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[一言]
新装版があるようなのですが、こちらの方が八刀皿さんの根っこが見えるんじゃないかなと思ってこちらを読みました。
スコップでの感想もありましたし、人様と自分の読み方の違いも知れるかな~なんて思いもしまして。


文章とてもお上手ですね。
ひと昔前に出版されている、ずっしりとした書籍を読んでいるのと変わらない感覚で読めました。
あっちいけさんは文が重いので人を選ぶと評していたようですが。
うーん。
行間は詰まってますけど、人を選ぶほど重い文だとは思わなかったんですよね。
ただちょっと1文が長いので、短期記憶が追いつかない人は出てくるかもしれませんけど、文章自体は読みやすかったですし。
ここら辺は、読みなれている本の種類にもよるのかもしれませんね。

正直私は不老不死なんてまっぴら御免な人なので、こんな世界には暮らしたくないなーと思いました。
だって、古きものが力を保ったまま残り続ける世界って、作中で語られた通り、停滞から滅びの運命しか見えないのですもの。
穏やかで平和なような上辺だけのディストピアですよね。
私の生死観については、まぁ、この作品の感想に必要ではなさそうなので、略ってことで。

私思うのですけど、『畢罪』の文体って、私がスコップに提出した作品の文体と方向性が逆なんですよね。
超個人的に感じたことなので間違っていたらアレなんですが、内面を直接描写するついでで行動も描かれる『畢罪』と、行動を直接描写するついでで内面も見えたり見えなかったりする拙作。

どちらが良いも悪いも無く、ここまで逆だと面白いなと思ったのです。
興味本位で『畢罪』を読んだのですが、予想外に学べることが多かったです。
楽しみながら無意識に勉強させてくれる教材って素敵ですよね。

『畢罪』の物語自体もとても好きでした。
死は、死ぬ側も残される側も辛いと思うので、皆がほぼ等しく同時に死ねるというのは優しい最期ですよね。
しかも苦しみが無い。
カインのような人はむしろ自分の罪に対しての罰を求めるでしょうから、彼だけ別ルートなのは、むしろ彼には救いなのかもしれません。

個人的にはヨシュアが好きでした。
そこそこ能力がある人が純粋培養されて、挫折を知らずに育てば、本当の壁にぶち当たった時に弱いだろうなー的な点が、非常に人間臭いなと思って。
憧れるのはカインだけど、私じゃあそこまで達観できませんもの。残念!

兄弟作があるのですね。
またボチボチ伺おうと思います。
  • 投稿者: 夕立
  • 2020年 08月09日 21時58分
どうも夕立さん、ご感想ありがとうございます!


それもわざわざ、こちらの旧版をご覧いただいたとは……まことにありがとうございます。

さらに、お上手とお褒めの言葉を賜るとは……畏れ多い。(汗)

いえ、新装版を出すにあたって、そのための手直しをしていると……改めて、まだまだよなあ、と思うところもちらほらあったもんですから。
でも、やはり褒めていただけるのは嬉しいです。(単純)

あっちいけさんは、作品全体の雰囲気も踏まえた上で「重い」とおっしゃってたのかなあ、と解釈してます。
ただ、個々人の感覚っていうのもありますもんね……あっちいけさんのご意見も分かりますし、もっとバランスのいい文章が書けるようにならないとなあ、とは思います。
せっかくこうして夕立さんにも褒めていただいたことですし、ちょっとは自信を持って……ですね。


この作品で描いた死生観については、やっぱりというか、賛否両論ありました。
いえ、おおむね夕立さんのように賛同・理解していただけていますが、やはり「それが間違っていようと、生きている者に死を与える」という面に強い拒否反応を持つ方もいらっしゃるようで。
まあ、しょうがないというか、ある程度は覚悟していたことですが。

そのあたりも踏まえた上で、物語自体も気に入っていただけたのはありがたいです。
彼らの不老不死が間違いだとしても、根底にあるのが優しさなら、そこは穏やかなものであってほしかったし、「死」そのものは本来、こういう優しいものなんじゃないか、そう思う方がいいんじゃないか……ってことで、ああいうラストになりました。
……受け入れられない人もいるだろうとは思いつつ。(笑)

