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[良い点]
文章がお上手ですし、テーマに普遍性を感じました。戦争の悲劇、というのは古今東西ユニバーサルな小説の課題だと思います。
[気になる点]
上と関連するのですが、テーマが普遍的なあまり、歴史性が感じられませんでした(個人的な読解力の問題でしたら、すみません)。例えば、舞台をヨーロッパやアメリカに、主人公を外国人にしても、同じストーリーがそのまま書けてしまうような印象を受けました(第一次世界大戦や日露戦争に時代を遡らせても、事情は同じような気がします)。1940年代の日本、という時代の思想背景が全部捨象されて、前述の「戦争の悲劇」というメインテーマが直接的に出過ぎている、という読後感でしょうか。
[一言]
他の作品も、これから目を通させていただきます。
文章がお上手ですし、テーマに普遍性を感じました。戦争の悲劇、というのは古今東西ユニバーサルな小説の課題だと思います。
[気になる点]
上と関連するのですが、テーマが普遍的なあまり、歴史性が感じられませんでした(個人的な読解力の問題でしたら、すみません)。例えば、舞台をヨーロッパやアメリカに、主人公を外国人にしても、同じストーリーがそのまま書けてしまうような印象を受けました(第一次世界大戦や日露戦争に時代を遡らせても、事情は同じような気がします)。1940年代の日本、という時代の思想背景が全部捨象されて、前述の「戦争の悲劇」というメインテーマが直接的に出過ぎている、という読後感でしょうか。
[一言]
他の作品も、これから目を通させていただきます。
稲葉さま、いらっしゃいませw
過分なお言葉をいただき恐縮です。
テーマが突出しているのは、たしかにその通りです。
僕の書くものはテーマを柱にして、それを前面へ押し出すものがほとんどです。さびしいことにそんな小説はほぼ絶滅してしまいましたが……。
「私」の意識は現代人のそれに近いものです。
ですので、そのような人を歴史のどかの舞台へ放りこめば、いろんな小説を書くことができます。僕がテーマにしている「個人としてどう生きるのか」という問題を追究することもできます。辻邦生先生がかつてこのような手法で小説を書かれておられました。もちろん、仕上がりは月とスッポンです。
戦時中の「思想的背景」は執筆中にちらりと悩んだことがありましたが、やはり切り捨てることにしました。
戦争中の日本であれば、「お国のため」という意識が強かったと思いますし、「私」もある程度はもっていたでしょう。ただ、「お国のため」という強い意識を持った人やあるいはそれにかなり反発する人を描けば戦時中の人を描いたことになるのかといえば、そんな単純な問題でもないと思います。いつの時代にもいろんな人がいますから。
また、「私」は、戦後「貴女」の墓参りをして「貴女」へ語りかけています。この時点では、「お国」のことはあまり考えなくていいわけです。それに、「私」は「お国」のことよりも「貴女」のことで心を乱しています。本作では「私」の任務と「貴女」への想いを中心に語るべきだと思いました。
本作では、ダッチハーバー爆撃作戦という歴史上の小さなイベントで、水上偵察機を操りながら地味だけどかなり困難な任務に取り組んだパイロットの「お話」と彼が持ち続けている「貴女」への想いを楽しんでいただければと思います。最後に歴史上の大事件がでてきますが、それ以外は歴史性はあまりない小説です。
感想を送っていただいて、ありがとうございました!
過分なお言葉をいただき恐縮です。
テーマが突出しているのは、たしかにその通りです。
僕の書くものはテーマを柱にして、それを前面へ押し出すものがほとんどです。さびしいことにそんな小説はほぼ絶滅してしまいましたが……。
「私」の意識は現代人のそれに近いものです。
ですので、そのような人を歴史のどかの舞台へ放りこめば、いろんな小説を書くことができます。僕がテーマにしている「個人としてどう生きるのか」という問題を追究することもできます。辻邦生先生がかつてこのような手法で小説を書かれておられました。もちろん、仕上がりは月とスッポンです。
戦時中の「思想的背景」は執筆中にちらりと悩んだことがありましたが、やはり切り捨てることにしました。
戦争中の日本であれば、「お国のため」という意識が強かったと思いますし、「私」もある程度はもっていたでしょう。ただ、「お国のため」という強い意識を持った人やあるいはそれにかなり反発する人を描けば戦時中の人を描いたことになるのかといえば、そんな単純な問題でもないと思います。いつの時代にもいろんな人がいますから。
また、「私」は、戦後「貴女」の墓参りをして「貴女」へ語りかけています。この時点では、「お国」のことはあまり考えなくていいわけです。それに、「私」は「お国」のことよりも「貴女」のことで心を乱しています。本作では「私」の任務と「貴女」への想いを中心に語るべきだと思いました。
本作では、ダッチハーバー爆撃作戦という歴史上の小さなイベントで、水上偵察機を操りながら地味だけどかなり困難な任務に取り組んだパイロットの「お話」と彼が持ち続けている「貴女」への想いを楽しんでいただければと思います。最後に歴史上の大事件がでてきますが、それ以外は歴史性はあまりない小説です。
感想を送っていただいて、ありがとうございました!
