感想一覧
▽感想を書く[一言]
このエッセイを読んで思い出した少女漫画家さんがいます。
「中山星香」という方です。
この方はファンタジー漫画の草分けにして第一人者でありまして、多分ドラゴンクエストダイの大冒険とか、の少年向けファンタジーにすら大きな影響を与えていますし、なろうのファンタジー系の方々は間接直接かかわらずまず間違いなく全員影響を受けているであろう御大です。
で、この方がマンガを書き始めた当初ってファンタジーものってほぼなかったのです。
無論マンガの編集部も海のものとも山のものともしれないファンタジーなんてのには理解を示しておらず、中山氏の書きたい「ファンタジー」を発表するのは難しい状態でした。
そこで中山氏はファンタジックな雰囲気を持ったメルヘンコメディーを発表、その中に「アルフへイム」「妖精王」「聖剣」などの今ではファンタジーの定番となったチップを混ぜ込んで行き、最終的に「三剣物語」シリーズなどの壮大なファンタジー叙事詩を発表するに至ったのです。
まず読者を味方につけ、その後に己の本当に表現したいものを出す、というのはこのエッセイに通じるものがあるのではないか、と思ってみたり。
いや、興味深い内容でした、ありがとうございます。
このエッセイを読んで思い出した少女漫画家さんがいます。
「中山星香」という方です。
この方はファンタジー漫画の草分けにして第一人者でありまして、多分ドラゴンクエストダイの大冒険とか、の少年向けファンタジーにすら大きな影響を与えていますし、なろうのファンタジー系の方々は間接直接かかわらずまず間違いなく全員影響を受けているであろう御大です。
で、この方がマンガを書き始めた当初ってファンタジーものってほぼなかったのです。
無論マンガの編集部も海のものとも山のものともしれないファンタジーなんてのには理解を示しておらず、中山氏の書きたい「ファンタジー」を発表するのは難しい状態でした。
そこで中山氏はファンタジックな雰囲気を持ったメルヘンコメディーを発表、その中に「アルフへイム」「妖精王」「聖剣」などの今ではファンタジーの定番となったチップを混ぜ込んで行き、最終的に「三剣物語」シリーズなどの壮大なファンタジー叙事詩を発表するに至ったのです。
まず読者を味方につけ、その後に己の本当に表現したいものを出す、というのはこのエッセイに通じるものがあるのではないか、と思ってみたり。
いや、興味深い内容でした、ありがとうございます。
感想ありがとうございます。
「ファンタジー」がひとつのジャンルとなったのは、J.R.R.トールキン氏『指輪物語』からですね。
この作品でトールキン氏は西欧の神話や伝承を頼りに「神」「精霊」「亜人」といったものを作り上げました。
しかし当時は本当に「剣と魔法のファンタジー」といえばこれしかなく、まったく普及する様子がありませんでした。
日本でも当該のマンガ家・中山星香氏が『指輪物語』に影響されて「ファンタジー」を模索することになります。
ところがTRPGとして『指輪物語』に準拠した『Dungeons & Dragons』(『D&D』)が発売された際に、ファンタジーが世界中で一大ムーブメントを巻き起こすことになります。
スティーブン・スピルバーグ氏の映画『E.T.』でも冒頭で子どもたちが遊んでいたのは『D&D』だったくらいです。
そしてPCゲーム・Sir-Tech『Wizardry』が1981年に発売されます。
もちろん世界観は『指輪物語』に準拠した『D&D』を素にしているのです。
そして日本でも『D&D』『Wizardry』から「ファンタジー」が燃え上がることになります。
パソコン雑誌『コンプティーク』で連載が開始された『D&D』リプレイの『ロードス島戦記』と、コンピュータゲーム・ENIX『DRAGON QUEST』です。
『ロードス島戦記』はGM(ゲームマスター)の水野良氏が所属するグループSNEのメンバーによるリプレイが好評を博し、日本でも一部で『D&D』ブームが起こりました。このリプレイがのちに小説化され『ロードス島戦記 灰色の魔女』となります。
