感想一覧

▽感想を書く
[一言]
お久しぶりです。気付くのが遅れたんですが、今更のように読ませていただきました。
が、最後の一文が悩ましい。頭を捻って、多分70度くらいは傾けたと思いますが、その一文の意味する中身が読み切れませんでした。まぁでも、作品そのものは淡々としているように見えて流れがしっかりしていて、心地良く最後まで小船に揺られることが出来ました。義母との親戚を巡るやり取りは、実にこう地に足が付いている感じで、そうだよなー記憶って曖昧だよなーと頷いてしまったりとか、奇妙なところで感心させていただきました。
りきてっくすさんへの返信を読ませていただいた限りでは、今年のSFは不参加になりそうですね。少し残念ですが、納得のいかない作品を上げるのは私も好まないので、やはり的確な判断をするのが正しいと思います。
また作品が上がったら読ませていただきますね。それでは
  • 投稿者: 栖坂月
  • 男性
  • 2010年 08月12日 15時49分
お読みいただきありがとうございます。お盆中はネットを見られなかったもので、返信が遅れてしまいました。申し訳ありませんでした。

この一本ですが、そんな深いものではないです。気楽に、ちょっとわけわかめなままで楽しんでいただければそれで良いかな、と思っています。りきてっくすさんへの返信でも書きましたが、ホラーによくある『出来すぎ』感を排してみようと思って書いた一編なので。

実は去年、青山ブックセンターの本店で開催された3作家の鼎談を見に行ったのですが、そこで比較的新進の女流ミステリ作家さんが、ミステリってどうも出来すぎで限界を感じるみたいなことを仰っていて、なるほどなあと思ったんですね。私はミステリファンではないのでそっち方面はあまり読まないのですが、その貧しい経験からでも、わりと実感のある言葉でした。
(型を見せる芸というのも、勿論あるわけですが)
それならホラーもそうかなぁ、なんて思って書いてみた感じですね。

SF企画ですが、今年はプロット重視のスペオペを20万字ギリギリまで引っ張って攻めてみようと思っていたのですが、時間がぜんぜん取れませんで、1割も進んでいません。私の場合、とにかく書き上げてからざくざく剪定して投稿というタチなので、ここから躓くと1話も投稿できないという最悪のパターンがありうるんですよね。22日までに目処がつくという奇跡が起こらない限り、今年は厳しそうです。出られない場合は、読者で参加させていただきますので、ぜひ良作をお願いいたします。
ではでは。
[一言]
どうも、お久しぶりです。
と思ったら、また謎解きのような小説投稿されて(汗)
また眠れなくなるじゃないですかw
きっとこれも理屈ではなく感覚で読み解くものなのでしょうね。
雰囲気はとっても好きです。

でわでわ
お久しぶりです。返信が遅くなってしまい申し訳ありません。

今年は100万文字書いてやるぞなんて思っていたのに、仕事が忙しくなってしまって、上半期はほとんど何も書けませんでした。天崎さんのSF企画等にも参加したいと思っていたのですが、ネタはあるものの、なかなか時間が取れずに今年は厳しそうな予感です。こりゃマズイなぁと思ってとりあえず一本書いてみたのがこれですが、正直駄作の類ですね。

最近機会があって、古い写真によく触れます。ジョン・バージャーでしたか、美術関係の批評家の本を何年か前に読んだのですが、その中で、写真の中の人物は、彼または彼女を知っている人がいなくなったらもう誰だかわからん、というようなことを言っていたのを思いだして、なるほどなぁと感心したんですね。明治時代に家族揃って一張羅、羽振りも十分、レンズに向かって大得意の誰かさんですが、俺ァあんた知らんよ、ってなもんですね。被写体が真面目に見えれば見えるほど、何だか物悲しい。
この一作の主人公が感じる恐怖は、幽霊そのものに対する恐怖よりも、そういう消えゆく存在としての恐怖に近いんじゃないかなあと思います。あとは感覚で書いています。

もうひとつ、今回は、『仕掛け小説にしないこと』を心がけました。
ホラーの多くはミステリと同じで、基本的に仕掛け小説だと思うんですね。そこでは幽霊は一人の出演者、あるいは一個のギミックであって、一種無敵のサイコパスなんかと同じ扱いなわけです。ちょっと人間とは言えない。そして作品の最後あたりで、彼の関わる全ての謎がすっかり解ける。もうなんというか、知恵の輪が解けるように解ける。その『できすぎ感』を美味しく頂く小説と言いますか。
それはそれで良いと思います。実際、自分自身その系統の話は書くので。でも、今回せっかく幽霊の出る小説を書くなら、ここはひとつそう言うロボットみたいな人物を出さないでおこうと思ったのです。

なので、この話の幽霊は、怖い幽霊を目指していません。読者の延長に主人公がいて、その主人公の延長に幽霊を置くことで、三者を一列に並べ、忘却って普段意識しないけど怖いよね、みたいな話にして、ただしそのためにピシッと過不足なく書くことは避けた、といったところです。ただ、一応、不足のある書き方はしていないつもりです。うまくいったかどうか。

ということで、また時間ができたらぼちぼち書いてみるつもりです。
ありがとうございました。
↑ページトップへ