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[良い点]
夏ホラーの期間は過ぎてしまいましたが、拝読いたしました。
幼い子供にしか見えない黒い影。メイベルの心の中の存在なのか、それとも……。不穏な雰囲気に、続きが気になり、一気に引き込まれました。
とても面白かったです。
夏ホラーの期間は過ぎてしまいましたが、拝読いたしました。
幼い子供にしか見えない黒い影。メイベルの心の中の存在なのか、それとも……。不穏な雰囲気に、続きが気になり、一気に引き込まれました。
とても面白かったです。
感想ありがとうございました。
猛暑もようやく去るようですが、季節を早める涼しさをお届けできましたら幸いです。「お母様」の黒い影は、この先もメイベルにつきまとうことでしょう。
猛暑もようやく去るようですが、季節を早める涼しさをお届けできましたら幸いです。「お母様」の黒い影は、この先もメイベルにつきまとうことでしょう。
- 悠井すみれ
- 2018年 09月18日 20時47分
[良い点]
時代のもつ雰囲気、家族や身分の関係性など、当時の肖像写真を巧みに取り入れ、さすがでした。
特に被り物の下、あるいは周囲の暗がり、暗闇というイメージが、少女の心情に合わせ、安らぎを感じさせたり不安感を煽ったり、と最後の最後まで油断ならない展開でした。
[一言]
時代的な空気を堪能したと同時に、普遍的な子供の一途さが強く印象に残りました。ありがとうございます、また色々読ませてください。
時代のもつ雰囲気、家族や身分の関係性など、当時の肖像写真を巧みに取り入れ、さすがでした。
特に被り物の下、あるいは周囲の暗がり、暗闇というイメージが、少女の心情に合わせ、安らぎを感じさせたり不安感を煽ったり、と最後の最後まで油断ならない展開でした。
[一言]
時代的な空気を堪能したと同時に、普遍的な子供の一途さが強く印象に残りました。ありがとうございます、また色々読ませてください。
感想ありがとうございました。
もともと興味があった時代でしたので、Hidden Motherの肖像写真を筆頭に、屋敷や庭、使用人たちの描写を改めて調べつつ盛り込ませていただきました。赤ちゃんにして阿片中毒になってしまうのも、クリノリンに着火してしまう事故も、ヴィクトリア朝あるあるということなのですよね……。
メイベルに感情移入しても、客観的な視点で不安を感じてもホラーとして楽しめるように書いたつもりです。楽しんでいただけましたら嬉しいです。
もともと興味があった時代でしたので、Hidden Motherの肖像写真を筆頭に、屋敷や庭、使用人たちの描写を改めて調べつつ盛り込ませていただきました。赤ちゃんにして阿片中毒になってしまうのも、クリノリンに着火してしまう事故も、ヴィクトリア朝あるあるということなのですよね……。
メイベルに感情移入しても、客観的な視点で不安を感じてもホラーとして楽しめるように書いたつもりです。楽しんでいただけましたら嬉しいです。
- 悠井すみれ
- 2018年 08月07日 21時49分
[良い点]
イマジナリーフレンドというにはメイベルに知恵を付けるよく解らない黒い女性。プロイセンのホーエンツォレルン家の白衣の女性のようです。
メイベルのお母様でなければ、凶兆を示す悪意の象徴。メイベルの心が傷付き、壊れないかと心配です。
レイチェルが気の毒でした。
当時の父親の役割の軽さと女性の地位の軽さを思えば、コブ付き再婚は珍しくもないのでしょう。メイベル、寄宿舎の学校に送られなかっただけでもさいわいだったと知る機会もあるでしょう。
[一言]
メイベルの年齢がはっきりと解かりませんが、ヴィクトリア朝の女性の地位の低さを思えば、メイベルはお父様の財産を継承できても親族の男性ががっちり管理、もしくは親族の男性が相続してメイベルは送金してもらうことになるでしょう。母方の祖母と田舎で暮らすのには変わり無さそう。精神衛生上、将来は明るくなさそうで、心配です。
イマジナリーフレンドというにはメイベルに知恵を付けるよく解らない黒い女性。プロイセンのホーエンツォレルン家の白衣の女性のようです。