- 野鶴善明
- 2013年 03月02日 21時31分
[一言]
完結お疲れ様でした。
戦闘シーンがリアルに描かれていることと、
主人公の「貴女」への想いがとても切なく伝わってきて
さすが!と思いながら読ませていただきました。
最後は泣きそうでした。
素敵なお話をありがとうございました。
完結お疲れ様でした。
戦闘シーンがリアルに描かれていることと、
主人公の「貴女」への想いがとても切なく伝わってきて
さすが!と思いながら読ませていただきました。
最後は泣きそうでした。
素敵なお話をありがとうございました。
さらさま、いらっしゃいませ。
楽しんでいただけたようでうれしいです。
褒めていただいて、すこし安心しました。楽しんでもらたから、これでよかったのかなあ。でも、もっと工夫できたようにも思うし……。ともあれ、今後の課題ということにしておきます。
安田さんの想いを感じていただけて感謝です。
感想を送っていただいてありがとうございました!
楽しんでいただけたようでうれしいです。
褒めていただいて、すこし安心しました。楽しんでもらたから、これでよかったのかなあ。でも、もっと工夫できたようにも思うし……。ともあれ、今後の課題ということにしておきます。
安田さんの想いを感じていただけて感謝です。
感想を送っていただいてありがとうございました!
- 野鶴善明
- 2010年 08月31日 23時25分
[一言]
いつも、丁寧なお返事を頂戴し、嬉しい思いとともに、申し訳なさも感じております。
お忙しいのに、わざわざ申し訳ありません。
ありがとうございます。
さて。私が聴いたラジオは、終戦特集とでもいいましょうか。
他にも、色々なエピソードが語られていたのですが、野鶴さんのコメントを読んで、ぜひともお伝えしたいと思った、とても印象に残ったエピソードがあったので、紹介しておきます。
それは、ご主人がアメリカ人で、奥様は日本人。子供さん(確か、女の子二人でした)とともに、ご主人の仕事の都合で日本に住んでいるという方の投稿でした。
ご主人は、はじめ、
「アメリカが原爆を投下したから、日本は終戦を迎えることができた。アメリカに感謝こそすれ、非難されるいわれはない」
と、おっしゃっていたそうです。
しかし、子供たちが学校で戦争について学ぶにつれ、
「おとうさん。どうしてアメリカは原爆を落としたの?」
「原爆は、怖いんだよね?」
と訊くようになり、ご主人はだんだんと無口になってしまったそうです。
そして、去年だか今年のはじめだか(記憶が曖昧ですみません)に、ご主人がいきなり、
「広島へ行ってくる」
と、単身、旅行に出掛け、原爆資料館その他、広島を見て回ったという話でした。
その、アメリカ人のご主人は、広島から帰ってから、
「戦争は、間違いだ……核爆弾は、廃絶されねばならない……」
そう、つぶやいたそうで、奥さんは、「主人と結婚したことが間違いではなかったと、あらためて実感しました」と、ラジオが告げていました。
たとえば、今の中国の人民が、世界の情勢のすべてを知られないのと同じように、アメリカ人もまた、知らないのだろうと、私はラジオを聴きながら思ったことでした。
やはり、戦争の悲惨さ、広島の痛みは、叫びつづけられるべきだと思います。
余談ですが、ラジオで、別の日に、中国からのリポートもなされていました。
昨今の中国の発展ぶりに、富裕層の中国人たちは、
「いつか破綻する」
と、懐疑的な態度を示したと、レポーターは言っていました。
レポーターは、
「富裕層は、客観視している」
とも。
遠く離れた私には、わかりえない現実で、想像するしかないのですが……。
しつこく、長々と、しかもたびたびコメントしてしまい、本当に申し訳ありません。
返信は不要です。
おやすみなさいませ。
いつも、丁寧なお返事を頂戴し、嬉しい思いとともに、申し訳なさも感じております。
お忙しいのに、わざわざ申し訳ありません。
ありがとうございます。
さて。私が聴いたラジオは、終戦特集とでもいいましょうか。
他にも、色々なエピソードが語られていたのですが、野鶴さんのコメントを読んで、ぜひともお伝えしたいと思った、とても印象に残ったエピソードがあったので、紹介しておきます。
それは、ご主人がアメリカ人で、奥様は日本人。子供さん(確か、女の子二人でした)とともに、ご主人の仕事の都合で日本に住んでいるという方の投稿でした。
ご主人は、はじめ、
「アメリカが原爆を投下したから、日本は終戦を迎えることができた。アメリカに感謝こそすれ、非難されるいわれはない」
