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[一言]
ずっと感想を書こうと思っていたのに遅くなってしまいました。

タイトルが素敵だな、と思って読み始めたのですが、読んでいるうちに夢中になってしまいました。
これってどういうこと?この人達はどうしてこんな反応なの?という小さな疑問が終盤で次々と明らかにされていく驚きと、予想外の結末がとても読み応えがありました。
最初は百花の感情に寄り添って読んでいたのですが、「つぶり」という存在の不思議さや二人の先生の意図が読めなくて、展開が不穏で、作品そのものがくるくる色を変える生き物みたいでした。

とても素敵な作品を読ませていただきました。ありがとうございます。
モノカキコ様


 最近なろうから離れていましたので、赤文字を目にした時はびっくりしました。返信が遅くなり、大変申し訳ありませんでした。
 感想をいただけて、とても嬉しいです。
 
 中身が不穏のオンパレードでしたので、反対にタイトルは可愛らしくいこう! と、なりました。
「つぶり」は一作目で終わりにする予定でしたが、好きだとおっしゃってくださる読者さまがいましたおかげで、本作までこぎつけました。最期の展開は何度も書き直しましたので、モノカキコ様の『作品そのものがくるくる色を変える生き物みたいでした。』という言葉に、苦労がむくわれた思いです。
 ただ今本作を長編に改稿していました。なろうと違って読者さまのいない執筆作業は、時にこころが削られそうになります。そんな時に「つぶり」に感想をいただけて、勇気づけられました。ありがとうございました。
 
[一言]
 私事に取り紛れて遅くなりましたが、感想言上に参りました。
 以下、作品のネタバレを含むものとなりますのでご了承ください。

 初期、百花はある意味わかりやすく愛情に飢えた子と見ていました。
 母親にまた振り向いて欲しくて、愛されたくて、懸命に良い子でいようとする。良い子と都合の良い子は違うのだけれど、そこは気づかないし気づけない。小さな子にとっては、家の中が世界の全てだから。
 とすると迷路と表現された母親の心理がいい。きっと奥に隠してあるのは優しさばかりじゃなく、百花へぶつけてしまいそうな悪意もあるのだろう。奇しくも百花が「でも大切なことは、そうだとしても、杉先生がそれを態度や顔にださないって点だ。」と好意的に評価する杉先生に似た態度に違いない。
 その杉先生も一歩離れたスタンスながらとても懐かれているし、オダマキもいい加減なようで百花をよく見て、ちゃんと触れてあげている。声のない悲鳴を聞き取っている。彼と接する時の百花は、「いい子でいなくちゃ」の呪縛が解けて、ちゃんと甘える子供のようだ。
 これは幸福な夢に囚われた千花と、辛い現実を生きる百花の対比となる物語かなと考えていたのです。
 だというのに、そうしたらオダマキめ。

 実際のところ「全部ぜんぶ消えて欲しい」の前後から予兆は感じていました。百花に対する周囲の態度から「あれ、これってひょっとして……?」と思い始めてもおりました。
 けれど物語の着地点は、そんな憶測を軽々と飛び越えるものでした。
 虐待を受けた子供が、被害を担当する人格を形成するという解離性同一性障害の話は聞いたことがありましたが、ここでももう一度、「オダマキめ」と言わねばなりますまい。
 彼の正体と性質は、どちらも本当に予想外のものでした。その行動原理が自分のためか他人のためかつかみきれないところが、彼の計り知れなさを更に醸し出すように感じます。
 耳障りの良いことばかりを告げて、嘘で包んで惑わすようだけれど。でも他のつぶりたちだって宿主を夢路に惑わせているわけで、行い自体は変わらないのかもしれない。ではあればそれは本当に彼の優しさで、彼はそれを心底から幸福と信じているのかもしれない。
 これまでの二作が人とつぶり、両種の歩み寄りめいた印象を抱かせる物語だっただけに、今回は一層異種族間の断絶を強く示された感があります。

「トリの声は、もう聴こえてこない。」という結びの一文。
 これは彼女が鳴き真似鳥のような模倣するだけの存在でなくなったようでいて、まだ自らの鳴き声を見つけられていないことを示唆するように、勝手ながら受け取りました。
 今の居場所は、選んだものではあるけれど、望んだものであったのでしょうか。
 ホラーの結びめいて恐怖の予兆を孕んだ最終話は、けれどタイトル通り、うれしさの中に寂しさと哀しさが入り混じるようでした。
 一言には片付けられない情感を切々と描き出す筆致に、いつもながら感服するばかりです。
鵜狩三善さま

