感想一覧
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[良い点]
一話一話は短めの文章量なのに、情景が丹念に描かれ、それぞれの短編がしっかりと味わえる作品に仕上がっていて、最高です。
特にお気に入りなのは、その1の泥だらけのトランク。冬季限定プラン。
その2のフランスから来たアンティークリネン。
その5のペンダントライト。飼い犬のコロ。
その6の素晴らしい景色の事故物件。
その8のお向かいのお洗濯物。小説家をめざしているEさん。
その15の影絵の鳥さん。Xさんの夢。
以上が特に印象に残った好きなお話です。
全体としては、どの作品も読んでいてゾクゾクして、夜中に読もうものなら怖くてたまらなかったです。
[一言]
本編は短いエピソードの集合形式ですが、「おばあちゃんと私」という主人公によって、しっとりとまとめられていて、不思議な読後感を得ました。
展開そのものはホラーのはずなのですが、静かにこの結末を受け入れられたというか。
実は私も夏のホラーに参加しているのですが、奇しくも同じテーマで、こんなにも素晴らしい作品に出会えるとは思ってもみませんでした。
市販のホラー小説を読んだ時に匹敵する満足感です。
長編のボリュームで、全ての作品が粒ぞろい。
最高です。
一話一話は短めの文章量なのに、情景が丹念に描かれ、それぞれの短編がしっかりと味わえる作品に仕上がっていて、最高です。
特にお気に入りなのは、その1の泥だらけのトランク。冬季限定プラン。
その2のフランスから来たアンティークリネン。
その5のペンダントライト。飼い犬のコロ。
その6の素晴らしい景色の事故物件。
その8のお向かいのお洗濯物。小説家をめざしているEさん。
その15の影絵の鳥さん。Xさんの夢。
以上が特に印象に残った好きなお話です。
全体としては、どの作品も読んでいてゾクゾクして、夜中に読もうものなら怖くてたまらなかったです。
[一言]
本編は短いエピソードの集合形式ですが、「おばあちゃんと私」という主人公によって、しっとりとまとめられていて、不思議な読後感を得ました。
展開そのものはホラーのはずなのですが、静かにこの結末を受け入れられたというか。
実は私も夏のホラーに参加しているのですが、奇しくも同じテーマで、こんなにも素晴らしい作品に出会えるとは思ってもみませんでした。
市販のホラー小説を読んだ時に匹敵する満足感です。
長編のボリュームで、全ての作品が粒ぞろい。
最高です。
- 投稿者: にわとり・イエーガー
- 2018年 08月21日 18時03分
ご感想ありがとうございます!
お名前を拝見し、あっ!と思いました。投稿後に同じく百物語を投稿なさっている方がいらっしゃるとチェックしておりまして、ペンネームのインパクトともに記憶に刻んでおりました。まさか拙作にご感想をいただけるとは思いもよらず。ありがとうございます!
気に入ってくださったお話も教えていただけてうれしいです。
個々のエピソードはそれぞれ、どうにかこうにか読者様を怖がらせよう、面白がってもらおうとない脳みそ振り絞りましたので、そのどれかが目に止まったのであれば書いたかいがあります。
最高だなんて褒めていただいて、恐縮です。お言葉を励みにまた少しでも面白いものを書けるようにがんばります!
お名前を拝見し、あっ!と思いました。投稿後に同じく百物語を投稿なさっている方がいらっしゃるとチェックしておりまして、ペンネームのインパクトともに記憶に刻んでおりました。まさか拙作にご感想をいただけるとは思いもよらず。ありがとうございます!
気に入ってくださったお話も教えていただけてうれしいです。
個々のエピソードはそれぞれ、どうにかこうにか読者様を怖がらせよう、面白がってもらおうとない脳みそ振り絞りましたので、そのどれかが目に止まったのであれば書いたかいがあります。
最高だなんて褒めていただいて、恐縮です。お言葉を励みにまた少しでも面白いものを書けるようにがんばります!