と、おっしゃっていたそうです。
しかし、子供たちが学校で戦争について学ぶにつれ、
「おとうさん。どうしてアメリカは原爆を落としたの?」
「原爆は、怖いんだよね?」
と訊くようになり、ご主人はだんだんと無口になってしまったそうです。
そして、去年だか今年のはじめだか(記憶が曖昧ですみません)に、ご主人がいきなり、
「広島へ行ってくる」
と、単身、旅行に出掛け、原爆資料館その他、広島を見て回ったという話でした。
その、アメリカ人のご主人は、広島から帰ってから、
「戦争は、間違いだ……核爆弾は、廃絶されねばならない……」
そう、つぶやいたそうで、奥さんは、「主人と結婚したことが間違いではなかったと、あらためて実感しました」と、ラジオが告げていました。
たとえば、今の中国の人民が、世界の情勢のすべてを知られないのと同じように、アメリカ人もまた、知らないのだろうと、私はラジオを聴きながら思ったことでした。
やはり、戦争の悲惨さ、広島の痛みは、叫びつづけられるべきだと思います。
余談ですが、ラジオで、別の日に、中国からのリポートもなされていました。
昨今の中国の発展ぶりに、富裕層の中国人たちは、
「いつか破綻する」
と、懐疑的な態度を示したと、レポーターは言っていました。
レポーターは、
「富裕層は、客観視している」
とも。
遠く離れた私には、わかりえない現実で、想像するしかないのですが……。
しつこく、長々と、しかもたびたびコメントしてしまい、本当に申し訳ありません。
返信は不要です。
おやすみなさいませ。
夜露さま、いらっしゃいませww
返信したいので、返信しちゃいます。
一度、ヒロシマ、ナガサキがどんなことになったのか、その資料を見てもらえれば、きっとわかってもらえるのだと思います。かつて、たしか『ザ・ディ・アフター』という核戦争の恐怖を描いたというふれこみのアメリカ映画があって中学校か高校の映画鑑賞の時に観たのですが、拍子抜けしてしまいました。日本人からしてみれば、考えられないような軽い描写です。被害にあった人は包帯を巻いていたり、鼻血を出していたりするだけで、全身にガラスの破片が突き刺さった人や全身の皮がむけてしまった人などの描写がないのですね。アメリカ人は核戦争をこんなに軽く考えているのかとびっくりしてしまいました。まずは世界中の人々に事実を知ってもらうことだと思います。ラジオで紹介されたアメリカ人の旦那さんのように、心ある人なら、かならずわかってくれるはずです。
中国経済は「象が自転車を漕いでいる」という言い方がよくされます。この自転車操業がこければえらいことになるぞ、というわけです。「いつか破綻する」とわかっていながら、安定した発展の道へ舵を切れないのが、この国の弱さです。中国人の裕福層は海外脱出を図る人がわりといますが、彼ら自身、自分の生まれ育った国は安定した社会を作れない国だとわかっているのですね。かなしいことに、それが中国の限界なのですね。
コメントを送っていただいて、ありがとうございました!
おやすみなさい。
返信したいので、返信しちゃいます。
一度、ヒロシマ、ナガサキがどんなことになったのか、その資料を見てもらえれば、きっとわかってもらえるのだと思います。かつて、たしか『ザ・ディ・アフター』という核戦争の恐怖を描いたというふれこみのアメリカ映画があって中学校か高校の映画鑑賞の時に観たのですが、拍子抜けしてしまいました。日本人からしてみれば、考えられないような軽い描写です。被害にあった人は包帯を巻いていたり、鼻血を出していたりするだけで、全身にガラスの破片が突き刺さった人や全身の皮がむけてしまった人などの描写がないのですね。アメリカ人は核戦争をこんなに軽く考えているのかとびっくりしてしまいました。まずは世界中の人々に事実を知ってもらうことだと思います。ラジオで紹介されたアメリカ人の旦那さんのように、心ある人なら、かならずわかってくれるはずです。
中国経済は「象が自転車を漕いでいる」という言い方がよくされます。この自転車操業がこければえらいことになるぞ、というわけです。「いつか破綻する」とわかっていながら、安定した発展の道へ舵を切れないのが、この国の弱さです。中国人の裕福層は海外脱出を図る人がわりといますが、彼ら自身、自分の生まれ育った国は安定した社会を作れない国だとわかっているのですね。かなしいことに、それが中国の限界なのですね。
コメントを送っていただいて、ありがとうございました!
