エピソード170の感想一覧

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[良い点]
・これだけの長編にもかかわらず、テンポが良い。
 導入部のスマートさなど、特筆すべき点の一つ。
・秘術進展型SFモノとして、技術描写は必須ですが、そこそこ、もっともらしい説明
が出来ている。
 (これが出来ているなろう小説は非常に少ないです。)
・アクション系の描写が良い。
[一言]
まず、本作品は、面白いです。
そのことだけは、最初に言っておきたいです。

以下、気にかかった点を列挙します。


①ノメラ族?を滅ぼしたこと
 それまでの各種施策(特に、侵略してきた帝国への対応)が甘いことに比較するとおかしい。
 皇帝と副皇帝の2名の深層心理をもっともらしく提示してはいるが無理がある。
 中国やチョンでも同じ話に展開可能。
 兵士の暴虐さが”刷り込み”だと言うなら、チョンや漢民族の兵士だって似たようなもの。


②帝国の技術水準が低すぎる点
 魔法の発達を根拠としているが不十分。
 少なくとも、地球のジェット機よりも高速で機動できる飛行隊、それらを大量に運搬できる母艦、侵略に際しては、大量の母艦と何千機に及ぶ]戦闘機を運用することが必要。
 今まで侵略してきた惑星が、第二次大戦レベルの地球程度とはいえ、かなりの高度な運用が必要。
 管制能力は真っ先に必要となるはずで、それが無いというのは致命的におかしい。
 では、魔法能力で補完しいるかと言えば、ハヤト程度の探査能力者もいない。
 探査技術は、あくまでごく一部の話で、通信能力、処理能力が不十分すぎる。


③ハヤトに迫る危機
 ハヤトが電磁銃で撃たれるというお粗末なプロット。
 ”帝国が電磁銃を持っていない”などという能天気な想定を”知力が十分に上がった地球人”がするということは、知力が上がってもそれほどまでに地球人は”バカ”だということが言いたいのでしょう。
 少なくとも、地球内では簡単に起こりうる程度の事象に何も対処せずに臨む、という設定は、無理筋。
 帝国内の狂人の存在と、その後展開されてい、”医療技術の進歩”を言いたかったためのネタであろうが、かえってお粗末。
 しかも、”後始末無し”! とか、対等(見かけであり、本来は地球の方が上位)であるはずの、帝国皇帝に媚びへつらうという進め方に、全くガッカリ。
 さらに、使節団帰郷時の皇帝謁見時に、まだ犯人が捕まっていないというお粗末さ、、、
 駐在員を置き、皇帝が明言した”対処”を見極めることすらしていないのも異常。
 最低限、もともとの、いけにえの処分で終わらせず、本丸を撃破、という展開とするのかと想定していた私がバカでした。
 作者殿が、帝国最上位のようなのでしょうがないが、地球人としては、これ以上読む気が無くなる醜さ。
 (本感想は、この時点で記述しており、以降の作品は拝見しておりません)
 別の状況で、帝国の要人(が望ましいが、地球人でも可)の危機的状況で、颯爽と医師団が活躍する、とした方がまとまりが良いと思う。


④統一政府の公用言語が英語である点
 別に日本語にしろとまでは言わないが、考察すらされていないのがお粗末。
 これを機会に、知力の大幅にアップした地球人が、作者殿お得意のAIを酷使して、新たな言語を作成し、帝国迎撃までに関係者には浸透させる、という程度が普通の考え方か。
 ”知力の上昇”した地球人であれば、一か月程度で習得できるでしょう(英語の習得より楽になるはずなので)


⑤回想シーンや幕観劇などで必要以上に繰り返される、技術進歩の説明。
 いい加減同じことを繰り返されると飽きが来て読み飛ばしています。

以上のような観点から、SF部分については、設定がところどころ、お粗末なのが残念な所。
帝国からの侵攻を、統一政体作成のためのネタとしたところが、本話の最大の失敗点かもしれません
侵攻時の段階で、これをやめ、統一言語、医療の発展等を描写し、統一政体策定へと進ませておれば、もっと素晴らしい小説となったであろうだけに残念。
ちと風呂敷を広げ過ぎたということでしょうか。
  • 投稿者: kahara
  • 2021年 06月11日 12時32分
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