感想一覧

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[一言]
作者がいちばん言いたいことは、書かずに感じさせて欲しい派の私です。

直で言われると押しつけがましいというか、しらけるというか。反発しちゃうことがあるんですよね。
その点、物語を読んで自分でつかみ取った感覚というのは、胸に深く残るのです。
我儘な読者ですみません。

直接書かずに感じさせるって難しいですよね。
書く側の筆力の問題もありますけど、読む側の読解力が必要なこともありますし。

それでも、私は、感じさせてくれる型の物語が増えてくれることを願います。

追伸:
プリキュア、女の子向けなのに、戦闘めっちゃ肉弾戦なギャップが面白いですよね。
  • 投稿者: 夕立
  • 2018年 12月18日 19時46分
レビューありがとうございます!

主人公と水が合わないってのは、たまにありますね。そこはもう好き嫌いだから仕方ない。大事なのは「好き嫌い」と「正しい正しくない」を混同しないことです。「嫌いだから正しくない」というわけではない。これを自戒するのが意外と難しいのです。

昔のゲームは主人公が喋りませんでした。ドラクエも、仲間やNPCはいろいろ話し掛けてきますが、主人公はまったく喋らない。主人公は自己主張しなかった。
これは、RPGとして完璧な仕様だったと思います。だから誰もが主人公になりきって冒険ができた。グラフィックはショボくても、想像力がすべてを補えた。
いつからか主人公が高らかに信念を主張するゲームも増えましたが、もちろんそれが間違ってるわけではありません。正しく多様化したのです。
  • 猿丸
  • 2018年 12月18日 22時00分
[一言]
はじめまして。ランキングでお見かけして読みにまいりました。


最近のアイドルの音楽をテレビで視聴してたりすると思うのですが、かなりストレートで、象徴的じゃないのですよね。
でもそれって、歌詞だったらいいような気がするのですよ。あれはメロディとかリズムがあるから。ノリとかグルーブっていう……?
でも、散文のストーリーの場合、文字で「大事だぞ」とか書かれると……いや書かれてもいいのだけど、それだけでまったく余白がないものだと、「それ論文にしたら」って思っちゃいますね。
ストーリーはプロパガンダの道具じゃないですから。
うまいと思うのは、ストーリーとテーマの組み合わせに意外性のあるものかなあ……、そもそも「テーマ」にこだわる考え方が好きじゃなかったりもするのですが。

プロパガンダというと……
『カサブランカ』と聞いて当時の政治的なことを思う観客がどのくらいいるのかな、とも思います。甘美でドキドキな娯楽映画でいいじゃないか、と。
テーマなんて所詮はそんなものなんじゃないかしら……。
同じことは「ストーリー」にもいえて、ストーリーに理解が追いつけなくても、全体の雰囲気の魅力がそれに勝っていれば……
要は、「ストーリー性」「テーマ性」「文体」「雰囲気」……すべてにこだわる必要はなくて、どこかしら楽しめればいい作品と思えるんじゃないかなあ、と。

あとは……、
どうしてもなにか盛り込みたい主張がある場合には、
「怒れる風体をせんときには柔らかなる心を……」みたいな考え方で、伝えたいことと対極にあるものを意識するといいのかなあ……と思ったり。
私の書くものにもその傾向があるかも。あえて茶化してみたりとか、逆の主張をする人物を出してみたり……、で、語り手として最終的なジャッジを下さずに終わる、みたいな……。
上手い文章、上手い構成というのはありますよね。でも、意識して上手く書こうとすると却って遠ざかるという……。

伝えたいことが伝わらない、というのは、あの芥川龍之介ですらそうでしたからね。「六の宮の姫君」について、世間の評判を聞いて「違う、そうじゃない」と憤懣やるかたない様子の文章が残ってます。「羅生門」だって、本人は「とにかく愉快なものが書きたかった」とか言ってますからね。まあ、最後の一行を改めてしまったせいでもありますが……。

大作家ですらそうなのですから、あまり深く考えずにありのままで良いと思います。そして、書いたものをどう受け取るかは読者に丸投げで良いのです。
作家の北村薫氏が「本を読むこと、それもまた創作だ」と言っています。10人いれば10通りの読み方がある。作品は楽譜で、演奏するのが読者だと。作者が読み方を決め込んでしまうべきではないのです。

その一方で北村氏は「それでも、間違った解釈というのはある」「残酷だが作品は時として人を選ぶ」とも言ってます。読む側にも技量は要るのですね。氏は自分が間違った読み方をしてしまった例を「顔から火が出るほど恥ずかしい」とか言いながら赤裸々に紹介したりしてます。プロですらそうなのです。

作者と読者の関係は、目隠しでキャッチボールをしているようなもので、読者がキャッチした時に作品は完成するのだと思います。どんな球であれ、読者が「ん、ストライク」と思ってくれることを信じて投げ続けるしかありません。

偉そうなことを書いてますが、私ももう10年以上小説を書いてませんからね……。そろそろなにか書き始めるかなぁ。
  • 猿丸
  • 2018年 12月18日 07時47分
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