感想一覧

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[良い点]
こんばんは。コメントするのははじめてでしょうか、レモンです。


影の描写、コントラストが綺麗でした。

怖さにも、いろいろありますね。
神秘?
不明確なものへの……
畏怖……とかでしょうか。
[一言]
自然で怖い、といえば、
モーパッサンの短編小説『水の上』
あれに勝るものは、今のところは……
檸檬絵郎様

あちこちの割烹ではお見かけしております、こんにちは。
この作品自体が、私派ぼくらさん主催の「闇フェス」に合うように書いたので「怖い」というより自分の記憶の中にある「闇」に関する話なんですよね。それで陰影の描写に力が入ってます。
日本における「闇」ってものが生活と隣接した闇で、例えば日本家屋の隅っこの影とか、障子から光が入った時の北の間の暗さだとか。そういうところに何かいるに違いない。でもそれは、隣人であって普段は怖くはないもの。でも、どこかで牙を剥いてくるかもね、っていうのが最後の方に書いた「穏やかさが足首を掴みにくるから」の部分です。
モーパッサンの水の上ググってみました、感想が大体「怖い」になってるのはすごいですね。
感想ありがとうございました。

佐倉
[良い点]
はじめまして。
えー、私にもなにがなんだかわからないんですが、まあ聞いてください。

2019年1月20に開催されました京都文学フリマに赴き、とあるブースで本を購入したところ、こちらの鮎苦谷を印刷されたカードをいっしょに頂戴し、拝読いたしました次第です。

たいへん面白く読ませていただきました。
面白い、というのは少し変な感想ですが、ノスタルジーと言った方が正しいでしょうか。

子どもが、子ども時代の思い出を振り返る。
ああ、俺にもそんなことがあったなあ。



  • 投稿者: 古川アモロ
  • 30歳~39歳 男性
  • 2019年 01月22日 22時35分
古川アモロ様

先週は文フリお疲れ様でしたー!
そして、ラブリーサンショウをお手に取っていただき、ありがとうございます。

子どもも思い出があるんだよな、って当たり前なんですけど、気づかされる感想ありがとうございます。初めて私小説なるものを書いてみました。
興味を持っていただけて幸い。

またどこかでお会いしましょう。

佐倉治加
[一言]
闇フェスから来ました。
Twitterの方でも触れさせてもらいましたが、底が見えない闇を感じました。吊り橋を渡る時、下を向いてはいけないのに向いてしまうあの怖さです。下を見ても、底知れない暗闇が広がっていて、そこにいるナニカを想像してしまう恐怖。これがこの作品の闇かな?と思いました。

サンショウウオのぬるっとした感触、反射する白い水面、黒い魚、どれも瑞々しく、目にありありと映しだされました。自然の風景、そこに流れる時間に触れている感覚でした。

さきの感想で述べられていますが、「そこに、鮎苦谷がいた。」やはりこの一文が印象的でした。ぴしゃりと平手打ちされたような感覚に襲われ、良い意味で一旦立ち止まってしまいました笑
魚を触れる時、確かに気持ち悪いです。ぬるっとぬめっと、人間の肌とは違い水の世界に生きる私達とは次元の違う生き物だからでしょうか。住む場所が違うだけでまるで違う雰囲気を味わうことがあります。一寸先は闇ですし、お隣さんの家族構成などよほど噂話が好きなご近所のおばちゃんしか知らないと思います。そこに隠された秘密は香ばしいのですが、触れてはならないようなシークレットボックス。そうしたものを全てこの「鮎苦谷」へと包括しているのかな、と思いました。
千羽稲穂様

