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[良い点]
まとまりの無くダラダラ長い文章になってしまいましたが、これ以上纏められないのでこのまま投稿させていただきます。
ご了承ください。

レトロな世界観が良かったです。
特に、過去編で描かれていたアジアな雰囲気が良かったです。
映画のようなスケールの大きさも良かったです。
独自の設定でこれだけ壮大な物語が描かれているのには驚かされました。
また、次々と新たな謎が現れる展開には引き込まれました。
設定がしっかりしているうちの一つとして、チャンに侵略者である日本への悪感情があることがきっちり描かれている良かったです。
そして、それにもかかわらずしっかりと築かれた、チャンと祖父の友情も良かったです。
それから、過去の自分にバレないように行動するタイムスリップものならではのお約束が
面白かったです。
最後にすっきりしたハッピーエンドで終ったのも、また良かったです。
[気になる点]
 設定が壮大で面白いだけに、世界鉄道があまり関わらないのがやはり残念です。
主人公が時間転移して本編が始まる作品なのに、肝心の転移をするまでが長いのもマイナスポイントです。
せめて転移前に、主人公が印綬で得た言語能力で遊ぶ場面でもあればもっと読者の興味を惹きつけられると思うのですが……。
 後は、部分的に設定についての説明不足が目立ちました。
世界鉄道が実在する世界観だということが説明されなかったため、後半に入るまで、世界鉄道がある異世界に転移したものだと勘違いしてしまいました。
事前にCMや作中の会話などで説明欲しかったです。
 邂逅その5など、重要な説明の説明が急かつ一気になされすぎているのも残念でした。
 記憶とタイムスリップに関しての理論が独特だったので、何度も転移することもあり、ちょっと混乱しました図などでもっと簡潔にまとめて説明して欲しかったです。
 それから、名称変更で記憶変化に伴う認識の変化を表す手法は良いけれど、
呼び名が変わったせいで、誰が誰だか分からなくなってしまったのも良くありませんでした。
正直、かなり読みにくかったです。
ムヨンの表記も転移前と変わっていたため、記憶喪失の違和感を感じることが出来ませんでした。
あかりの苗字もしばらく呼ばれなかったため、第六章で再登場したときもすぐには彼女だと分かりませんでした。
それから、出来れば過去の主人公の名前には、分かりやすくするために傍点を振って欲しいです。
 それに、北朝鮮を通る極秘裏の地下鉄線路の存在が、あまりに非現実的かつ色々と問題がある設定で少しついていけませんでした。
 五燕使徒はチャンと龍山以外は、何の疑問も無く、自分の意志より使命を優先している感じであまり親しみが持てませんでした。
特に後半の展開を考えると、祖父へのコンプレックスが強い主人公があっさり使徒の使命に殉じるのは納得がいきませんでした。
ラスボス南条教授の方が、きちんと目的意識を持っている感じでした。
また。人には、知るべきではないこともあるという主人公サイドの主張自体は悪くないですが
その意志を表明にするに至るまでの、主人公の思想が変移する過程が全く描かれていないため、唐突に感じました。

 あとは、キャラの魅力が過去編を除いてあまり描かれていなかったのが痛いです。
メインヒロインのはずのあかりも、魅力的な点が描かれなくてタイムスリップ後以降の、目的の障害としての悪印象ばかり目立ってしまっています。
そもそも彼女は、ただでさえ主人公が当然のように構ってもらえる「幼馴染」のキャラなのですから、メインヒロインをやらせるなら、改めて主人公と親密な関係になるまでの過程や主人公が
あかりの魅力を再発見する描写などがしっかり描かれているべきだと思います。
主人公も、せっかく言語コンプレックスという多くの読者に共感を覚えさせる特徴を持っているのに、それ以外に惹きつけられるような長所が見られないのが残念です。
出来れば、印綬で得た能力で調子に乗ったり、祖父が関連している五燕使徒の存在に嫌悪を表明するなど、もっと本人の内側に由来する動機で行動して欲しかったです。
[一言]
 空間的、時間的に大きく移動するスケールの大きな物語とレトロな雰囲気が素晴らしい物語でした。
しかし、その反面主人公が物語の狂言回しの域を出ていないなど、大きな流れ以外の多くのモノが物語のために
切り捨てられている感がありました。
登場人物からは、きちんとその人物なりの人生を生きている匂いが感じられるだけに残念です。
読み終わった後で振り返ると、この物語は主人公と位置づけられている龍也の物語でも、タイトルにある世界鉄道の物語でもなく、チャンと受け継がれる歴史の物語であり
他は付け足しに過ぎなかったのではないかと思います。
それでも、十分に読む前の期待を裏切らなかった作品ではありましたが。
そのピントのズレをなんとかすれば、もっと多くの人に愛される作品になりそうなところだけが残念でなりませんでした。

 そうそう、質問が二つあるのですが、
忘が読み書きしか出来なかったのは黄の印綬の伝承が不完全だったから
なのは分かりましたが、記憶喪失中のチャンに何の能力も発現していなかったのはなぜでしょうか?
それから、邂逅その4で電車運転していたのは、結局誰だったのでしょうか?