- あざみの
- 2018年 08月21日 20時48分
[良い点]
短い断片の中に織り込まれた人の情愛、慾、出来心、ふいっと暗がりの中にろうそくの明かりが灯り、話とともにまたふいっと消える……そんな繰り返しの中、祖母と『私』の温かい関係が垣間見えました。
特に印象深かったのは、印刷屋さんのおじさんのお話、石を積んだ話、好きな子と待ち合せしたのに…の話(駅の伝言板!懐かしい)、海の見えるアパートの話、両親が宇宙人に…なんか次々と、すみません。
万華鏡のような(後ろ暗くも愉しい)ひとときを味わうことができました。
[一言]
鵜狩さんのツイートからふと気になり、拝読しました。鵜狩さんのタイトルも拝見しながら「なるほどー!」などと楽しみ二倍でした。
また何かと読ませてくださいね。
短い断片の中に織り込まれた人の情愛、慾、出来心、ふいっと暗がりの中にろうそくの明かりが灯り、話とともにまたふいっと消える……そんな繰り返しの中、祖母と『私』の温かい関係が垣間見えました。
特に印象深かったのは、印刷屋さんのおじさんのお話、石を積んだ話、好きな子と待ち合せしたのに…の話(駅の伝言板!懐かしい)、海の見えるアパートの話、両親が宇宙人に…なんか次々と、すみません。
万華鏡のような(後ろ暗くも愉しい)ひとときを味わうことができました。
[一言]
鵜狩さんのツイートからふと気になり、拝読しました。鵜狩さんのタイトルも拝見しながら「なるほどー!」などと楽しみ二倍でした。
また何かと読ませてくださいね。
ご感想、ありがとうございます!
駅の伝言板は実際に使ったことはなかったのですが、小道具として一度使ってみたいなぁと温めていたものでした。活用できたかはわかりませんが、お話を気に入っていただけてよかったです。
ほかにも色々なお話を取り上げていただけて、とても嬉しいです!
細々を活動しておりますので、よろしければまたぜひ読んでやってくださいませ。
駅の伝言板は実際に使ったことはなかったのですが、小道具として一度使ってみたいなぁと温めていたものでした。活用できたかはわかりませんが、お話を気に入っていただけてよかったです。
ほかにも色々なお話を取り上げていただけて、とても嬉しいです!
細々を活動しておりますので、よろしければまたぜひ読んでやってくださいませ。
- あざみの
- 2018年 08月19日 21時19分
[一言]
拝読しました。
この種の怪談奇談は書くのも読むのも大好きでして、母の時の記憶と絡めてその後を伝えるエピローグまで含めて、いずれも堪能させていただきました。
全てについて語れば限りがないので、以下三種類ほどに大別して私的に好みだったものをば挙げさせていただきたく思います。
各話のタイトルがない為、ところどころ勝手に命名したような表記になっておりますのをご寛恕ください。
その後の想像が膨らむ話としては、一体トランクを開けたら何が入っているのかな「その1」のトランクへ向かう手。
誰の発言を覚えてどうして以後言わなくなったのか気がかりな「その3」のオウム語り。
同じく「その3」の間に合わなかったラムネ。これは間に合っていたらどうなっていたのでしょう。おっちゃんも間が悪い。
そして「その13」のRさんについてべたべたと歩く裸足の群れの話でした。因縁がさっぱり語られない、不気味さと不思議さがたまりません。
ほんわか系では「その5」の透ちゃんの話。これはただのありそうな怪談で終わらず、絵が上手いというもう一エピソードあるのが妙に愛らしかったです。
「その11」でメガネメガネしてるところに親切にしてくれた誰かも、ぶっきらぼうだけれど見かねたのかなあなどと思いました。
同じく「その11」の万華鏡は、思い出の品が優しい安堵をくれる良い展開でした。正直この種の話に弱い俺です。
弱いと言えば「その13」の父のお勧めもまたツボでした。「父とは、亡くなってからのほうが仲がいいんですよ」という書き出しも秀逸ですが、不器用だけれど息子と仲良くしたい、そんな故人の人柄が偲ばれるようです。
ぞくりとさせられたのは、「その7」の捨てられるつぶの話。毎日丹念に床に瘡蓋を落とし続ける何かの影に、ぎょっと身を引く思いでした。