おやすみなさい。
- 野鶴善明
- 2010年 08月31日 23時24分
[良い点]
回想として描かれ続けた飛行、戦闘、愛情、悲劇。途中で書くのがつらくなったのではないかと思いました。
読んでいて悲しくなりましたが、最後に泣かされそうになりました。
[一言]
戦争について、いまだ自分の言葉で語れません。
ただこの時期になると、15年以上前に見た映画の台詞を思い出します。
「単に戦争でないというだけの消極的な平和は、いずれ実態としての戦争によって埋め合わされる」(機動警察パトレーバーTHE MOVIE2)
回想として描かれ続けた飛行、戦闘、愛情、悲劇。途中で書くのがつらくなったのではないかと思いました。
読んでいて悲しくなりましたが、最後に泣かされそうになりました。
[一言]
戦争について、いまだ自分の言葉で語れません。
ただこの時期になると、15年以上前に見た映画の台詞を思い出します。
「単に戦争でないというだけの消極的な平和は、いずれ実態としての戦争によって埋め合わされる」(機動警察パトレーバーTHE MOVIE2)
- 投稿者: 退会済み
- 男性
- 2010年 08月31日 19時48分
管理
羽衣 石さま、いらっしゃいませ。
楽しんでいただけたようでよかったです。
正直に言うと、途中で精神的に参ってしまいました。技術的にも難しくていろいろ悩みながらの執筆だったのですけど、なにより、この小説の「出口のなさ」感に心をすくわれてしまったのですね。夏休みに小旅行に出かけてほっと一息ついて、気持ちを整理して、それでやっとすこし元気を取り戻しました。それに、報告活動やエッセイのほうに感想を寄せていただいたり、ツイッターでつぶやいていただいたのがすごく励みになりました。ありがとうございます。
パトレーバーのセリフの通りですね。
平和を守るという固い意志がなければ、いずれ戦争になってしまうのだと思います。ただ、島国の日本人はなかなか実感が湧かないかもしれません。しょっちゅう国境紛争をやったり、自国内の少数民族を武器で虐げる国も考え物ですけど。ちっぽけなこの自分のできる範囲で平和を訴えつづけるよりないのでしょうね。
感想を送っていただいてありがとうございました!
楽しんでいただけたようでよかったです。
正直に言うと、途中で精神的に参ってしまいました。技術的にも難しくていろいろ悩みながらの執筆だったのですけど、なにより、この小説の「出口のなさ」感に心をすくわれてしまったのですね。夏休みに小旅行に出かけてほっと一息ついて、気持ちを整理して、それでやっとすこし元気を取り戻しました。それに、報告活動やエッセイのほうに感想を寄せていただいたり、ツイッターでつぶやいていただいたのがすごく励みになりました。ありがとうございます。
パトレーバーのセリフの通りですね。
平和を守るという固い意志がなければ、いずれ戦争になってしまうのだと思います。ただ、島国の日本人はなかなか実感が湧かないかもしれません。しょっちゅう国境紛争をやったり、自国内の少数民族を武器で虐げる国も考え物ですけど。ちっぽけなこの自分のできる範囲で平和を訴えつづけるよりないのでしょうね。
感想を送っていただいてありがとうございました!
- 野鶴善明
- 2010年 08月31日 22時19分
[一言]
昔読んだ、太宰治の「パンドラの匣」(確か、ひばりという主人公が親友に宛てた手紙、という形で小説が綴られていたと記憶しています)のように、手紙形式の小説だろうか? と、思いながら読み進んでいたのですが……。まさか、こんな結末が用意されているとは、思いもしませんでした。
小説としての構成や手法云々について、私などがあらためて申し上げることは何もないのですが、大変に重いテーマであるにもかかわらず、丁寧かつ美しく書き上げられた野鶴さんの力量には、ただただ、圧倒されるばかりです。
反戦だけではなく、切ない恋愛をからめたあたりも、野鶴さんの感性の豊かさを感じさせます。
中でも、作品執筆にかかる取材の綿密さは、玄人はだしと言ってもいいでしょう。
さて。私事で恐縮なのですが、長女が広島の大学に進学し、中区という中心地に住んでいるため、広島でのできごとが、とても身近なことに感じるようになりました。
子供のころ、広島の平和記念式典の映像がテレビから流れるたび、「夏休みの一番いいところなのに……」と、退屈な思いでチャンネルを変えていた自分が、今はとても恥ずかしく思います。
帰省していた娘が、「原爆の日の広島は、朝から追悼一色。みんなで黙祷する」と、言うほどに、広島の痛みは、未だ消えてはいないというのに……。
おそらく、長崎においても、同じことでしょう。
戦没者たちの冥福を祈るとともに、反戦への想いを噛み締め、平和のありがたさを思い知るのです。
戦争には、私も反対です。
核は、二度と使用するべきではありません。
戦争を知らない私たちの世代でさえ、数多の戦争に関するドラマや小説などに触れる度に、その悲惨さは、想像を絶するものであったろうと胸が痛くなります。
しかし、時代に翻弄された人々は、戦争が悪いことと感じながらも口には出せず、様々な想いを抱きながら苦難に耐えた。あるいは、戦争を本気で肯定する人もいたでしょう。
もし、自分が戦争の只中にいたとしたら、今と同じ判断は、きっとできなかっただろうと思います。
それほどまでに、戦争は過酷だったはずです。