 感想ありがとうございます。

「良い子と都合の良い子は違う」という言葉に、ハッとなりました。確かにそうですね。親にとって都合が良い子は、管理しやすい子供になりそうです。管理という点においては、ももちゃんママや、オダマキが望んでいる子供が、まさにこの「都合の良い子」かもしれません。

 >>百花に対する周囲の態度から「あれ、これってひょっとして……?」と思い始めてもおりました。

 あ、やっぱりそう思いました? 透明人間連発していたので、気づかれないはずないよね〜と、いう感じで書いていました。笑。最初の題名は「ねむり姫と透明人間」で、流石にそれはネタバレすぎだと変えました。

 >>虐待を受けた子供が、被害を担当する人格を形成するという解離性同一性障害の話は聞いたことがありました

 はい、わたしも本で読んだ事がありました。つぶりは楽しい夢ばかりを、ちゅうちゅうしたいので、哀しい記憶やイヤな現実対応として、千花から百花が分裂する設定で、スタートした話です。

 一見気の良いおっさんキャラでありながら、根はドロドロ。オダマキは作者的には、大変楽しく、また書きやすいキャラでした。鵜狩さんの書かれた通り、「オダマキはそれを心底から幸福と信じている」のだと思います。だからこそのこどもの味方発言。人間側みたら悪魔そのものですが、オダマキは信念のつぶりなのだと思います。笑。

 被害者であった者が、身を守るために加害者になってしまうという発想があったので、百花の「今の居場所は、選んだものではあるけれど、望んだものであったのでしょうか」というのも、わたしの書きたかった部分でした。百花が次に耳をすますのは、どんな声なのか。ただ今続きをひっそりと書いている最中です。(なろう掲載でないと、がくんと筆が遅くなるので一体いつ脱稿できるのか。途方にくれています)
 最後に、うれしさと共に、寂しさと哀しさを感じてくださって、ありがとうございました。
 つぶり三作に感想をいただき、とても感激しています。これは鵜狩さんからのエールだ! と都合の良い解釈をし、勝手に盛り上がっているカラスウリでした。
[良い点]
オダマキから漂う不気味な気配。それが気になって読み進めてきました。過去シリーズと同じく謎の多いお話です。現実が融解し、心に生まれた並行世界がつながる様はきれいでした。(表現はきれいでも実態は……あれですね)
[気になる点]
あの花冠、よけいな物がついてそうです。
[一言]
最初どれが現実でどれが仮想の世界なのか迷いました。ただあったのはオダマキの不気味さだけ。
やっぱりつぶりは恐ろしいです。
  • 投稿者: 暁 乱々
  • 2019年 03月23日 20時25分
紫竹 湊さま


 感想ありがとうございます。

 >>オダマキから漂う不気味な気配。
>>オダマキの不気味さ
 オダマキ胡散臭さMAXですね!! 登場しょっぱなでは、おちゃらけていて、少々おっせかい気味の、気の良いおっさん風を目指したのですが。不気味感でていたみたいですね。おっかしいなあ〜? 笑。

 >>最初どれが現実でどれが仮想の世界なのか迷いました。
 迷いましたか! この意見はあるだろうなあ、と覚悟していました。
 わたしの筆力の未熟さゆえなのか。つぶりという、「夢」世界のあやふやさゆえなのか。どちらにしろ、この分かりづらさで、読者さんを選んでしまう作風だよね。という歯痒さがあります。
[良い点]
おもしろかったです、で良いのでしょうか。ちょっとことばのチョイスに悩むのですが。
ひたひた迫る違和感の正体が明かされるあたり、すごく気持ち良かったです。
やっぱり、おもしろかったです。
[気になる点]
妹ちゃん、花かんむり良かったね。
そのかんむり、ちいさな渦巻きの飾りがついていないかい?
かわいい花びらにまぎれて、ねっとりしたなにかが潜んでいないかい?
[一言]
つぶりの空気に浸れました。肩までどっぶり。それ以上つけたら、入ってこられてしまいますので危ないです。