メイベルのお母様でなければ、凶兆を示す悪意の象徴。メイベルの心が傷付き、壊れないかと心配です。
レイチェルが気の毒でした。
当時の父親の役割の軽さと女性の地位の軽さを思えば、コブ付き再婚は珍しくもないのでしょう。メイベル、寄宿舎の学校に送られなかっただけでもさいわいだったと知る機会もあるでしょう。
[一言]
メイベルの年齢がはっきりと解かりませんが、ヴィクトリア朝の女性の地位の低さを思えば、メイベルはお父様の財産を継承できても親族の男性ががっちり管理、もしくは親族の男性が相続してメイベルは送金してもらうことになるでしょう。母方の祖母と田舎で暮らすのには変わり無さそう。精神衛生上、将来は明るくなさそうで、心配です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
第1話でちらりと言及していましたが、メイベルは8歳です。閉ざされた環境で育ったので情緒の成長が追いついてはいないのかもしれないですが。
本当の「お母様」でないのを突きつけられ、妹は直接的に、父やレイチェルや使用人については間接的に死の原因になってしまった訳ですから、事実をどう受け止めるかによって生き残ったことを悔やむことになりそうです。祖母は不自由させないと言っているので、財産はそれなりにあるようなので、物質的な苦労はないだろうとは思います。
第1話でちらりと言及していましたが、メイベルは8歳です。閉ざされた環境で育ったので情緒の成長が追いついてはいないのかもしれないですが。
本当の「お母様」でないのを突きつけられ、妹は直接的に、父やレイチェルや使用人については間接的に死の原因になってしまった訳ですから、事実をどう受け止めるかによって生き残ったことを悔やむことになりそうです。祖母は不自由させないと言っているので、財産はそれなりにあるようなので、物質的な苦労はないだろうとは思います。
- 悠井すみれ
- 2018年 08月07日 21時44分
[一言]
※本編の展開や結末に触れた部分のある感想です。ご了承ください。
拝読しました。
父のいる本邸ではなく別邸で暮らす少女、メイベル。そしてその傍に常に佇む、彼女にしか見えない「お母様」。
この初期設定からして、今後どうなるかが気になってやまない物語でした。
語り手であるメイベルは幼子(実際にまだ小さい子ですが)のように疑心なく母を信じている。けれど「お母様」の行動を疑惑の目で見れる読者の目には、この存在が危険に見えて仕方ない。
純真無垢なメイベルを軸に据えたからこそ生み出しされた、素晴らしい恐怖感であると思います。4話目の「だからわたし、赤ちゃんが生まれるのは本当に楽しみなのよ」はその最たるものでありましょう。
逆にこの母への愛と善意に満ちた行動の被害を受けたレイチェルとイザベルには、悼んで黙祷を捧げたいと思います。
特にレイチェル。
意地悪な継母というわけではなく、メイベルが自分を受け入れてくれるように周りに溶け込めるようにと配慮しているふうなのが伝わりますし、結婚して子供も産まれて幸福になれたはずなのに……と考えると、ああも狂乱してしまった心の内が少しははわかる気がします。
でもお父様は通り一遍の対応しかしてなさ過ぎて、ちょっと待てとツッコミを入れたい。
まあそんな父だからこそ、メイベルは母に傾倒しきってしまったのでしょうけれど。
そしていずれの読者も最後まで想像を巡らせたであろう、「お母様」の正体とその目的が明かされぬのもまた妙味でした。わからないものは怖い。これは恐怖の根幹を成す感覚だと思います。
アシュリーの見えないお友達の話等から、私的に「お母様」はそうした妖精のようなもの、本来は害を為さない、善悪の分別が違う存在であるのかなと愚考しました。見える子の血筋で見える子が産まれて、それでずっと親子二代に付きまとっていたのかな、と。お婆ちゃんには見えてないみたいですし。
大火からメイベルを守ったり、3話目でレイチェルに「お母様」扱いされた時は割って入ったのに最終話では祖母の語りを黙って見ていたりするのを踏まえると、一連の出来事の目的はメイベルの愛情の独占(放っておけばイザベルに絆されて、ちゃんと家族になりそうでしたし)と、「お母様」でない自分を認識されたかった辺りであろうかと睨みもします。
