感想一覧

読んでいただき、その上、感想まで書いていただきありがとうございます。
紛らわしくてすみません、学園モノが書きたくて主人公を学生にしてしまいました。言われて、用務員さんでもよかったよな学校の用務員おっさんが実は異世界帰りで現代で無双する話とか流行りにも乗れてよかったかもとか考えてしまいました。

彼は異世界に来た当初は現実世界に帰るために戦っていました。しかし十年という年月の中でそれは摩耗し、親の顔を忘れるほど些細な事に変わっていました。
異世界では多くの死と苦しみを経験してきた彼でも、仲間や好きな人との別れは我慢は出来ても平気というわけではありません。
彼の現実世界に帰る事が目標だったという発言は、強がりです。
本来なら願いを口にした後、あいつらじゃなきゃダメなんだあの世界に戻せと泣きわめく所でした。
現実世界に帰る事は世界の意思による強制転移でした。竜王を倒す救世主が魔王にならないとは限りません、世界の意思は人類を守りたいが決して人類を信用しているわけではありません。
エイジはそれを理解していましたが、十年間想い続け、苦楽を共にした事はそう簡単に割り切れる事ではありません。
しかし、パラレルワールドに引き寄せられ新たな問題に直面します。彼は過去から逃げる為に現在を見る事で感傷から逃避したのです。
久しぶりの現代の景色に使用人付きの屋敷に住める事にテンションを上げ、なにより彼は未知なものが好きなので現代風の異世界であっても胸を高らせない事はありません。

彼は、浮かれやすい自分勝手な性格です。そんな自分勝手さを貫ける人間を良くも悪くも強い人間だと考えています。
ですが彼は多くの人を救いたい、助けたいという優しい思いを持っています。
戦い続ければいつか別れが待っていると分かっても、人を見捨てる事は出来ません。
姫との離別は彼の最も新しく深い心の傷になりました。話が進むにつれその傷が膿んでいき、パラレルワールドの魔王となり次の救世主が来るまで延命するか、別の解決策を見つけるか、どちらにしてもあんな別れは二度としないでしょう。

決して、弱点のない無敵の存在ではない最強の男の話をこれからも読んでいただければ幸いです。

今回は力量不足からの説明不足で混乱させてしまい申し訳ありませんでした。