「その9」にある樹脂封入も嫌でした。後ろから聞こえる声で、何を入れようとしているのか想像がついてしまう辺りが、そしてそれにはもう絶対干渉できないであろう事が。
「その16」に登場する予言書もオチにしてやられました。返して一件落着、ひょっとしたらまだ人の手を巡っていますよ的なラストかと思いきや、でした。
拝読しました。
この種の怪談奇談は書くのも読むのも大好きでして、母の時の記憶と絡めてその後を伝えるエピローグまで含めて、いずれも堪能させていただきました。
全てについて語れば限りがないので、以下三種類ほどに大別して私的に好みだったものをば挙げさせていただきたく思います。
各話のタイトルがない為、ところどころ勝手に命名したような表記になっておりますのをご寛恕ください。
その後の想像が膨らむ話としては、一体トランクを開けたら何が入っているのかな「その1」のトランクへ向かう手。
誰の発言を覚えてどうして以後言わなくなったのか気がかりな「その3」のオウム語り。
同じく「その3」の間に合わなかったラムネ。これは間に合っていたらどうなっていたのでしょう。おっちゃんも間が悪い。
そして「その13」のRさんについてべたべたと歩く裸足の群れの話でした。因縁がさっぱり語られない、不気味さと不思議さがたまりません。
ほんわか系では「その5」の透ちゃんの話。これはただのありそうな怪談で終わらず、絵が上手いというもう一エピソードあるのが妙に愛らしかったです。
「その11」でメガネメガネしてるところに親切にしてくれた誰かも、ぶっきらぼうだけれど見かねたのかなあなどと思いました。
同じく「その11」の万華鏡は、思い出の品が優しい安堵をくれる良い展開でした。正直この種の話に弱い俺です。
弱いと言えば「その13」の父のお勧めもまたツボでした。「父とは、亡くなってからのほうが仲がいいんですよ」という書き出しも秀逸ですが、不器用だけれど息子と仲良くしたい、そんな故人の人柄が偲ばれるようです。
ぞくりとさせられたのは、「その7」の捨てられるつぶの話。毎日丹念に床に瘡蓋を落とし続ける何かの影に、ぎょっと身を引く思いでした。
「その9」にある樹脂封入も嫌でした。後ろから聞こえる声で、何を入れようとしているのか想像がついてしまう辺りが、そしてそれにはもう絶対干渉できないであろう事が。
「その16」に登場する予言書もオチにしてやられました。返して一件落着、ひょっとしたらまだ人の手を巡っていますよ的なラストかと思いきや、でした。
ご感想、ありがとうございます!
怪談奇談がお好きとお聞きして「お仲間!」と勝手に親近感を抱いております。
一話一話にすれば短いものの、トータルで考えると企画内でかなり長い部類にはいるこのお話を読んでいただいたうえに、ご感想までいただけて、とても嬉しいです。
これはただの私の好みなのですが、怖い話でとくに「嫌だな」と感じるものは、原因もわからない、対処方法もわからない、あるいは原因がわかっても対処法がない、などことわりを完全に外れたもののようです。
だからなのか、今回もそういった「対処できない」ようなお話ばかりになってしまい、ワンパターンかなと心配していましたが、楽しんでいただけたようでほっとしております。たくさんの話を褒めていただいて、書いてよかったなあとにやついております、本当に、ありがとうございました!
怪談奇談がお好きとお聞きして「お仲間!」と勝手に親近感を抱いております。
一話一話にすれば短いものの、トータルで考えると企画内でかなり長い部類にはいるこのお話を読んでいただいたうえに、ご感想までいただけて、とても嬉しいです。
これはただの私の好みなのですが、怖い話でとくに「嫌だな」と感じるものは、原因もわからない、対処方法もわからない、あるいは原因がわかっても対処法がない、などことわりを完全に外れたもののようです。
だからなのか、今回もそういった「対処できない」ようなお話ばかりになってしまい、ワンパターンかなと心配していましたが、楽しんでいただけたようでほっとしております。たくさんの話を褒めていただいて、書いてよかったなあとにやついております、本当に、ありがとうございました!