オダマキが最後まで不穏な男で、良かったです。まさか、まさかの善良でちょっとおちゃらけた大人なわけないよな、と思っていたので、最後まで不穏な彼に満足しました。

つらい現実を生きることと、楽しい夢を生きること。どっちが幸せなのかなあ、などと考えてしまいます。
とくに、幼児虐待のニュースなどを見かけると、幸せってなんだろうと悩みます。
exaさま

 感想ありがとうございます。
 また、たくさんの誤字脱字を教えていただき、大変助かりました。ありがとうございます。


 おもしろいと言っていただけて、感激です。きもち悪いだろうなあ、とは思って書いていたのですが、読み終わって「おもしろかった」の感想はやはり嬉しいものです。

 >>ひたひた迫る違和感の正体が明かされるあたり、すごく気持ち良かったです。
  
 ここ、くどいかなあ? 独りよがりの文章になっていないかなあ? とビクビクしながら書いていました。「気持ちよく」と受け止めていただけホっとしています。

 オダマキは、なろう未掲載で中篇を1本書いていたので、ブレることなく胡散臭いおっさんでいけました。笑。書き手としてはつぶり界きっての、書きやすい男です。真反対の書きにくさNo.1は不動の杉せんせいです。

 >>つらい現実を生きることと、楽しい夢を生きること。どっちが幸せなのかなあ、などと考えてしまいます。とくに、幼児虐待のニュースなどを見かけると、幸せってなんだろうと悩みます。

 はい。オダマキの思考というか、相手への揺さぶりも、ココを焦点にしています。
 オダマキは一見正論っぽい事を言っていますが、人間を説得するための詭弁なのか、本心なのかは本編では謎のままです。
 たのしい夢を見ながら、気がついたら亡くなっている。
 それに希望をみいだす人は、少ない数ですがいると思って書いていました。得に10代の少年少女で、逃げ場のない苦しいこども達は、一瞬そう思ってしまうかもしれません。そこにつけ込んでいるのが、オダマキです。

 妹ちゃんの運命やいかに。
 コソコソと執筆しているかもしれません。その時はまたお付き合いしていただけると、うれしいです。
[良い点]
 物語がどう進行していくか知っていると言えるオダマキの存在がメタフィクションと印象付けます。
 千花、百花、桃、一体、心はどこにいるのかと読み手を惑わせていきます。一筋縄ではいかない「つぶり」、まるでここにある現実さえも作り物のようになっていきそうです。
  • 投稿者: 惠美子
  • 40歳~49歳 女性
  • 2019年 03月22日 15時43分
恵美子さま

 感想ありがとうございます。

 なるほど! オダマキがメタ的なのですね! ガッテンガッテン。理解力が乏しい作者ですみません。汗。

 さらにオダマキは、根がいい加減なおっさんなので、余計混乱に拍車をかける存在かもしれません。なにせ性根は寄生生物。彼らに都合の良い事しか言わない気がします。そういう意味では、千花ちゃんはオダマキに洗脳されて、千花+百花=ママに不信感MAXになった気もしてきます。
[一言]
完結おめでとうございます! 面白かったです!

桃となった百花が狙うのは自分の妹……昨日のオダマキの話を考えると愛がそこにはあるのかもしれませんが、ううむ。百花の親への感情の残り具合を考えると何やら複雑な感情も持ち合わせていそうですね……。

というか、オダマキが百花にしていたようなことを桃がほのかにするのか、それはいけません、いけません……! とか考えて、そこで思考に蓋をしました。ツブリ、業が深すぎます……。オダマキぃぃぃぃ!

何はともあれ、連載お疲れ様でした! またカラスウリさんのお話を読める日を楽しみにお待ちしております!
  • 投稿者: 本屋文
  • 2019年 03月22日 12時25分
本屋文さま

 感想ありがとうございます。

 面白かったと言っていただき、胸熱です!