出征するとき、「国のためではありません。本国で暮らす家族を守るために戦うのです」と言った兵士が、上官から殴られたという話が、脳裏を過りました。
死んで行った者がみな、愛国心に満ちていたわけではなく、しかし、特攻のように命をかけた者もいる。
複雑すぎて、語りつくせますん。
実は、私たちのような、戦争を知らない世代が戦時中の悲惨さを語るとき、どこか、不幸の上澄みをすくい取るような偽善を当事者たちに与えてしまうのではないか?と、思ったことがあります。
原爆で悲惨な目にあった多数の人が、辛かったことを、辛すぎて語ることさえできない状況に何年も苦しみ、最近になって、やっと、少しずつ話せるようになった……というエピソードも耳にしました。
なのに、体験していない私たちが、それについて、軽々しく語っていいものか……と。
ところが、先日、あるラジオ番組で、被爆者である女性が、
「原爆は、ドラマでも、歌でも、舞台でも、それこそ、紙芝居でもいい。どんな形でもいいから、とにかく語りついでほしい。私たちはやがて死ぬでしょう。しかし、原爆がもたらした悲惨な出来事を私たちの死とともに風化させてはならないのです」
といったようなことを語っていたのを聞き、そして、野鶴さんのこの作品を読み、コメント等を読み、偽善と思われようと、自分達にできることをすればいいと、今は、そう、感じます。
長い感想で、おまけに駄文で、申し訳ありません。
よい作品を、ありがとうございました。
昔読んだ、太宰治の「パンドラの匣」(確か、ひばりという主人公が親友に宛てた手紙、という形で小説が綴られていたと記憶しています)のように、手紙形式の小説だろうか? と、思いながら読み進んでいたのですが……。まさか、こんな結末が用意されているとは、思いもしませんでした。
小説としての構成や手法云々について、私などがあらためて申し上げることは何もないのですが、大変に重いテーマであるにもかかわらず、丁寧かつ美しく書き上げられた野鶴さんの力量には、ただただ、圧倒されるばかりです。
反戦だけではなく、切ない恋愛をからめたあたりも、野鶴さんの感性の豊かさを感じさせます。
中でも、作品執筆にかかる取材の綿密さは、玄人はだしと言ってもいいでしょう。
さて。私事で恐縮なのですが、長女が広島の大学に進学し、中区という中心地に住んでいるため、広島でのできごとが、とても身近なことに感じるようになりました。
子供のころ、広島の平和記念式典の映像がテレビから流れるたび、「夏休みの一番いいところなのに……」と、退屈な思いでチャンネルを変えていた自分が、今はとても恥ずかしく思います。
帰省していた娘が、「原爆の日の広島は、朝から追悼一色。みんなで黙祷する」と、言うほどに、広島の痛みは、未だ消えてはいないというのに……。
おそらく、長崎においても、同じことでしょう。
戦没者たちの冥福を祈るとともに、反戦への想いを噛み締め、平和のありがたさを思い知るのです。
戦争には、私も反対です。
核は、二度と使用するべきではありません。
戦争を知らない私たちの世代でさえ、数多の戦争に関するドラマや小説などに触れる度に、その悲惨さは、想像を絶するものであったろうと胸が痛くなります。
しかし、時代に翻弄された人々は、戦争が悪いことと感じながらも口には出せず、様々な想いを抱きながら苦難に耐えた。あるいは、戦争を本気で肯定する人もいたでしょう。
もし、自分が戦争の只中にいたとしたら、今と同じ判断は、きっとできなかっただろうと思います。
それほどまでに、戦争は過酷だったはずです。
出征するとき、「国のためではありません。本国で暮らす家族を守るために戦うのです」と言った兵士が、上官から殴られたという話が、脳裏を過りました。
死んで行った者がみな、愛国心に満ちていたわけではなく、しかし、特攻のように命をかけた者もいる。
複雑すぎて、語りつくせますん。
実は、私たちのような、戦争を知らない世代が戦時中の悲惨さを語るとき、どこか、不幸の上澄みをすくい取るような偽善を当事者たちに与えてしまうのではないか?と、思ったことがあります。
原爆で悲惨な目にあった多数の人が、辛かったことを、辛すぎて語ることさえできない状況に何年も苦しみ、最近になって、やっと、少しずつ話せるようになった……というエピソードも耳にしました。
なのに、体験していない私たちが、それについて、軽々しく語っていいものか……と。
ところが、先日、あるラジオ番組で、被爆者である女性が、
「原爆は、ドラマでも、歌でも、舞台でも、それこそ、紙芝居でもいい。どんな形でもいいから、とにかく語りついでほしい。私たちはやがて死ぬでしょう。しかし、原爆がもたらした悲惨な出来事を私たちの死とともに風化させてはならないのです」
といったようなことを語っていたのを聞き、そして、野鶴さんのこの作品を読み、コメント等を読み、偽善と思われようと、自分達にできることをすればいいと、今は、そう、感じます。
長い感想で、おまけに駄文で、申し訳ありません。
よい作品を、ありがとうございました。
夜露さま、いらっしゃいませ。
主人公の一人語りですから、スタイル的にはほとんど手紙形式と同じでしょうね。たぶん、ほとんどのかたは手紙だと思って読んでおられたと思います。結末での効果を高めるために、構成上、あえてあいまいなままぼかしておいたわけなのですけど。『パンドラの匣』もいい小説ですね。告白物を得意とする太宰にとっては、手紙形式はぴったりの形式だと思います。