- あざみの
- 2018年 08月18日 10時54分
[一言]
百物語形式の怪談、とても楽しく読みました( ´ ▽ ` )
それから、完結おめでとうございます!
昔から怪談というのはただ怖いだけじゃない、不思議な話も、狐狸に化かされた話もつきものでしたよね。なので、狐狸に化かされたお話もあって、心ウキウキしてしまいました。
これはほんとうに創作なのかなと思わせられるものもあったりして、面白かったです。
読んでいて、創作か現実かの曖昧になる感覚……とても好きです( ´ ▽ ` )
また雨が降る真夜中にでも読み返したいと思いました。
すてきなお話をありがとうございました(*´ω`*)
百物語形式の怪談、とても楽しく読みました( ´ ▽ ` )
それから、完結おめでとうございます!
昔から怪談というのはただ怖いだけじゃない、不思議な話も、狐狸に化かされた話もつきものでしたよね。なので、狐狸に化かされたお話もあって、心ウキウキしてしまいました。
これはほんとうに創作なのかなと思わせられるものもあったりして、面白かったです。
読んでいて、創作か現実かの曖昧になる感覚……とても好きです( ´ ▽ ` )
また雨が降る真夜中にでも読み返したいと思いました。
すてきなお話をありがとうございました(*´ω`*)
完結できて、本当によかったというのが本音です……。書き上げられるか、実はかなり不安でした。期日もあるのに計画通りができない人間なため(笑)
狐のお話は、いつか使いたいと思ってストックしていたネタなので、反応していただけてとても嬉しいです!
どれもフィクションではありますが、もしかすると派手さがないぶん、そのように現実と親和性があったのかな、と都合よく解釈してにやにやしています。
読み返したいと言っていただけて、光栄です!こちらこそ、ご感想ありがとうございました!
- あざみの
- 2018年 08月10日 14時49分
[一言]
たっぷり楽しむことができました。いわゆる枠物語形式ですね。こわい話にはこの形式がよく似合います。
語られている数々の物語のなかには、「その7」の神様の地図ちょうの話や「その16」の動画サイトの話など、あまりに今風で、ご老人が語っているとするには不自然に思える話もあります。しかしあるいはそれも狙いのうちか、とも思えます。どこの誰とも知れぬ何者かがお祖母さんの口を使って物語を語っているというような……いや、それはさすがに深読みでしょうか。
私の気に入ったものを挙げていくとキリがありませんが、「その5」の文通の話や「その7」の右目に映る人影の話、「その8」の豹変した両親の話のようにSF的な雰囲気のものが特に印象に残りました。
「その3」のオウムの話は、結局なにがどうなったのかわからないところがいいですね。これはきっとどこかで誰かが殺されているのではあるまいか、と想像しつつ何もわからないので、落ち着かない、居心地の悪い気持ちになることができます。
「その12」の千羽鶴の話は、鶴の首がひとりでに折れたことなどよりも、そうしたことで人を責める連中の心根のほうにぞっとしました。
「その13」の壁の穴の話は何やらなまめかしくて、私は背すじから尻にかけてゾクゾクしました。怖いというより気持ち悪い、不気味といった感じに近いですが、赤ちゃんのしぐさのせいかどことなく微笑ましいような気もして、さらにいえばちょっと性的快感みたいなものもないこともなく、いろいろ複雑な感覚がからみあっています。おもしろい一品です。本作中の白眉と言えましょう。
「その15」の手影絵の話は情景があざやかに目にうかびます。映像ばえしそう。
「その8」の同じアイデアを先取りされる話、「その13」の父の蔵書の話、「その16」の図書館で借りた本の話など、本の出てくる話には力作が多かったように思います。あるいは私の趣味にハマっただけかもしれませんが。私も死んだあとに本を買ってきてくれる子供がほしい、としみじみ思いました。
あまり出来がよくないと感じた話もいくつかあります。