 狙うのは、妹。なのか否か。なんとなく桃ちんは、オダマキに対して信じていない気配も滲ませているので、逆転ホームランもありかもしれません。と、いうか本屋文さんの感想を目にして、わたし自身が思いもよらぬ方へ、舵をきりそうな感じがあります。

 オダマキの「愛」発言を信じてはいけません。笑。
 あのおっさんは嘘つきなので、詭弁である可能性もあります。女性を口説く時に、とにかく「好き」とか「君が一番」とか言うおっさんなのかもしれません。それだとヤバいですね。
 桃ちん、全速力で逃げてーーーー!
[良い点]
最終話、私はあった方がよいと思いました。
[気になる点]
毎朝の楽しみが終わってしまった……
[一言]
ももちゃんの中のいろんな感情が、特に反するような感情が均衡を保って共存していました。千花ちゃんに関しては、いなくなってしまったから感情の均衡を保つ必要もなく、ある意味吹っ切れたのかな、と思います。
親については、自分の子どもが自分の気に入るモノであるように替えたところで、結局は思い通りにはならない、自分ではないのだと。二人がさっさと気づくといいなって。

ありがとうございました。
佐倉治加さま

 感想ありがとうございます。
 さらに毎朝のたのしみにしてくださり、驚きです。いえ、感激です。笑。
 さわやかな朝に、寄生生物。良いですね! 毎朝、不穏作品を推敲していた身としては、大変佐倉さんに親近感がわきます。

 親がこどもに理想をおしつけると、大抵は関係悪化か破綻しますね。もう夫婦はまるっと他人! 親子はちょこっとDNAが似ている人感覚で良いと思っています。人格なんて別ものだしね。

 最終話いれて良かったです。
 ふんわり雰囲気で終わる「癖」、というか「逃げ」る時があるのですが、今回は踏ん張りました。
 
[一言]
いい最終回でした。(違う)

「俺とくるんだ」
「君をぜんぶくれ」
「共にいられる」

ここだけ見ると熱烈な愛の告白ですねー。ただし言ってるのはツブリでオダマキ。絵面も何もかもヤバいですね……。

明日の更新楽しみにお待ちしておりますー!
  • 投稿者: 本屋文
  • 2019年 03月21日 14時19分
本屋文さま

 いつも感想ありがとうございます。読んでいただける嬉しさを噛みかみと、噛みしめております。

 はい、初稿最終回でした。ここで終わるはずでしたし、
「俺とくるんだ」
「君をぜんぶくれ」
「共にいられる」の、こっ恥ずかしい台詞もありませんでした。オダマキ暴走ですみません。
 アレですね、こういうのは恋愛ジャンルで書くべきであって、間違っても補食シーンの台詞ではありませんね。笑。どんだけ腹すいてたんでしょう、オダマキくん。(違う)

 外見六歳児を膝にのせて、耳殻に唇をよせるおっさん。絵面的に確かにヤヴァイですね!「眼球」と「耳」に対するカラスウリの偏愛ゆえの、迷走です。耳は、浪漫の塊ですから!(ナニカガ違ウ)


[一言]
千花ちゃん、一体何を食べてしまったんでしょうね……。手放したナニカは、口にしたソレは、きっと取り返しのつかないナニカなんでしょうなぁ。
  • 投稿者: 本屋文
  • 2019年 03月20日 13時38分
本屋文さま

 感想ありがとうございます。

 得体の知れない男から食べものもらっちゃダメだよ、ちいちゃん。ソイツ、頭おかしいから。笑。

 ソレは今回キャンディーとしましたが、最初「未熟なたまごを持つふたり」みたいに、ゆで卵の予定でした……が。オダマキがゆで卵つくるの? え? 殻は? むきむきしてあげるの? って考えたら、オダマキに似合わなくて急遽変更しました。
 取り返しのつかないナニかは、何なのでしょう……
[一言]
ママー! 助けてー! 寄生虫怖い系だと思ったらホラーだったのー!
冗談はさておき、オダマキの言葉が不穏すぎてドキドキします……。
  • 投稿者: 本屋文
  • 2019年 03月19日 15時05分
本屋文さま

 感想ありがとうございます。

 ママー! 助けてー! セクハラおやじだと思っていたオダマキは、とんだS男だったのー!!
 10代少女をいぢめる悪い奴。それがオダマキです。笑。

 オダマキはつぶり界での、書きやすいキャラ断トツNo.1です。逆に謎の書きづらさは、杉せんせい一択です。

 ホラー。たしかに後半はうっかりホラー仕掛けになっている!(←感想ではじめて知る体たらく)
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