非常に勝手な憶測でありますが、もしだとしたらその結果、メイベルが「お母様に違いない」と自分に言い聞かせて確信してしまったのは皮肉この上ない事です。
終幕、それでも今後も「お母様」を信じ寄り添っていくであろうメイベルの様にはぞくりと怖気が走りました。
ただしくてよいものが歪み捻じ曲がる瞬間を目撃してしまったような心地です。母でないとすれば、イザベルの事のみならず本邸の皆の事も、全部彼女にのしかかってくるわけですから、仕方ないといえば仕方ない心の動きなのかもですけれど。
メイベルが将来子を産んだ後、彼女自身と同じように見えるその子に「わたしのお母様。あなたのお母様のお母様よ」と紹介している未来図が、ふっと浮かびもいたました。
※本編の展開や結末に触れた部分のある感想です。ご了承ください。
拝読しました。
父のいる本邸ではなく別邸で暮らす少女、メイベル。そしてその傍に常に佇む、彼女にしか見えない「お母様」。
この初期設定からして、今後どうなるかが気になってやまない物語でした。
語り手であるメイベルは幼子(実際にまだ小さい子ですが)のように疑心なく母を信じている。けれど「お母様」の行動を疑惑の目で見れる読者の目には、この存在が危険に見えて仕方ない。
純真無垢なメイベルを軸に据えたからこそ生み出しされた、素晴らしい恐怖感であると思います。4話目の「だからわたし、赤ちゃんが生まれるのは本当に楽しみなのよ」はその最たるものでありましょう。
逆にこの母への愛と善意に満ちた行動の被害を受けたレイチェルとイザベルには、悼んで黙祷を捧げたいと思います。
特にレイチェル。
意地悪な継母というわけではなく、メイベルが自分を受け入れてくれるように周りに溶け込めるようにと配慮しているふうなのが伝わりますし、結婚して子供も産まれて幸福になれたはずなのに……と考えると、ああも狂乱してしまった心の内が少しははわかる気がします。
でもお父様は通り一遍の対応しかしてなさ過ぎて、ちょっと待てとツッコミを入れたい。
まあそんな父だからこそ、メイベルは母に傾倒しきってしまったのでしょうけれど。
そしていずれの読者も最後まで想像を巡らせたであろう、「お母様」の正体とその目的が明かされぬのもまた妙味でした。わからないものは怖い。これは恐怖の根幹を成す感覚だと思います。
アシュリーの見えないお友達の話等から、私的に「お母様」はそうした妖精のようなもの、本来は害を為さない、善悪の分別が違う存在であるのかなと愚考しました。見える子の血筋で見える子が産まれて、それでずっと親子二代に付きまとっていたのかな、と。お婆ちゃんには見えてないみたいですし。
大火からメイベルを守ったり、3話目でレイチェルに「お母様」扱いされた時は割って入ったのに最終話では祖母の語りを黙って見ていたりするのを踏まえると、一連の出来事の目的はメイベルの愛情の独占(放っておけばイザベルに絆されて、ちゃんと家族になりそうでしたし)と、「お母様」でない自分を認識されたかった辺りであろうかと睨みもします。
非常に勝手な憶測でありますが、もしだとしたらその結果、メイベルが「お母様に違いない」と自分に言い聞かせて確信してしまったのは皮肉この上ない事です。
終幕、それでも今後も「お母様」を信じ寄り添っていくであろうメイベルの様にはぞくりと怖気が走りました。
ただしくてよいものが歪み捻じ曲がる瞬間を目撃してしまったような心地です。母でないとすれば、イザベルの事のみならず本邸の皆の事も、全部彼女にのしかかってくるわけですから、仕方ないといえば仕方ない心の動きなのかもですけれど。
メイベルが将来子を産んだ後、彼女自身と同じように見えるその子に「わたしのお母様。あなたのお母様のお母様よ」と紹介している未来図が、ふっと浮かびもいたました。
丁寧なご感想をお寄せいただき、ありがとうございました。