『ドラゴンクエスト』は『Wizardry』『Ultima』を任天堂ファミリーコンピューターで遊べるようにして年少組に受け入れられ、以後「ファンタジー」が日本文化として定着する役割を担うことになります。
このようになにか新しいものを模索するときは、すでにある「テンプレート」に手を入れて創り出すのが最も手っ取り早くて受け入れられやすい特性があります。
今『指輪物語』のような斬新な世界観を持った小説が「小説家になろう」に投稿されたとしたら、おそらく閲覧数もブックマーク数も評価も低くなるはずです。
中山星香氏が「テンプレート」から徐々に「オリジナリティー」へと舵を切ったように、読み手を置いてけぼりにしない書き方をせざるをえません。
その点で中山星香氏の創作活動は「オリジナリティー」を表現したい時の「見本」となりますね。
「オリジナリティー」だけを目玉にしても『小説家になろう』利用者たちから見向きもされません。
だから先にフォロワーさんをたくさん抱える必要があるんですよね。
そしてフォロワーさんを集めるには「テンプレート」を書くに限ります。
それが現状ですから、「なろう批判」をするよりも「うまく利用する」ことを考えたほうがいいと思います。
「ファンタジー」がひとつのジャンルとなったのは、J.R.R.トールキン氏『指輪物語』からですね。
この作品でトールキン氏は西欧の神話や伝承を頼りに「神」「精霊」「亜人」といったものを作り上げました。
しかし当時は本当に「剣と魔法のファンタジー」といえばこれしかなく、まったく普及する様子がありませんでした。
日本でも当該のマンガ家・中山星香氏が『指輪物語』に影響されて「ファンタジー」を模索することになります。
ところがTRPGとして『指輪物語』に準拠した『Dungeons & Dragons』(『D&D』)が発売された際に、ファンタジーが世界中で一大ムーブメントを巻き起こすことになります。
スティーブン・スピルバーグ氏の映画『E.T.』でも冒頭で子どもたちが遊んでいたのは『D&D』だったくらいです。
そしてPCゲーム・Sir-Tech『Wizardry』が1981年に発売されます。
もちろん世界観は『指輪物語』に準拠した『D&D』を素にしているのです。
そして日本でも『D&D』『Wizardry』から「ファンタジー」が燃え上がることになります。
パソコン雑誌『コンプティーク』で連載が開始された『D&D』リプレイの『ロードス島戦記』と、コンピュータゲーム・ENIX『DRAGON QUEST』です。
『ロードス島戦記』はGM(ゲームマスター)の水野良氏が所属するグループSNEのメンバーによるリプレイが好評を博し、日本でも一部で『D&D』ブームが起こりました。このリプレイがのちに小説化され『ロードス島戦記 灰色の魔女』となります。
『ドラゴンクエスト』は『Wizardry』『Ultima』を任天堂ファミリーコンピューターで遊べるようにして年少組に受け入れられ、以後「ファンタジー」が日本文化として定着する役割を担うことになります。
このようになにか新しいものを模索するときは、すでにある「テンプレート」に手を入れて創り出すのが最も手っ取り早くて受け入れられやすい特性があります。
今『指輪物語』のような斬新な世界観を持った小説が「小説家になろう」に投稿されたとしたら、おそらく閲覧数もブックマーク数も評価も低くなるはずです。
中山星香氏が「テンプレート」から徐々に「オリジナリティー」へと舵を切ったように、読み手を置いてけぼりにしない書き方をせざるをえません。
その点で中山星香氏の創作活動は「オリジナリティー」を表現したい時の「見本」となりますね。
「オリジナリティー」だけを目玉にしても『小説家になろう』利用者たちから見向きもされません。
だから先にフォロワーさんをたくさん抱える必要があるんですよね。
そしてフォロワーさんを集めるには「テンプレート」を書くに限ります。
それが現状ですから、「なろう批判」をするよりも「うまく利用する」ことを考えたほうがいいと思います。
- カイ.智水
- 2018年 05月25日 12時01分
感想を書く場合はログインしてください。