感想一覧

▽感想を書く
[一言]
はじめまして、ほぼ読み専の者です。
女性でありますが、注意書きも読まずに本文を読んだ上で感想を寄せさせて頂く無礼をご容赦下さい。

一人の女性として、昨今の「セクハラ」の風潮は些かやり過ぎであると感じております。「両手が塞がっているので私は痴漢ができません」と言わんばかりにつり革に手を掛けて荷物を高く持つサラリーマンの方々は、痴漢と疑われた時に失うものに脅されているのでしょう。そのような時、女性として満員電車に乗り込む事にも気が引けてしまうほど、申し訳無く思います。

この風潮に対して不平等さを感じる理由は、女性自身がセクハラかどうかを判断している部分にあるのではないでしょうか。言ってみれば、AチームとBチームの試合を行う際に、審判が全員Aチームの人である様な……自分達の良い様に判断を行う事に人が(この場合は特に男性側が)文句をつけられない事が問題かと思われます。
つまり、持論ではありますが、セクハラの明文化を行い定義を定める、またはセクハラかどうかを判断する第三者の存在によりこの不平等さはある程度軽減されるのではと考えております。様々なマニュアルが世に示されてはおりますが、やはり明文化の点に於いては未だ一考の余地があるのではと感じます。

そもそも男性と女性は平等ではありません。体の作りや脳の働きが違えば、生物的な役割でさえ異なっています。この違いは小さい様で大きいです。
本質的な平等がどこにあるのか、こと日本に於いてその線引きが人によって揺らぐ部分があるように感じます。こうした曖昧さも、不平等を助長している部分があるかと思われます。

ただ、これは言わせて下さい。
痴漢に遭った時、私は恐怖で声一つ上げられませんでした。耳には生温かい息遣いに時々混じる「うひひひひ……」という嘲笑を含んだ私にだけ聞こえる囁き声は背筋を粟立たせ、蛞蝓の如く私の尻から腿をゆっくりと往復する太い指のその感触に叫びそうになりながらも、周りは誰も気づかず、ただ息の止まりそうな時を繰り返すしかない恐怖は中々忘れられません。

「セクハラ」、それは、女性が手に入れた、女性を守る武器である一面もあると愚考します。それが万人が納得できるものでは無くとも、これまでの世の中に於いて男性からの視点で女性を守ろうという意識が込められている様に感じる「紳士」とは異なり、女性自身が女性自身を守る武器を獲得したと思っております。

それが良いかどうかは、正に最中である現在では判断しかねますが、これは一種の「揺り戻し」かとも思われます。現在は多数派ーー同調圧力に滅法弱い我々が支持せざるを得ないと感じてしまうーーではありますが、今後は筆者の方の様に感じる方々が増え、傾いた天秤が反対に傾く事を何度も繰り返して揺れを収束させるものなのではと漠然と考えています。
過剰とも取れるセクハラ対策の講義は、男性が聞くべき、ではなくもちろん女性としても聞くべきであり、これはこの風が吹き荒れる世に対する一種の処世術と割り切らざるを得ないと思います。

女性として、この風潮を利用して過度に男性の方々を責め立てるそれは、最早止めることの難しい私刑に近しいものを感じます。しかし同時に、この風潮があろうと女性を無意識に蔑視する環境が存在することも確かです。

僭越ながら、筆者の方に準えて、私が「セクハラ」と声高に叫びたいのは主にこの三つです。
一つは、日本の代表として民意を背負いながらも、ぬけぬけと「女性は産む機械」である等、発言者以前に日本が白い目で見られる発言を繰り返す政治家の方々のその意識に対して。この方々に給与を天引きされると考えるとぞっとしないとよく思います。
二つは、上司や力のある立場から、無意識に発される(男女ともに)性別の軽視とも取れる言動……これは世界で大きく叫ばれているものに準じております……に対して。平等を目指さなければ、平等は手に入らないと思います……たとえそれがまやかしであろうとも、皆がそれを抱けばそれは空虚な理想以上のものとなるのでしょう、良い意味でも悪い意味でも。
三つは、皆の前で私に性欲処理の方法を聞いてきた先輩(男性)に対して……それはセクハラを通り越して変態です。やめて下さい。

「女性を大切に!」と声高に叫び得票を伸ばそうとする政治家は、ただ流行に乗り被害者・加害者意識を持つ層の人気取りをしているだけと考えています。一時の感情を煽って、人気投票を行って、自分達の代表を選んで良いものかと疑問を感じています。

何であれ不平等であると感じる事象に対して、不満が生じる事は避けられないでしょう。性別も、性格も考え方も違う私達ですが、唯一法の下であれば平等になれるのではと淡い希望を抱いています。 その法整備を行う方々が多くの差別的な発言を繰り返すのは皮肉としか思えませんが。

非常に一方的かつ独断と偏見に満ちている上に、まだ勉学に励む被扶養者かつ若輩者の意見であるため、社会に出られた方々の経験には敵うべくもありません。
長く意見を垂れ流してしまいましたが、こうして考える場を頂いたことに感謝致します。
また、こうして声を上げて下さった勇気に敬服致します。
少数派を異物と捉えて叩く事で自分の正当性を主張するのが好きな方の多いこと多いこと、意見の賛否以前にそこでこうして立ち上がる事は何人が容易くできる事ではありません。

最後に……これ一言じゃないですよね!
大変失礼しました!
↑ページトップへ