感想一覧

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[良い点]
後半の台詞の応酬(?)は盛り上がっていて良いです。特に、「人が魔物になってしまうように……魔物も、人になれるのではないだろうか……?」ここはすごく気に入りました。実際小説でただ淡々と台詞だけを書くと薄っぺらいものになりがちなんですが、ここの所の台詞まわしは絶妙だったと思いました。

前作の方でも感想に書きましたが、描写が丁寧で、読みやすいです。しっかりと前作と絡めてあるストーリーも良いですね。

エルの心の動きも描けていたと思います。
[気になる点]
後半の、エルの正体が彼に告げられるところですが、一息入れる意味も込めて、二人の仕草なども入れると良いかな、と少し思いました。
というのも、会話と、エルの心情をそのまま書き出した構成となっているために、どうしても駆け足になっているような感覚を覚えてしまったのです。じっくりと読者に読み込ませるためにも、もう少し手が加えてあってもよいかなとは思いました。テンポを重視してあえてあまり描かなかったのなら、それはそれで良いような気もしますが。

今回もあまり難しい話ではなかったため、ストーリー自体に関しては悪くないと思います。分かりやすい、という意味では。
ラストですが、エルの正体が魔物の子であったという設定のわりには、あまりにもあっさりと終わったなあと思いました。
魔物の子、という設定を活かしきれてないような気がしたのです。ぱっと見た感じはハッピーエンドでも、実はこれから何かが起こるかもしれないぞ、という終わり方の方が良かったようにも思われました。ちゃんと読んだ読者だけが覚える、一種の不安感のようなものがあると、より惹きつけられるような気がします。

以下、ピンポイント気味です。
まず、バナナケーキという存在がやや気になりました。バナナという言葉だけがなぜか浮いて読めるのですが、これは私が気にし過ぎなのかもしれません。なんとなく、「え、バナナ……?」みたいな思いがあったことは否めません。
ここは思い切ってマドレーヌでも良かったんじゃないのかなと思いました。あえて避けてるのだとしても、できれば他のものにした方が雰囲気を壊さなかったような気がします。

仁王立ち、という表現も、宗教的な意味合いを含んでいるので、あまり使用はお勧めできません。


すいませんこれは前作への指摘なのですが、
「俺は役立たずな嫁が欲しいんだ。」
という台詞は、やや乱暴な感じがするので、「俺は、その役立たずな〜」とか、もう少し和らげた方が良いような気がしました。
[一言]
こんにちは。
依頼を受けた温泉郷です。こちらにもお邪魔しました。

前作の返信の、「三点リーダを減らした方が緩急をつけれるか」ということですが、その通りだと思います。

感想についてまた質問などがございましたら、遠慮なくきいてください。メッセージを送ります。

それでは、失礼いたします。
  • 投稿者: 温泉郷
  • 2010年 07月11日 12時45分
温泉郷様、前回に引き続き丁寧なご指摘、ご感想をありがとうございます。

「人が魔物に~」の台詞は自分でも気に入っている部分なので、とても嬉しいです。

物語の展開の方も何となく早過ぎる気がしていたのですが、ご指摘通りに仕草などを書き込むことによって速度を落としたいと思います。
自分ではそんな方法を思いつくことができなかったので、本当に感謝しております。

ラストですが、魔物も人になれた、ということを読者様に感じ取っていただきたくて、敢えてあっさりとした終わり方にしたのですが、物足りないかもしれませんね。
もう少し考えてみます。

バナナケーキは、エルが箱から取り出すのは一般的な生クリームのケーキよりも、少し変わった物の方がいいかな、という私の独断です。
しかし、これの印象が強過ぎるということでしたら、何か別の物に変えます。単純にケーキという表現だけにしようか、などと考えているのですが、いかがでしょうか。
マドレーヌを避けたのは、エレナとアリスの印象が、読者様の中で重複してしまのではないだろうかと考えたためです。
アルヴィーズの背中だけでの反応のために「菫の香り」という部分は外せないので、こちらで違いを表現しようと考えました。

仁王立ち、については、早速変えさせていただきます。ご指摘ありがとうございます。

「俺は役立たずな~」の部分ですが、わざと乱暴な言い方にしてアルヴィーズの緊張や照れを表現したかったのですが、ご指摘いただいてわかりにくかったかな、と思いました。
そう言った心情も表現するのに、何かいい台詞はないでしょうか。
もし何かありましたら、是非お聞かせください。

「神殺し~約束の果て~」「狂ったオルゴール」へのご感想、ありがとうございました。
一人で二作品も依頼をさせていただいた形となってしまい、大変申し訳なく思っております。
ご指摘いただいて、まだまだ勉強不足だな、ということが身にしみてわかりました。
今後活動を続けさせていただく上で、常に意識していきたいと思います。

この度は、本当にありがとうございました。
長文となってしまいました。申し訳ありません。失礼いたします。
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