それでは、ご縁があればまたどこかで。
  • 投稿者: 白灰
  • 23歳~29歳 男性
  • 2013年 02月18日 21時31分

白灰様

 感想をお送り下さり本当にありがとうございます。初めて感想を頂いたので嬉しかったです。特に改善点についてたくさんご指摘を頂けて、とても参考になりました。

 「世界鉄道」と銘打っているのに、世界鉄道が中心にない・・・というのはご指摘の通りで、正直なところ、書きながら自分もそう感じていました。ただ、この話では僕は、鉄道を中心に置いた話というよりも、鉄道を利用する人たちの物語を書きたいと思っていたので、世界鉄道がただの舞台設定(それも影の薄い)に引き下がっているのは、自分の意図でもありました。過去編では、世界鉄道の前身になる鉄道をウェンミン(チャン)の仕事場に設定しています。

 次の話では世界鉄道をもっと前面に出そうと思っています。

 過去編の方が印象に残っていらっしゃるというのは、完全に僕の力不足です。当初は過去編は一章も取らないであっさり終わらせようと思っていたのですが、龍山とウェンミン(チャン)のエピソードがどんどん広がってしまい、他の使徒の話はあっさりしているのに、やたら二人の話を引っ張るという不格好な形になってしまいました。もっと短くバランスよく出来ないか、考えてみようと思います。

 曽祖父・龍山に対する主人公・龍也のコンプレックスについては、僕の中では「回帰その5」前半で答えを出したつもりでした。ただ、この過去編まるごと龍也から記憶が抜けている訳ですから、「現在」に戻った後に再度コンプレックスの克服をしなければいけない、ということになります。ここも説明・設定不足でした。個人的には、この龍山のコンプレックスの克服がこの物語の大きなテーマの一つだったので、ここが不足していたのは改善すべき点だと僕も思います。ご指摘ありがとうございます。

 その他にも、主にシーンごとの描写量のバランスの悪さで、色々と混乱を招いてしまったように思います。全体的に特定の人物(主にチャンになりますが)への描写に偏っていたという点も、今後の反省点にしようと思います。

 ご質問の内容ですが、

 小説を書いた時は、目的を達成しない限り絶対死なない使徒なので、本来なら爆死したはずのチャンは未来に飛ばされてしまい、そのショックで記憶と能力を失ってしまった、という設定でした。

 チャンは元々自分の孫、ひ孫たちが印綬の力で守られる保証の上で使徒になることに同意した人なので、あらかじめ後継者にこれから生まれてくるひ孫(忘さん/華)を任命していました。ひ孫を任命すれば、孫が無事に成人になり家族を築いていなければいけないので、取りあえず自分の後3代は安泰だ・・・というのがチャンの考えです。

 チャンが飛ばされた未来は、ひ孫たちの生きている未来でした。神宮に封印がされ立ち入ることができなくなった以上、自分の手で後継者への引き継ぎをするために、未来に飛ばされたことになります。ただ、肝心の本人がショックで「チャン」「リャン」「アシハラ」「ツバメ」以外は忘れてしまっていたのですが・・・

 邂逅その4で電車を運転していたのは、実は忘さんにせがまれたイチローだったというのが、この小説を書いた時の設定です。今日たまたま、「そう言えばこの設定種明かししていない気がする・・・」と思ったのですが、実際そうでした。恐れ入ります。ただこの設定自体も無理があるので、練り直す必要があります(この小説全体を練り直す必要がありますが)。

 他に、説明不足が多い点は、学生時代現代文を受けていた時に

「小説は地の文で説明を書かず、情景や心理描写で読者に察させるものだ。そうでない場合はただの『物語』だ」

 ということを教わったのが影響しています。もちろん、僕の場合は情景描写・心理描写が欠けているだけでなく、それでは説明出来ない舞台の設定などはしっかりと説明を入れるべきだったのですが、自分としては「これ以上書くと説明しすぎでは?」と勘違いしていました。それでいて、邂逅ではヴァンランが大事な設定を早口で説明していますね汗 ご指摘、参考になりました。^^

 筆不精な自分なので、何とか完結させたい!という思いで最後の方は荒削りで終わらせてしまったこと、この小説を書き上げるのに4年近く年月が経ってしまったので、全体としての設定の一貫性が欠けてしまい、読みにくくなったのだと思います。白灰さんのご指摘を胸に、今後の執筆に生かしていきます。

 本当にありがとうございます。

 冗文で恐縮です。

 鎮西 拝
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