感想ありがとうございました。忘れた頃に返信するダメな子佐倉治加です。すみません、遅くなって。
感想を読んで、稲穂さんの作品が示すような闇の感じ方だなあと思いました。たしかに、そういう感じ方もあるよな、という勉強になる感想です。
幼稚園児だった私は、気持ち悪さの向こうに何があるのか全然わかってなくて、でも、人間にも確かに残っているだろう「何かよくわからないものへの恐怖」
それはホラー映画みたいにこれが怖いものだ、って作られたものじゃなくて、人間が出来た頃から、本能に埋め込まれた未知への恐怖だと思うんですね。誰に説明されたわけでもないのに、生存するために搭載されているというか。
稲穂さんの感想でいう底知れない闇、の正体の一部はこれだと思います。
谷(川含む)に対する綺麗だなっていう気持ちと、でも怖いなっていうのは、もう遺伝子レベルで組み込まれちゃってると、私は思っていて、どうしてっていう理由よりも先に、なんか細々とした屁理屈じゃなくって『畏怖』がある。そういう話が書きたかったのかなぁって今、時間が経って冷静に見ると。そんな感じがします。

だらだらと書いちゃいましたが、ここまでお読みいただきありがとうございました。私もあんま、まとまってないや。

佐倉治加
[一言]
底知れぬものについて考えることが哲学だと思います。そして、それについて考えない、直感的に引き込まれると確信した真帆は懸命だなと思います。
何故なら大学院の哲学科こそが人生の墓場であるからです。

というジョークはさておき、読後感が良かったです。平易な語り口の中にしっかり畏怖を忍ばせながら…に続く言葉が今のところ、僕の語彙力ではどうにも見つからないので割愛させていただきますが、オオサンショウウオを鮎苦谷そのものだと定義したのは、なるほど、僕の中、その一行でまるで鮎苦谷が呼吸を始めたので、
生きている、けれど、殺せないもの、のイメージがガッツリ足首を掴んできたような気がしました。そして、そういうものを人は怖がるのだと合点がいきました。
  • 投稿者: 退会済み
  • 23歳~29歳
  • 2018年 03月26日 15時20分
管理
[良い点]
うん、心境小説でした。恥がないので志賀直哉ふうの、ですね、その境界線に本来的には意味などありませんけど笑
文体もこれまでの佐倉さんから削いだ感じがして、これもまた美しい銘文だな、と思いました。シンプルに、トーンをかなり落として語られていく感じだけでも良いものでしたが、その中に技巧的な表現が織り込まれている所がやはりボク好みだったんですね。

「そこに、鮎苦谷がいた。」

ここが最も印象的で起点でもあったと思います。

幼少期特有の過敏さを生き生きと描ける佐倉さんは、その部分を未だに宿していて、それゆえ作家としての武器や素養となって作風へと還元しているのかな?と考えました。
オオサンショウウオから谷の大きな深い闇の気配へと橋渡しされて、その穏やかさを怖さである、と鋭く直感し、しかし傍観者としての一線をすでに引くことができている少女。
この鮮烈な感性が佐倉さんの大きさや的確さを象徴していたのが嬉しい発見でもあり恐ろしい感慨でもありました。
後でとか言っときながらだいぶ時間が経っちゃった(;´д`)

今回は説明をだいぶ省きました。
色をがっつり塗っても、鉛筆だけで書いても、表しているものは一緒。ただ、与える印象はだいぶ変わりますが。っていう感じですかね。

夢さんはいつもギトギト厚塗りの文章のイメージです。
厚塗りして、たまに引っ掻いて、そんな印象を受けます。
あれですよ、サーカスの天幕に入ったとき。淵が黒くてテントは赤と黄色で、中央だけ明るいっていう。で、地面は土なんですよね、確か。
あのイメージです(ってここで語ることじゃなかった)


谷から出てきた山椒さんと谷をリンクさせた一文に目を留めてくださって嬉しいです。これですよね!この一文のための前座が長かった。

幼少期、実は二歳くらいからポツポツ記憶があって、曾祖父の葬式を白黒映像で覚えています。すごく記憶が残りやすいタイプみたいで、執念深い人みたいです、私笑
だからか、高校生の時のことも、幼稚園の時のことも映像で残っているので、さっきあったことのように書けるのかもしれません、昔から怖いものは変わりません。そこに静かにあるもの。これは日本人が自然を大切にした理由、分からないものへの恐れがあると思います。西洋ではそれを堅牢な石の塀で退けましたが、日本人は、木の家、薄い建て具でやんわりと隔てる。その違いが作品にも出ているのかもしれません。

夢さんにいっぱい褒めてもらった感性、大事にしながら作品を重ねていきたいものです。

ありがとうございました!