「その8」の林間学校の話では、「誰かが隣に寝てた」ということで登場人物が恐怖を感じていますが、説明が足りません。「誰かが隣に寝てた」だけでは、この人物が何に恐怖を感じたのかわかりません。単に友人の誰かが添い寝しただけのようにも思えるからです。もっと恐怖を感じるに足る理由を書くべきところだと思います。俗な例を挙げれば、生ぐさいにおいがしたとか、首すじをなめられたというようなことをこの子供が述べれば、明らかに何か妙なことがあったと読者にもわかります。
「その16」の漁師の話では、主人公が海に落ちておぼれて誰かの声を聞いたような気がして気がつくと病院にいた、となっていますが、この一連の流れには取り立てて不自然なところがありません。おそらく作品の意図としては、死んだ父親が主人公を救ったのだ、というところへ持っていきたいのでしょう。ですが、そんな可能性まで考えなくても、読者は主人公が助かったことを納得できてしまいます。ここは、父親が何かしたのだということを確信できるような出来事がほしいところです。もしくは、主人公が普通では助かるはずのないような目に遭ったのに助かったという話にするか。
ただ、上の二つの話はいずれも私の意見に沿って書き直すと、おそらく非常に作り物くさくなってしまうでしょう。もしかしたらそうした作り物くささをきらって今のような形にされたのかもしれないと想像しますが、ともかくこの二つについては、私はあまり出来がよいとは思いません。
とはいえ、全体として見ればかなり水準の高い、粒よりの小品集と言えると思います。大いに満足しました。
たっぷり楽しむことができました。いわゆる枠物語形式ですね。こわい話にはこの形式がよく似合います。
語られている数々の物語のなかには、「その7」の神様の地図ちょうの話や「その16」の動画サイトの話など、あまりに今風で、ご老人が語っているとするには不自然に思える話もあります。しかしあるいはそれも狙いのうちか、とも思えます。どこの誰とも知れぬ何者かがお祖母さんの口を使って物語を語っているというような……いや、それはさすがに深読みでしょうか。
私の気に入ったものを挙げていくとキリがありませんが、「その5」の文通の話や「その7」の右目に映る人影の話、「その8」の豹変した両親の話のようにSF的な雰囲気のものが特に印象に残りました。
「その3」のオウムの話は、結局なにがどうなったのかわからないところがいいですね。これはきっとどこかで誰かが殺されているのではあるまいか、と想像しつつ何もわからないので、落ち着かない、居心地の悪い気持ちになることができます。
「その12」の千羽鶴の話は、鶴の首がひとりでに折れたことなどよりも、そうしたことで人を責める連中の心根のほうにぞっとしました。
「その13」の壁の穴の話は何やらなまめかしくて、私は背すじから尻にかけてゾクゾクしました。怖いというより気持ち悪い、不気味といった感じに近いですが、赤ちゃんのしぐさのせいかどことなく微笑ましいような気もして、さらにいえばちょっと性的快感みたいなものもないこともなく、いろいろ複雑な感覚がからみあっています。おもしろい一品です。本作中の白眉と言えましょう。
「その15」の手影絵の話は情景があざやかに目にうかびます。映像ばえしそう。
「その8」の同じアイデアを先取りされる話、「その13」の父の蔵書の話、「その16」の図書館で借りた本の話など、本の出てくる話には力作が多かったように思います。あるいは私の趣味にハマっただけかもしれませんが。私も死んだあとに本を買ってきてくれる子供がほしい、としみじみ思いました。
あまり出来がよくないと感じた話もいくつかあります。
「その8」の林間学校の話では、「誰かが隣に寝てた」ということで登場人物が恐怖を感じていますが、説明が足りません。「誰かが隣に寝てた」だけでは、この人物が何に恐怖を感じたのかわかりません。単に友人の誰かが添い寝しただけのようにも思えるからです。もっと恐怖を感じるに足る理由を書くべきところだと思います。俗な例を挙げれば、生ぐさいにおいがしたとか、首すじをなめられたというようなことをこの子供が述べれば、明らかに何か妙なことがあったと読者にもわかります。