ヨシュアは同じように、人間臭いところがいいとおっしゃって下さる方が何人もいらっしゃいました。
事実、彼は不老不死と、そうでない命と、その2つを物語的に繋げる上で重要な役目を果たしてくれたと、愛着もあります。
……まあ、その分、相当に扱いづらくもあったわけですが。(笑)


……さて、言及下さった描写についてですが、私自身はそれほど意識してなかったものの、実際、そういう形になっているかも知れません。
ご覧いただいたように、世界観が特殊ゆえに、そもそもの「考え方」「捉え方」「常識」というのが我々と微妙にズレていますから。
その辺りをキチンと説明しようとした結果、内面の直接描写に比重が寄った……という面はあると思います。
そして、それがある意味「重い」にも通じているのかも知れません。
……何にせよ、もし、拙作がわずかなりと参考になりましたならば幸いです。


あ、それと兄弟作ですが……。
ラストまでの構想はあるにはあるのですが、片手間には出来そうにないので、今のところ恥ずかしながら連載は止まってる状態です。(汗)
機会があれば、この畢罪のように新装版にしたいぐらいですが……。
……とりあえずそんなわけですので、ええ、もしお時間を割いてご覧いただくにしても、どうぞ、ボチボチでお願いします……。



……それでは、長文失礼いたしました!
[良い点]
面白くて描写や構成の勉強も忘れて読み切ってしまいました。
穏やかな感動をありがとうございます。思わずちょっと涙目になってしまいました。
1人1人の思いが交錯する中での調和。
綺麗なお話だと思いました。

[気になる点]
1番印象に残ったのがマルタです。
私が物語の中で1番共感した人物ではないでしょうか。
その良し悪しは個人によって違うと思いますが、1人1人の考えが深いんです。
人間らしさ=浅はかさでは無いですが妙にしっくり来てしまいました。

後は私の悪い癖なのですが、その後の話を想像してしまいめす。
綺麗な物語の終わり故に、その後のノアとナビアの行き先が見えなかった事です。世に残った2人。
現実的に人の最後を見届ける花となるのか、新しく咲いている花を見つけるのか。
これは私一個人の思いなので、変な事言う奴がいるなぁと思って下さい。


[一言]
読んでいて書籍として書店で並んでいても違和感ない作品だと思いました。
次は手法を盗みに読ませて頂きます!

  • 投稿者: 在り処
  • 2019年 02月09日 16時57分
まずは、お疲れさまでした。
そして、最後までご覧いただきありがとうございます。
さらにはお褒めの言葉まで……恐縮です。

そうですか、マルタに共感されましたか。
いえ、まったく問題ありません……というか、一人でもそういう人物がいたのなら、書いた甲斐があったというものです。

ちなみに、最後の締めに関してですが、初版(一応、三回ぐらい全面改稿してるので)では、もっと『最後』を匂わせる形でした。そもそもが、人類の最期を描こう、というとんでもない発想から生まれた作品なので。
しかしそれではあんまりにもアレかなあ、と思い直し、現在の形に落ち着いたわけです。
……なので、読み手の想像次第と言うことで明言はしませんが、この先にもまだ希望が広がっていくと考えていただいても差し支えありません。方舟で洪水を生き延び、人類の祖になったノアと同じ名前にしたのも、そういう意図があったわけですし。

あと、在り処さんは作品の終わりには明確さを求める方なのですね。ええ、それはそれで一つのスタイルですし、実際そういう終わり方が好きという方も多くいらっしゃるでしょうから、それでいいと思いますよ。
私のやり方は、最後を読者に丸投げしてるって言われたら、そういう面も無きにしもあらず、ですからね。
まあ、こういうところはホントに好みの問題が大きいですし……難しいところですね。もちろん、そういうわけなんで、「変なことを」などとはこれっぽっちも思いません。期待に添えなくて申し訳ないなあ、という感じでしょうか。


……とりあえず、少しでも「読んだ甲斐があった」と思っていただけたのなら何よりです。いやー、「何だコレ」とか言われないで良かった。
繰り返しになりますが、本当にありがとうございました。


ちなみに、今作は「不老不死の否定」がテーマの一つにありますが、それを逆転し「不老不死の肯定」をテーマに描いている、一種の兄弟作が、今もゆっくり連載中の『屍喰神楽 ~シニカミカグラ~』という作品になります。世界設定とかはまったくの別物ですけどね。
もしよろしければ……と言いたいところですが、こっちはこっちでまた重くて長い(しかもまだ終わってない)ので、下手におすすめするのは止めておきましょう。一応、参考までに。