お褒めいただいて恐縮です。複雑な書き方を選んでしまったものですから、ほんとうにこれでよかったのか、書き終わった今でもあまり自信が持てないでいます。もっと工夫のしようがあるのだろうと思いますが、とりあえず、これが今の僕の精一杯なので……。ともあれ、楽しんでいただけたようでほっとしました。
戦争を経験していない自分がこのことについて語ることができるだろうか、またそんな資格があるだろうか、という点についてはさんざん悩みました。ご指摘の通り「不幸の上澄みをすくい取る偽善」に陥る可能性が大です。子供の頃、祖父母の世代からいろんな話を聞きましたから、まったく知らないわけではありませんけど、戦争のリアルさといったものついては当事者でなければわからないことがたくさんありますから、「『戦争を知らない子供たち』の子供」の僕が書いたところで限界があります。
ただ、ラジオに出演されていた被爆者の女性のように「なんでもいいから語り継いでほしい」と思うものだろうと考えました。僕だったらそう思います。それで本作を書くことにしました。感想のなかでラジオ出演された方の話をご紹介いただいて、すくなくとも間違った考えでないと確認でき、ほっとしました。手をこまねいていては、風化するだけです。また同じ過ちを繰り返すだけになってしまいます。
広島へ行かなければ、あの悲惨さは実感がわかないものでしょうね。小学生の時、修学旅行で広島へ行ったのですが、平和記念資料館へ行ってびっくりしてしまいました。あれほどまでに恐ろしいものだとは思いもしませんでしたから。よその国の人々がそれをどれほど理解しているかといえば、たぶんなにもわかっていないと思います。日本の学校のように原爆について教えたりしませんから、むりもないことなのですけど。私の祖父は、原爆投下直後の広島へ救援に入ったのですが、僕にはなにも話してくれませんでした。あまり話したくないことだったのでしょうね。
直接の被爆者の方はもうずいぶん少なくなってしまいましたけど、原爆の日の追悼記念行事は、今後もぜひ続けてほしいものだと思います。
戦争についてはいろんな考えがあると思います。ですが、戦争になって困るは誰か? ということを考えれば、自然と答えが出るように思います。
本作が戦争の犠牲になったかたがたへのなにがしらの供養になれば本望です。
いろいろ考えていただけたようでうれしいです。
感想を送っていただいてありがとうございました!
主人公の一人語りですから、スタイル的にはほとんど手紙形式と同じでしょうね。たぶん、ほとんどのかたは手紙だと思って読んでおられたと思います。結末での効果を高めるために、構成上、あえてあいまいなままぼかしておいたわけなのですけど。『パンドラの匣』もいい小説ですね。告白物を得意とする太宰にとっては、手紙形式はぴったりの形式だと思います。
お褒めいただいて恐縮です。複雑な書き方を選んでしまったものですから、ほんとうにこれでよかったのか、書き終わった今でもあまり自信が持てないでいます。もっと工夫のしようがあるのだろうと思いますが、とりあえず、これが今の僕の精一杯なので……。ともあれ、楽しんでいただけたようでほっとしました。
戦争を経験していない自分がこのことについて語ることができるだろうか、またそんな資格があるだろうか、という点についてはさんざん悩みました。ご指摘の通り「不幸の上澄みをすくい取る偽善」に陥る可能性が大です。子供の頃、祖父母の世代からいろんな話を聞きましたから、まったく知らないわけではありませんけど、戦争のリアルさといったものついては当事者でなければわからないことがたくさんありますから、「『戦争を知らない子供たち』の子供」の僕が書いたところで限界があります。
ただ、ラジオに出演されていた被爆者の女性のように「なんでもいいから語り継いでほしい」と思うものだろうと考えました。僕だったらそう思います。それで本作を書くことにしました。感想のなかでラジオ出演された方の話をご紹介いただいて、すくなくとも間違った考えでないと確認でき、ほっとしました。手をこまねいていては、風化するだけです。また同じ過ちを繰り返すだけになってしまいます。
広島へ行かなければ、あの悲惨さは実感がわかないものでしょうね。小学生の時、修学旅行で広島へ行ったのですが、平和記念資料館へ行ってびっくりしてしまいました。あれほどまでに恐ろしいものだとは思いもしませんでしたから。よその国の人々がそれをどれほど理解しているかといえば、たぶんなにもわかっていないと思います。日本の学校のように原爆について教えたりしませんから、むりもないことなのですけど。私の祖父は、原爆投下直後の広島へ救援に入ったのですが、僕にはなにも話してくれませんでした。あまり話したくないことだったのでしょうね。
直接の被爆者の方はもうずいぶん少なくなってしまいましたけど、原爆の日の追悼記念行事は、今後もぜひ続けてほしいものだと思います。
戦争についてはいろんな考えがあると思います。ですが、戦争になって困るは誰か? ということを考えれば、自然と答えが出るように思います。
本作が戦争の犠牲になったかたがたへのなにがしらの供養になれば本望です。
いろいろ考えていただけたようでうれしいです。
感想を送っていただいてありがとうございました!