「その16」の漁師の話では、主人公が海に落ちておぼれて誰かの声を聞いたような気がして気がつくと病院にいた、となっていますが、この一連の流れには取り立てて不自然なところがありません。おそらく作品の意図としては、死んだ父親が主人公を救ったのだ、というところへ持っていきたいのでしょう。ですが、そんな可能性まで考えなくても、読者は主人公が助かったことを納得できてしまいます。ここは、父親が何かしたのだということを確信できるような出来事がほしいところです。もしくは、主人公が普通では助かるはずのないような目に遭ったのに助かったという話にするか。
ただ、上の二つの話はいずれも私の意見に沿って書き直すと、おそらく非常に作り物くさくなってしまうでしょう。もしかしたらそうした作り物くささをきらって今のような形にされたのかもしれないと想像しますが、ともかくこの二つについては、私はあまり出来がよいとは思いません。
とはいえ、全体として見ればかなり水準の高い、粒よりの小品集と言えると思います。大いに満足しました。
企画内投稿数の、文字数多い順で上位に出てきてしまうほど空気を読まない長文だったのですが、それでも読んでいただけて、ご感想までいただけてとても嬉しいです。
実はおばあさんの守備範囲が広いというのは、複数の方から指摘されておりました(笑)
私の説明が下手だったんですが、プロローグで、主人公が、自分でも話をかき集めて文字起こしして録音しているという説明がさらっとあり、動画サイトやル●バの話など、ちょっと近代要素を含むものは彼女が自力で集めた……という設定でした。
もっと客観的になって、読んでくださった方がわかりやすいようにしなければいけないなあと反省しています(^_^;)
お気に召したお話、教えていただけて嬉しいです!
SFチックな話や、怖い話未満のものも多かったのですが、怪談イコールあやしいおはなし、という自分の中の定義に従って書かせていただきました。
本関係の話は、自分で読書する機会があるので、こうだったらいいなーという妄想から入ったものが形になったかんじです。
お風呂の壁の穴は、自分でも書いててざわざわしました。私は、正体がわからないなにか、というものが好きなのかもしれません。
ご指摘の通り、いまいち「恐怖」「不思議」「不快」のどれにも属せないお話も何個かあります。オチ・説得力が足りないものですね。練り込み不足であったり、筆力不足であったり、要するに私の力不足が原因なのですが、ご指摘いただいたことを参考に、次に活かせれば! と思います。ありがとうございます。
最後になりましたが、満足していただけたと言っていただけて、ほっとしておりますし、とても嬉しいです!ご感想、まことにありがとうございました!活力になります!
実はおばあさんの守備範囲が広いというのは、複数の方から指摘されておりました(笑)
私の説明が下手だったんですが、プロローグで、主人公が、自分でも話をかき集めて文字起こしして録音しているという説明がさらっとあり、動画サイトやル●バの話など、ちょっと近代要素を含むものは彼女が自力で集めた……という設定でした。
もっと客観的になって、読んでくださった方がわかりやすいようにしなければいけないなあと反省しています(^_^;)
お気に召したお話、教えていただけて嬉しいです!
SFチックな話や、怖い話未満のものも多かったのですが、怪談イコールあやしいおはなし、という自分の中の定義に従って書かせていただきました。
本関係の話は、自分で読書する機会があるので、こうだったらいいなーという妄想から入ったものが形になったかんじです。
お風呂の壁の穴は、自分でも書いててざわざわしました。私は、正体がわからないなにか、というものが好きなのかもしれません。
ご指摘の通り、いまいち「恐怖」「不思議」「不快」のどれにも属せないお話も何個かあります。オチ・説得力が足りないものですね。練り込み不足であったり、筆力不足であったり、要するに私の力不足が原因なのですが、ご指摘いただいたことを参考に、次に活かせれば! と思います。ありがとうございます。
最後になりましたが、満足していただけたと言っていただけて、ほっとしておりますし、とても嬉しいです!ご感想、まことにありがとうございました!活力になります!
