性たちは、そうしたくてもできなくて、自壊してしまった生涯でした。高村智恵子やカミーユ・クローデル、フィッツジェラルドの妻。夫婦や愛人同士は他人には解らない事柄がありますが、確実に言えるのは芸術面で相手との相克があったこと。
 そこまで自分を追い込み、心が潰れるほどの情熱は悲しいです。
 お読みくださり、感想をお寄せくださいまして、有難うございます。
[一言]
難しい人間関係でした。
誰も極悪人ではないけれど、ボタンの掛け違いのように徐々に悪い方向へと向かってしまう。
陽のあたるひとりにもう一人が飲み込まれていったような薄暗さを感じました。無論夫にそこまでの悪意はなく、時代の価値観の違いでしょうけど……なんとも切ない気持ちになりました。
大変興味深いお話しでした。
 音楽家になりたいと願う子への親の助言は難しくなります。母親の言葉に毒があった訳ではなかったのに、一度くらい挑戦させてみれば、と背を押せば良かったのかと。
 ヒントとなった女性たちが時代あたりにあわせて、フロイトの売り出し時期にもってきました。
 大学に行きたいと希望を言って、女が大学に行く必要はない、婚期が遅れる、またどうせ行くならこの学部で、看護師、(養護)教諭、栄養士の資格を取れと親から言われる、今は性別を理由にそう言われなくなっているでしょうか? 今は経済的理由での進学反対が多いのでしょうか? それはそれで悲しいです。
 ガラスの天井の言葉が死語でない以上、悪い意図がなくても、ついてまわります。
 お読みくださり、感想をお寄せくださいまして、有難うございます。
[良い点]
ゾフィーの悲劇、痛ましい話です。いわゆる適応障害ではあると思いますが、それだけでは語れない深い闇がありますね。選んだ境遇が不幸だったのか、その才能が身体に占める割合が大きかったのが不幸だったのか。せめてアッシェンバッハがもっと早く、彼女を理解してあげたなら…と思わざるを得ません。
ゾフィーの変化や病状に戸惑うばかりで、心に寄り添えなかった夫、そしてゾフィー自身もどうしたらいいか判断しがたかったのでしょう。親は娘を包み込めたのですが、既にゾフィーは自我を持つ大人でした。解決は自分で見付けなければなりませんでした。
才能があると褒められて育ってきて、大人になった途端に女は良き妻でいるのが一番と、決めつけられてきた時代の足掻きです。
お読みくださり、感想をお寄せくださいまして、有難うございます。
[良い点]
面白かったです。とても。
金子みすゞさんを少しだけ思いだしました。
たとえば一度純粋性を取り上げられてしまって、あとからこれで満足なのだろうと与えられても、きっとそういう話ではないのです。
とても面白かったです。ありがとうございました。
  • 投稿者: 退会済み
  • 2017年 11月05日 02時01分
管理
 そういえば金子みすゞさんも辛い生き方をしたのでしたね。わたしがこの話を思い付いた時に設定に利用したのがマーラー夫妻でした。奥さんのアルマさんも音楽の勉強をしていて、初見で歌を正確に歌った、作曲の才能があったと、マーラーの評伝を通して断片的に知っていたのです。しかし、アルマはマーラーの妻としか伝わっていない女性です。そして、高村智恵子、カミーユ・クローデル、フィッツジェラルドの妻が精神病院に入院して、そこで亡くなっています。高村光太郎やロダンは相手の創作を制限していませんでしたが、彼の女たちの壁になっていたのだろうと感じていますし、フィッツジェラルドは妻が小説を書くのを嫌がったと聞いています。
 詳しく調ず、自分でそこは創っていきました。
 才があって、それを発揮したいと願っているのに、封じられたら、どうなるか、自分なりの狂気の道程でした。
 お読みくださり、感想をお寄せくださいまして、有難うございます。
[良い点]
拝読しました。
何とも難しいテーマですが、私は今も昔もあまり変わらないな、と思いました。
有名な芸能人同士が結婚してすぐに別れてしまうように、両雄並び立たず、ってところです。男と女の関係でも、そのッことわざは成り立つように思います。
別に、どちらが上とかそういうことじゃなくて、お互いがお互いを認め合って少しずつお互いに譲り合えば、仲良く生きて行ける――。
そんな世の中であればいいと思う次第です。
  • 投稿者: 鈴木りん
  • 男性
  • 2017年 11月04日 23時04分
 時代背景として、女性の教育や権利が言われるようになっても、まだ女性の職業が限られていて、男性だけでなく女性の意識も家庭的であれと固まっていた頃にしているので、尚更、ゾフィーが苦悩してしまうのでした。
 夫が妻の音楽の才を認めたからこそ理解者・支援者になってくれると惚れこんだけれど、良きライバルになり、お互い刺激し合おうとはまだ至らなかった、その悲劇です。
 人間それぞれ個性が違って、家族でも違うし、そして完全に相手を解らない。難しいですが、寛容と仲良くしようとする気持ちはなくしたくないです。それは自分の本心からです。
 お読みくださり、感想をお寄せくださいまして、有難うございます。
[一言]
夫が最初に寛容であれば、こうはならなかったのでしょう。
妻が名声を得て自分よりも上に行ってしまったら、壊れてしまったのは彼のほうだったのでしょう。
フロイトが売り出した頃の時代背景では、夫婦揃って芸術家を職業にすると考えられなかった男性がいてもおかしくなかったからと、書いてみましたが、成程そうですね。
確かに『赤毛のアン』の作者のモンゴメリの夫の牧師さんは精神的に不安定だったそうです。
高村智恵子やカミーユ・クローデルを念頭に置いての拙作でございましたが、逆を描けばもっと大きな動きが作れたかも知れません。気付きませんでした。
お読みくださり、感想をお寄せくださいまして、まことに有難うございます。
[良い点]
切ないですね。
父親の意見も母親の意見も、どちらも間違っていないんですよね。
彼女は誰かのための女神ではなくて、奏でなければ生きていけない音楽の精のような人だと、彼女自身か夫のどちらかが気づけたら良かったのに。

親心として、どちらの意見も間違ってはいないのですが、一度くらいゾフィーに公の場で歌わせてみても良かったのでは、それで失敗したらきっぱり諦めなさいと言ってやってもよかったのにねと、今風には考えます。
芸術家の妻の中で、精神病院に入った人たちの話を聞いて、マネージャーやミューズの役割りに収まらない女性がいたんだろうと感じて綴っていきました。
お読みくださり、感想をお寄せくださいまして、有難うございます。
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