- 野鶴善明
- 2010年 08月31日 19時29分
[一言]
乗り越えるということは容易ではないことなので、安田さんのお気持ちを察するに余りあるところです。
でも、生きるということは、苦しいことの方が多いのだと考えておいた方が、気楽に感じられると思ったりしています。
素晴らしい作品をありがとうございました!
レビューを書き変えようと思いますが、帰宅後にじっくり…と言うことにさせて頂きますね。
お疲れさまでした!
乗り越えるということは容易ではないことなので、安田さんのお気持ちを察するに余りあるところです。
でも、生きるということは、苦しいことの方が多いのだと考えておいた方が、気楽に感じられると思ったりしています。
素晴らしい作品をありがとうございました!
レビューを書き変えようと思いますが、帰宅後にじっくり…と言うことにさせて頂きますね。
お疲れさまでした!
秋野さま、いらっしゃいませ。
そうですね。たしかにしんどいことのほうが多いですから、そう考えておいたほうがいいのでしょうね。こんなことを書いては叱られてしまうかもしれませんが、大きな悲しみを抱えたほうが、人生はかえって実り多いものになるのかもしれません。安田さんはきっと乗り越えられるだろうと思っています。それが大切な人へ捧げるミッションですから。
レビューのほうは、どうかお気遣いなく。あまりお手間をとらせては申し訳ないですから。今のレビューでじゅうぶんありがたいです。いただいた素敵なレビューに応えられる作品に仕上がったかといえば……(汗)。
感想を送っていただいてありがとうございました!
旅行を楽しんできてください。
そうですね。たしかにしんどいことのほうが多いですから、そう考えておいたほうがいいのでしょうね。こんなことを書いては叱られてしまうかもしれませんが、大きな悲しみを抱えたほうが、人生はかえって実り多いものになるのかもしれません。安田さんはきっと乗り越えられるだろうと思っています。それが大切な人へ捧げるミッションですから。
レビューのほうは、どうかお気遣いなく。あまりお手間をとらせては申し訳ないですから。今のレビューでじゅうぶんありがたいです。いただいた素敵なレビューに応えられる作品に仕上がったかといえば……(汗)。
感想を送っていただいてありがとうございました!