- あざみの
- 2018年 08月10日 09時19分
[良い点]
拝読しました。
怖いお話を集めた短編集は商業作品でもよくある馴染みのもので、昔はよくそういうものを読んでいたことを思い出しました。
怖い話から不思議な話まで色々あって楽しませて頂きましたが、特にその8の小説家志望のお話は怖かったです。
ある意味ホラーであってホラーじゃないような不思議な雰囲気のお話ですが、色々な解釈が出来て面白くもありました。
また、その13のお風呂のお話も怖かったです。
指を突っ込んだら何かにしゃぶられるというのは恐ろしいですね。
普通にムカデが出てきても恐ろしいですけど……!
[気になる点]
わたしの百物語 その11
2つ目の黒板消しの話で、最初は「Rくん」と書かれていた人物が後で「Yくん」となっています。
[一言]
夏はやっぱりホラーですよね。
最近は正統派のホラー番組などはほとんどなくて、スピリチュアル的なものだったり、お笑い芸人が幽霊に憑りつかれたとかいうものだったりと怖いものが少なくなってしまったのが寂しいです。
昔の番組の再現VTRなどは思い出補正をなくして考えても上手く出来ていたのになと思ったり。
ちょっと話がズレてしまいましたが、楽しく読ませて頂きました。ありがとうございました。
拝読しました。
怖いお話を集めた短編集は商業作品でもよくある馴染みのもので、昔はよくそういうものを読んでいたことを思い出しました。
怖い話から不思議な話まで色々あって楽しませて頂きましたが、特にその8の小説家志望のお話は怖かったです。
ある意味ホラーであってホラーじゃないような不思議な雰囲気のお話ですが、色々な解釈が出来て面白くもありました。
また、その13のお風呂のお話も怖かったです。
指を突っ込んだら何かにしゃぶられるというのは恐ろしいですね。
普通にムカデが出てきても恐ろしいですけど……!
[気になる点]
わたしの百物語 その11
2つ目の黒板消しの話で、最初は「Rくん」と書かれていた人物が後で「Yくん」となっています。
[一言]
夏はやっぱりホラーですよね。
最近は正統派のホラー番組などはほとんどなくて、スピリチュアル的なものだったり、お笑い芸人が幽霊に憑りつかれたとかいうものだったりと怖いものが少なくなってしまったのが寂しいです。
昔の番組の再現VTRなどは思い出補正をなくして考えても上手く出来ていたのになと思ったり。
ちょっと話がズレてしまいましたが、楽しく読ませて頂きました。ありがとうございました。
ご感想ありがとうございます!
私も夏が近づくと、ホラーを求めてうろうろしてしまいます。ホラー番組もホラー映画も、やっぱり流行り廃りがあるのかなあと思います。リングがヒットしたあとは、ぽんぽん邦画のホラーが作られて、うはうはだった思い出がありますね!
小説家志望のお話は、なろう投稿者の方々みんな嫌な気分になる気がします(笑)私も書いてて「こんなこと起きたら嫌だ」と思いながら書いてました!
木のお風呂は実際に入ったことがあるんですが、穴がいっぱいあって、ちょっと気持ち悪かったのでネタに使ってしまいました!
ちょっとでも楽しんでいただけたのでしたら、本望です!もっとホラーなお話が増えたら嬉しいなあ~という願いを込めて!
誤字報告もありがとうございます! お恥ずかしい!修正させていただきます!
私も夏が近づくと、ホラーを求めてうろうろしてしまいます。ホラー番組もホラー映画も、やっぱり流行り廃りがあるのかなあと思います。リングがヒットしたあとは、ぽんぽん邦画のホラーが作られて、うはうはだった思い出がありますね!
小説家志望のお話は、なろう投稿者の方々みんな嫌な気分になる気がします(笑)私も書いてて「こんなこと起きたら嫌だ」と思いながら書いてました!
木のお風呂は実際に入ったことがあるんですが、穴がいっぱいあって、ちょっと気持ち悪かったのでネタに使ってしまいました!
ちょっとでも楽しんでいただけたのでしたら、本望です!もっとホラーなお話が増えたら嬉しいなあ~という願いを込めて!
誤字報告もありがとうございます! お恥ずかしい!修正させていただきます!
- あざみの
- 2018年 08月09日 09時36分
感想を書く場合はログインしてください。