[良い点]
先ずは師匠(先生?)のお話を一章まで読ませて頂きました。
丁寧な描写と言いますか、浅はかな思いですが映像と言いますか、シーンと言いますか、映画のワンカットを想見しました。
エッセイにも書かれていましたが、数多くある情報から洗練されたモノを抽出された言葉とでも言いましょうか。
小説のタイプこそ違えども、自身の作品における映像の足りなさを痛感してます。
また続きをゆっくりと読ませて貰います。

[一言]
こちらは全くの余談です。
この一章を読んで、ふと思った事です。
そう。ジャネーの法則です。
人間の人生は20歳で折り返し地点と言う話ですね。
5歳児の1年は人生の5分の1であり、50歳の1年は人生の50分の1である。
いやぁ、私も1年が経つのが恐ろしく速くなってます。
さて、不謹慎な話ですが、1,000歳の1年は人生の1,000の1な訳で、最早3歳児の1日なんですよね。
いえ、だからどうって話では無いのですが、そんな事が頭をよぎったと言う話でした。

  • 投稿者: 在り処
  • 2019年 02月06日 21時03分
在り処さん、感想、本当にありがとうございます。

すいませんねえ、ジェットコースターみたいに後半の展開にすべてを賭けている分、序盤は特に話は動かないわ、描写は重いわでさぞ読みにくかったことでしょう。
それでも読んで下さるのですから、もう感謝しかないです。ホントありがとうございます。

ただ、最後まで読んで下さるなら、それに見合ったある種の感動はお約束出来ると、それだけは自負してます。
……まあ、好みの問題はあるでしょうが……。


それにしても、ジャネーの法則……ですか。
浅学にして聞いたことがありませんでしたが、なんて言うか、なるほどとつい納得させられてしまいますね。

ちなみに、私も一年が早く感じるようになってしまってます。
いや、それどころか、「あれってもう〇年前?」みたいなレベルです。恐ろしや。


ではでは、本当にありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。

――あ、それから……。

私ごとき、師匠どころか先生でもない、しがないボンクラに過ぎませんぜ。

[良い点]
前回の感想を含めて読み返してみました。
ボリュームもだけど、やっぱり設定とか下地の文章やらがしっかりしてますね。わかりにくいとか読みにくい部分もありませんし。

前回、メリハリがなくてとか重たいとか好き勝手言ってごめんなさい。
これ、読み進めるとだんだん明るくなっていくんですね。いや、明るくというと難しいな。冬の晴れた朝みたいな、寒いけどさわやかで、なんかキレイ。
読んだ後は、すごく良い気持ちになれました。

ストーリーとしては難しいですね。
死んでいく人を見ると、「ああ、死んじゃうんだ」と思う一方、どこか悲しめない自分がいる。
そもそもリアルでは死ぬことこそが当たり前なので、死と縁遠い人が実際に死ぬときの葛藤が、すっと入ってきませんでした。
セールのお肉が売り切れて落ち込んでたら、隣でお金持ちそうなおばさんから「あら、今日はいつもの特上肉がないのね。悲しいわ」と言われたような。

あれ、でもちょっと待てよ、これってけっこうテーマの根っこの部分じゃないか?
うーん。でも、読んでて変だとか死が軽いとかではないんですよね。難しいな。

[気になる点]
いきなりですが、気になる点というと、シニカミカグラと同じような感想でした。
「しっかりと書かれてあるけど云々」というやつですね。

ただ、私はシニカミのほうが好きです。理由も含めて、いろいろ今回も議論していきませんか?

ずーっと続けて読んでいると、退屈になる部分があります。一度別の作品を読んで戻ってくると、また普通に読めるのですが。
読み続けていると退屈だというのは、まず一つ目はメリハリ。同じテンポで話が続くという前回お話したやつです。

二つ目、今回これとシニカミを読み比べてわかったんですが、キャラがみんないい子ちゃんなのです。
ノアとナビアはもちろん、カインもグレンもヨシュアも、みんなしっかり考えて頑張って役目を果たそうとしてくれてます。
考えて動くと言えば聞こえはいいけど、予想できる範囲内の行動しかとらないため、キャラにもストーリーにも意外性が出てきません。
「なんだこれ、どうしてこうなるの?」→「ああ、こういうことか」というびっくりと喜びが欲しいなと思います。

「実はこの世界は~」とかいう、作者の設定によるびっくりじゃなく、キャラの動きや事件といった面での驚きです。伝わるでしょうか?