旅行を楽しんできてください。
- 野鶴善明
- 2010年 08月30日 01時10分
[一言]
先日、ふと思い立って横須賀の海軍基地を船で巡るツアーに参加しました。
見たこともない大きな戦艦や潜水艦が何隻も停泊している様に圧倒されながら、戦時になればあれらは戦地へ向かうんだなあとぼんやり思いました。
そこにいる兵士は、一人一人が主人公と同じ人間です。空母から飛び立った戦闘機の爆弾によって命を落とした人々もまた、人間です。
大人になると、単純に「戦争はいけない」だけでは済まされない様々な事情が見えてきてしまって、それを唱えること自体気が引けるような感覚を持つことがあります。
でも、戦争は嫌です。
この作品を読んで、改めてその思いを強くすることができました。
主人公の気持ちにぴったりと寄り添った、まるで独白のような敬体の一人称で描くことにより、戦争に巻き込まれた個人の思いや悲しみが胸にひしひしと迫ってきて苦しいほどでした。また、スピード感溢れる戦闘のシーンや幻想的な三途の川のシーン、女性と過ごした幸せな日々など、それぞれのシーンが引き立つような描写が素晴らしく、映像が鮮明に浮かび上がってきました。
ヒャッホゥ♪などと言うのが申し訳ないくらい素晴らしい作品でした。堪能させていただきました。ありがとうございましたm(_ _)m
先日、ふと思い立って横須賀の海軍基地を船で巡るツアーに参加しました。
見たこともない大きな戦艦や潜水艦が何隻も停泊している様に圧倒されながら、戦時になればあれらは戦地へ向かうんだなあとぼんやり思いました。
そこにいる兵士は、一人一人が主人公と同じ人間です。空母から飛び立った戦闘機の爆弾によって命を落とした人々もまた、人間です。
大人になると、単純に「戦争はいけない」だけでは済まされない様々な事情が見えてきてしまって、それを唱えること自体気が引けるような感覚を持つことがあります。
でも、戦争は嫌です。
この作品を読んで、改めてその思いを強くすることができました。
主人公の気持ちにぴったりと寄り添った、まるで独白のような敬体の一人称で描くことにより、戦争に巻き込まれた個人の思いや悲しみが胸にひしひしと迫ってきて苦しいほどでした。また、スピード感溢れる戦闘のシーンや幻想的な三途の川のシーン、女性と過ごした幸せな日々など、それぞれのシーンが引き立つような描写が素晴らしく、映像が鮮明に浮かび上がってきました。
ヒャッホゥ♪などと言うのが申し訳ないくらい素晴らしい作品でした。堪能させていただきました。ありがとうございましたm(_ _)m
代田さま、いらっしゃいませ。
そんなツアーがあるんですか。いいですねえ。でも、見るだけではつまらないですから、もしよかったら今度いっしょにかっぱらいに行きませんか?
♪盗んだ戦艦で走り出す 行く先もわからないまま
その前にどうやって戦艦を動かすねんという話になってしまいますけど……。
もっと前に、かっぱらうのもむずかしいですね。
失礼しました。
あほな冗談はともかく、大人になってしまうと利害関係の鎖にからめとられてしまいますから、世の中そんなものだよとうそぶいたり、不貞腐れてしまったり、もうどうしようもないことなんだとあきらめたりするようになります。
でも、「しかたない」と言っているだけではなにも変わらないので、やっぱりいけないんだろうなと思います。ちっぽけな自分にもできることはなにかあるはずですから、できる範囲でちょこっとだけやってみよう。そう思ってこの「反戦小説」を書きました。なにもしなければ、いつか自分の首を絞めてしまうはめにおちいるような気がします。ちょうど、今の労働環境と同じように。戦争は嫌なものです。ご指摘の通り、みんな人間です。人間を踏みにじる行為はやはり許せません。
要素の面でいえば「戦争物+恋愛物」、文体でいえば「一人称+敬体」という複雑な書き方を選択してしまったので、本作品は僕にとってチャレンジでした。いつも「これでええんやろか」と何度も書き直しては、自信があまりないながらも「これ以上はよくできないから」と開き直って投稿していました。足りない部分も多々あるとは思いますが、褒めていただいてほっとしました。ありがとうございます。
楽しんでいただけたようで、作者冥利につきます。感謝です。
ヒャッホウ♪ な感想をありがとうございましたww
そんなツアーがあるんですか。いいですねえ。でも、見るだけではつまらないですから、もしよかったら今度いっしょにかっぱらいに行きませんか?
♪盗んだ戦艦で走り出す 行く先もわからないまま
その前にどうやって戦艦を動かすねんという話になってしまいますけど……。
もっと前に、かっぱらうのもむずかしいですね。
失礼しました。
あほな冗談はともかく、大人になってしまうと利害関係の鎖にからめとられてしまいますから、世の中そんなものだよとうそぶいたり、不貞腐れてしまったり、もうどうしようもないことなんだとあきらめたりするようになります。
でも、「しかたない」と言っているだけではなにも変わらないので、やっぱりいけないんだろうなと思います。ちっぽけな自分にもできることはなにかあるはずですから、できる範囲でちょこっとだけやってみよう。そう思ってこの「反戦小説」を書きました。なにもしなければ、いつか自分の首を絞めてしまうはめにおちいるような気がします。ちょうど、今の労働環境と同じように。戦争は嫌なものです。ご指摘の通り、みんな人間です。人間を踏みにじる行為はやはり許せません。
要素の面でいえば「戦争物+恋愛物」、文体でいえば「一人称+敬体」という複雑な書き方を選択してしまったので、本作品は僕にとってチャレンジでした。いつも「これでええんやろか」と何度も書き直しては、自信があまりないながらも「これ以上はよくできないから」と開き直って投稿していました。足りない部分も多々あるとは思いますが、褒めていただいてほっとしました。ありがとうございます。
楽しんでいただけたようで、作者冥利につきます。感謝です。
ヒャッホウ♪ な感想をありがとうございましたww
- 野鶴善明
- 2010年 08月29日 23時17分
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