物語開始当初のメイベルは「お母様」に何ら疑いを持っていませんでしたが、その時点で読者にとっては不穏で仕方ないように演出したつもりです。「お母様」は明らかに尋常の存在ではなく、メイベルの信頼も行動も、「お母様」の言いなりで良いのかと、怖がっていただけたら成功です。
レイチェルについて、当初は物語上の駒として考えたキャラクターでしたが、彼女の立場で考えるとやっていられない状況ですよね……。不気味な連れ子に夫の無理解、授かった我が子も知らないうちに毒を盛られついには自身も……。物語上必要なこととはいえ、不幸を背負わせてしまったと思います。お父様については、当時の男性は育児には関わらないものだったということなので、こんなものなのかなあ、とも思います。
説明のできない、訳が分からないものが一番怖いと思うのでこのラストとなりました。色々と想像を広げていただけて、とても嬉しいです。森のモノが人の世に出たことで何かが狂ったのかもしれないし、お母様からメイベルに伝わる血に何かあるのかもしれませんね。おばあ様は他所からお嫁に来た人で、など……。
作品を深く読み解いてくださったこと、重ねてお礼を申し上げます。
物語開始当初のメイベルは「お母様」に何ら疑いを持っていませんでしたが、その時点で読者にとっては不穏で仕方ないように演出したつもりです。「お母様」は明らかに尋常の存在ではなく、メイベルの信頼も行動も、「お母様」の言いなりで良いのかと、怖がっていただけたら成功です。
レイチェルについて、当初は物語上の駒として考えたキャラクターでしたが、彼女の立場で考えるとやっていられない状況ですよね……。不気味な連れ子に夫の無理解、授かった我が子も知らないうちに毒を盛られついには自身も……。物語上必要なこととはいえ、不幸を背負わせてしまったと思います。お父様については、当時の男性は育児には関わらないものだったということなので、こんなものなのかなあ、とも思います。
説明のできない、訳が分からないものが一番怖いと思うのでこのラストとなりました。色々と想像を広げていただけて、とても嬉しいです。森のモノが人の世に出たことで何かが狂ったのかもしれないし、お母様からメイベルに伝わる血に何かあるのかもしれませんね。おばあ様は他所からお嫁に来た人で、など……。
作品を深く読み解いてくださったこと、重ねてお礼を申し上げます。
- 悠井すみれ
- 2018年 08月07日 21時28分
[良い点]
信じていたものが揺らぎ、自身の芯が失われるこの恐怖、好きな展開です。
小説ならではの深い描写ですね。
信じていたものが揺らぎ、自身の芯が失われるこの恐怖、好きな展開です。
小説ならではの深い描写ですね。
感想ありがとうございました。
子供で、傍から見れば異常なことを信じているメイベルの視点で描いているからこそ、真実に気付いていくことが恐怖になれば良いと思っています。
先ほど最終話を投稿いたしましたので、お楽しみいただけると幸いです。
子供で、傍から見れば異常なことを信じているメイベルの視点で描いているからこそ、真実に気付いていくことが恐怖になれば良いと思っています。
先ほど最終話を投稿いたしましたので、お楽しみいただけると幸いです。
- 悠井すみれ
- 2018年 08月04日 08時10分
[一言]
一章を読むたびに、最後の一行に怖いと震え、次が待ち遠しくなります。
メイベル、またとんでもない知恵を付けられて、危機感が漂います。
一章を読むたびに、最後の一行に怖いと震え、次が待ち遠しくなります。
メイベル、またとんでもない知恵を付けられて、危機感が漂います。
お読みいただきありがとうございます。
悪意も疑問も持たないメイベル視点に、かえって不安と不穏さを感じられるようになっていたら良いです。
物語も終盤に差し掛かったところですが、最後までお楽しみいただければ幸いです。
悪意も疑問も持たないメイベル視点に、かえって不安と不穏さを感じられるようになっていたら良いです。
物語も終盤に差し掛かったところですが、最後までお楽しみいただければ幸いです。
- 悠井すみれ
- 2018年 07月29日 22時20分
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