佐倉治加
ゆめさん

感想ありがとうございます!
思い出小説でした。最近、闇と無縁ってわけではないんですが、ちゃんと闇と向き合うと実生活に支障が出るので、うっすらと考える程度で辞めました。英断だと思っています、リアルは大事!

と、ここまで書いてこどもきたー。
すみません、続き後でまた返します(;´д`)

最近こんなのばっかだ。落ち着いて書いたり読んだりしたい(活動報告の返しみたいになった
[良い点]
面白かったです。
もしかすると、あのオオサンショウウオは主人公のことを覚えているかもしれない、というようなことが何となくですが脳裏をよぎりました。
  • 投稿者: 退会済み
  • 2018年 03月17日 19時31分
管理
うみのまぐろ様

感想ありがとうございます。飼育されているオオサンショウウオは50年以上生きるらしいので、数年だったら行きているし覚えているかもしれませんね。
どこからか見ているかもしれません。
水族館でオオサンショウウオ見ましたが、やっぱ不気味可愛いです。

佐倉治加
[良い点]
道路にひかれた白い線。谷までの道のり。深い川底を隠す水面。冒頭の描写の端正さに惹き付けられました。

半ばの「沈んだ底は相当深そうだ。」からのサンショウウオの登場で川に含まれた不気味さが浮かび上がってきます。

2度黙読。3度目に音読で読ませていただきましたが、リズムが心地よく、しっとりとした空気に包まれていく様でした。
[一言]
闇。サンショウウオ。と、きたので思わずつげ義春の「山椒魚」を連想してしまいました。全然違いました。

瑞々しい文体から描き出される光景が、まなうらに映し出されるようでした。しろい光をチカチカと感じました。
以前四万十川の源流方面へ車で迷い込んでしまった事があるのですが、その時の不安なこころもちを思いだしました。四万十の川辺はあまりにも緑の息吹が濃厚で、川面はひかりを反射して美しかったのですが、その反面引きずり込まれるかのような。このまま引き返せないかの様な空恐ろしさを感じたものです。

サンショウウオのぬめり感と、無邪気な子どもの歓声の対比が何故か肌寒く思えます。新緑の頃の夕刻で良かったですね。もっとうす闇の季節でしたら、手招くものは形(なり)をはっきりと保っていたかもしれません。
カラスウリさん
なんと音読!!ありがとうございます。
私小説書きます、と宣言した通りの自分の経験談でした。本名は真帆ではありませぬが。
谷に釣りに行ったのと、ビニルプールの中のサンショウウオが上手いこと混ざったような気になってます。

鮎苦谷、ググると出てくるんですが、実際に四国にある谷の名前で、こちらは吉野川に注いでいます。本当はアイクルシダニガワって言うらしいです。あれ……記憶違いか?

水がとても綺麗なので、底が見えるところもあるんですけど、途中から緑が映り込んで不明瞭に。カラスウリさんが体験された四万十川の感じはすごく分かります。山が濃くて、そこに川があるのは綺麗で恐ろしい。

サンショウさんは鳴かないので余計に怖いのかもしれないです。あれがカエルみたいにゲコゲコ言ってくれたら。いや、それでも怖いかな。
四時に谷に近づけるのは夏至の一ヶ月前後くらいかな。八月も終わりになると、結構怖いですよね。

感想いただき、ありがとうございました。

佐倉治加
[良い点]
2ちゃんねるまとめの洒落怖みたいな感覚でスラスラと読めました。
[一言]
「こちらが深淵を覗いている時、深淵もまた〜」というあれを思い出しました。
暗いは怖い。何も語らない黒いオオサンショウウオの背中から、そんな当たり前を訴えかける掌編だと感じました。
  • 投稿者: 退会済み
  • 2018年 02月23日 08時43分
管理
めーろさん
感想ありがとうございます!学校の怪談よりも、こういう方が私にとっては怖いものなのです。
日本人は隣の妖さんとうまく付き合って今日まで来ているよな、とかたまに思ったり。
陰も、逢魔時も怖い。明るくてよかった。
佐倉治加
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