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[良い点]
『知らない夜空を眺めたら、
知っている夜の月がいて、
知らないって、独りって、怖いね、って呟いた。
知らない間に、そうやって私も、
知らない人になっていくのです。』

 って無茶苦茶いいじゃないですか。
『知っている夜の月』の『夜の月』が問題ですね。
 
 我々は普段、月は〈夜〉に出るものだと思っています。ところが本来、月というものは昼間でも存在しています(見えないだけで)。
 セカンドフライリズさん(すいません冗談です)にとっての〈夜〉という状況は分からないですが、とにかく、大抵の人間は目に見えているのだから〈夜〉の月は『知っている』。そしてその〈夜〉の月に、発話者だけは、自分と似た境遇を感じています。

 昼間の月は目に見えないため誰も『知らない』です。認識できないです。発話者はそういう、〈夜〉といった状況でしか誰にも認識してもらえないような、月のような存在に、自分が変わりつつあることを実感しているようです。しかも月って一つしかないですもの、そりゃあ寂しいですよね(勝手な解釈)。

 そんな感じで、読んでいると寂しくなりました。
 それって詩の醍醐味っすよ。滅茶苦茶いいじゃないですか。
 
[気になる点]
 こんにちは、ブンピツと申します。
[一言]
 質問です(無視してもらってもいいですよ)。
 知っていることといえば、寝ることや、食べることくらい。そもそも人って生まれた瞬間みんなそうじゃないですか。
 そういう意味合いは、この詩に含まれていますか?
 
 
 
  • 投稿者: ブンピツ
  • 18歳~22歳 男性
  • 2018年 02月26日 09時47分
 ブンピツさん、感想ありがとうございます。どうも、野球あんまり詳しくないですけど、セカンドフライリズ(笑)です。
 受験で、初めて訪れる街に行ったんです、おととい。それで、夜にその街を歩いてたら、ちょっと迷子になりかけちゃって、その時の不安な感覚を書いたのが、この詩です。
 不安の中で何となく見上げた夜空に月が見えて、「ああ、あれだけは知ってるんだな」って思って、月のことをしめに書きました。そして、「私はこの街でひとりぼっち。じゃあ、あの月もひとりぼっちなんだ」っていう気持ちがあって、「月から見たら、私も『知らない街の知らない人』なんだね」ってことに気づく。その流れが詩の最後の部分ですね。多分……。(書いてから二日も経っていて、書いた時の心情の記憶が薄れつつあるので……)

 昼間の月は、見えるときは見えますよ。「昼の月」っていう言葉があるくらいですから。
 「夜の月」と書いたのは、私の単なる自己満足です。真っ暗で何も見えない、周りのことを何も知らない〈夜〉の不安というのもありますが、それ以上に、「昼の月」と「夜の月」を区別したかったわけです。何となく「昼の月」という表現が好きなので。

 質問に対する答えですが、「そんなこと、全く考えてませんでした」というのが、私の答えです。
 でもそうやって、読む人によって見え方が違う、解釈の仕方が違う、というのも、詩の醍醐味だと思いますよ。

 感想ありがとうございました。
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