感想一覧

[一言]
　拝読しました。
　全編を小雨が包み込むような時代めく語り口の雰囲気が、現れた妖異の艶めかしさにとても似合う作品でした。
　最初の義侠心が仇となってしまう流れもさる事ながら、終盤「黒っぽい霞のようなものが蠢いている」以降の視覚的な不気味さときたら！
　まさに蜘蛛の子を散らすようにという言葉の通りで、助六の行く末を予感させると同時に、これらが各地に散って同じように……と想像を掻き立てる結びをとても秀逸と思います。

[良い点]
布石が序盤から……！
『あ、これは！』と思って、読み返しました。

そしてこの余韻に浸れる結末。面白かったです。
[一言]
蜘蛛の巣の名刺、綺麗でした。

[良い点]
上手い言葉が見つかりませんが、物語全体の雰囲気がとても良いです。
[一言]
　ながる　様。
　はじめまして。

　楽しく拝読させていただきました。
　助六が塊を飲まされた時になんとなくオチはわかっていたのですが、それでも最後の一文にはゾッとさせられました。誰なのかをわかっていても、『ぽっかりと腹の中が空洞の――』と私にその惨状を想像させてくれたのが大きかったのでしょう。
　逃げていった多くの子蜘蛛がみんな絡新婦となり、こちらへ妖艶な笑みを向けている――。そう考えると怖いですね(^-^;