感想一覧

[良い点]
ほのぼのとした雰囲気で、ゆったり読むことができました。作中には優しいキャラが揃っており、わたしのお気に入りは遥です。女装癖だけでなく、完全に女性としての楽しみを覚えてしまっているところがいい。……単なる悪ふざけなのかもしれませんが。
ここまでの感想が、本作の表面上の長所です。
ここからが本作最大の特徴です。
セリフ回しが他の小説と比べて非常に漫画的なのです。例えばこの小説が漫画化されたとしても、おそらくセリフはほとんど変わらないでしょう。それくらいにテンポよく、まるで吹き出しを読んでいるかのように頭の中に流れてきます。
「アッハ！　あんた、いい子だな～。あたしはこんなだし、可愛いなんてガラじゃなさすぎてっけど。言われんのは嬉しいぞ！　ありがとな、じょーちゃん」
ほら、こういう些細なひとことですらも、漫画的ですね。つまりセリフの機微のとれた小説だと感じられました。
[一言]
この物語がアニメ化されるとすればOPは……、

約束の橋（佐野元春）

です！　結衣と遥の毎朝の様子が、こんな曲調っぽい！