エピソード221の感想一覧

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[良い点]
国産みの話の向こう、新しい命が生れようとしている対比。
アミュウちゃんの想いも解るけれど、アモローソちゃんの気持ちも解ります。
譲れないもの同士。

愛は難儀ですね。尊いものでもありますが。
悲哀や憎悪をもたらし血を招くもこともしばしばです。
これまでの人の歴史を鑑みるに、「愛」が絡んだ血みどろの闘争の何と多いことか……。

これらを嫌悪し、否定すれば俗世を捨てて隠遁する他ないのでしょうか。
各国に、その例は多くあります。
幸せかどうかは判りませんが。その道を選んだ人たちにとっては心穏やかな時間を得た生涯ではあったのかも。
今は桜の季節でもあり、西行法師のことを思い出したりもいたしました。

彼が俗世を捨てた理由の一説には、叶わぬ恋への絶望があったとかいうものも。
真実を知るのは、そのきさらぎの望月のころ、花の下で眠ったご本人のみでしょう。

赤ん坊が生れ落ちる瞬間に立ち会い、人を殺すことが出来る人はいるのでしょうか。
または、生れ落ちたばかりの嬰児を手にかけることの出来る人は。

考えれば、いたな、というだいぶダークな結論が。
嬰児を殺めたならば、その時点で人という存在ではなくなるとも思いますが。
甘い感傷かもしれません。

締め括りの四行が素晴らしかったです。

ご感想ありがとうございます。
おっしゃる通り、国産みという大きな目的に向かって一同が動いている中で、スラム街(といっていいでしょう)の移民夫婦のごくささやかな出産シーンを扱わせて頂きました。
ささやかと申しましたが、赤ん坊が生まれるというのは、とてつもなく大きなことですね。
追いつめられているはずのアモローソが足を留めるほどに。

嬰児殺しといえば、少し前であれば望まぬ妊娠の果てというのを思い浮かべておりましたが、今は国際紛争の方が頭に浮かんでしまいます。

ラスト締めくくりへのお褒めの言葉、嬉しいです。
6章のはじめと繋げてみました。
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