そのへん、シニカミのほうがキャラが生き生きと(人間臭く?)動いていた気がしました。たぶん。

[一言]
シニカミカグラとテーマが似てるなーと思ってたら、前回の感想の返事に、兄弟みたいなものと書いてあったのに気付きました。ああやっぱりと納得。

それと、なろうに合うように修正する気はない、という言葉があったこと。とても嬉しく思いました。
八刀皿さんは、「この作品は公募のために書いた」というように、目的がすごくしっかりと決まってます。
人気になりたいわーというのは作者なら当然の願望だけど、自分はこうしたいんだというのが決まっていて、ぶれない人は強いです。

てゆーか、普通に面白いコメディも書いているので、がっちりした話オンリーの自己満足だけの作家というわけでもありませんし。
作品自体というより、作者自体を応援したいなあと思わせてくれる2作品でした。

  • 投稿者: 鳴海 酒
  • 2019年 01月17日 18時36分
どうも、鳴海酒さん。
まずは……この長い話にお付き合いいただき、そしてこうしてキチンとした感想を書いて下さり、本当にありがとうございました。
ひとまず、「時間の無駄だった!」みたいなことはなかったようで、一安心です。

では、いただいた感想に、ちょっとずつ私自身の見解を述べさせていただきますね。

「死に縁遠い人間が~」とありますが、私としては、それで構わないとも思います。
 もちろん、それに共感される方もいるでしょうし、そうしてもらえた方が作品としては良いのかも知れません。
 ですが、「死」という「現実にもあって理解出来るもの」を、「不死」という「現実には無いもの」でねじ曲げている分、なまじ完全な創作設定よりも、理解を阻害している面があるのでしょう。鳴海酒さんが感じられたように。

 あとはまあ、単純に、葛藤に割いた文章量の問題もあるかも知れません。
 初期版では、まずヨシュアが先陣を切って(?)幾つものシーンをまたいで死への葛藤を演じてくれていたんですが……大幅にカットしちゃってます。
 そこのところに注力しすぎると、もともと遅い話の進みが、もう本当に遅くなってしまっていたので。泣く泣く、少しでも勢いを、と。
 一応、思想書ではなく、エンターテイメントのつもりですから……ね。

 続いて、屍喰神楽の方が好き、とのことですが……。

 これはまず、ごく単純に、あちらの方が数年してから書いてる作品だから、というのがあると思います。一応、私のような人間でも成長はするということでしょうか。
 なので、私自身としては、そのように言っていただけるのは単純に嬉しいです。
 ……まあ、再三ご指摘いただいているメリハリについては、私の今後の課題ということでしょうね。染みついたクセ、というのも多分にありそうですが……読者様の目に付くのなら、やはり多少でも改善したいところです。

 ……でもって、「いい子ちゃん」ですか。
 ふむ……ある程度は、敢えて「そうした」面もあります。
 世界設定的に「完全に秩序立った世界」で、そこで生きることを許された人々、なので。
 また(言い訳っぽくなりますが)、特殊な世界設定なので、それをさらに掻き回して、読者様を混乱させるようなことはしたくなかった、というのもあります。
 ですが……仰るように、そうした意外性を上手く組み込めれば、より作品としての厚みが増した面はあると思います。
 結局のところ、私もまだまだ未熟なのだということでしょう。今さらですが。

 そして――最後にいただいた、評価と応援の言葉。
 月並みな言葉で恐縮ですが、本当にありがたかったです。
 これまで公募では、しょっちゅう、マトモに読んでくれない下読みにあたっては(この作品もそうですが)、ボロクソに言われることしきりでしたから。

 では……。
 鳴海酒さんのような知識も行動力も無い「盆暗(これがペンネームの由来です)」な私ですが、せっかくいただいた応援をムダにすることのないよう、これからも頑張らせてもらおうと思います。

 ――なお、この返信についてまた「もの申す!」なことがありましたら、いつでもお寄せ下さい。

 ではでは、改めまして……鳴海酒さんも創作活動頑張って下さい。微力ながらこちらも応援させていただきます。