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[良い点]
「倶楽部」の存在は倫理や道徳の点から見れば完全に犯罪だと思いますが、それに縛られることなく愛や美を求めるスタイル、人間臭くて好きです。老人の、人間は最も醜い生き物だが堕ちる前は最も美しかった、という言葉に納得しました。(わたし的には最美は猫だと思ってるので、イヴの描写にネコ科的な美しさ、という説明があって嬉しかったです!!)また、情景描写も素晴らしくて、イヴの住処の景色や彼女の容姿、様子も、鮮明に浮かび上がりました。「私」のイヴに魅了された心情も手に取るように伝わって、イヴを目にしたらきっとこうなるんだろうな、と自分も同じ気持ちになっていました。なぜ「私」が選ばれたのかと疑問でしたが、終盤で納得しました。確かに、老人と「私」は救いようのないほど似ていて、だからこそアダムをイヴと同等まで作り上げられなかったことへの自己嫌悪と、それほどまでにアダムを愛していたこと、人間の最も昏い嫉妬という感情に狂ってしまったこと、全部が「私」という人間を一貫して表現していて、名前さえ出てこない彼女に魅せられました。嫉妬に敵わずにイヴを殺した彼女が、芸術家として老人に敗北していたとしても、私には眩しく見えました。あと、聖書の引用とモーツァルトとサリエリの喩え、格好良かったです。サリエリのことは私にはわかりませんでしたが……(´;ω;`)
[一言]
短編なのにポイントが凄く高くて、どんな作品かなと気になって拝読しました。納得です。素晴らしい小説に出会えて、本当に良かったです。私の拙い語彙で伝えられるか不安ですが、凄く良かったです!
  • 投稿者: 退会済み
  • 15歳~17歳 女性
  • 2020年 12月29日 15時20分
管理
熱のこもった感想、ありがとうございます!
見に余る評価で照れますー(о´∀`о)
楽しんでいただけたなら幸いです。
作品ごとに雰囲気やジャンル、文体までいろいろいじってますので、よろしければ是非また気軽にお越しください(  ̄▽ ̄)ノ
[良い点]
個人的に短編作品に感じている魅力の

『少ない文字数で大きく感情を揺さぶる』

という表現が詰まってて、とても素敵なゾッとする余韻を残す素晴らしい作品に思いました。
[気になる点]
語られずに幕引きとなったその後がとっても気になります。

ですが、あの幕引きが一番作品の終わりとして綺麗な形だと思うので、その後は自分の中で想像して見ることにします。
[一言]
作品後半、主人公の狂気に囚われながらの行動でも合理的な行動に、ある種自分本位な人間の怖いとこが見えた気がしてゾッとしました。

描写のクオリティも高く、本当に素敵な作品だと思いました。
丁寧で素敵な感想ありがとうございます!
この度はレビューまでくださったようで、感謝感激です(*´∇`*)
また機会があれば是非よろしくお願いします(* ̄∇ ̄)ノ
[良い点]
技術、文章力、構成のどれをとっても素晴らしい作品でした!イブのように美しい作品だと思います!
[気になる点]
ない!
[一言]
ネコさんのツイートから来ました!
わざわざありがとうございます!
楽しんでいただけたならめっちゃ嬉しいです!

作品ごとにジャンルも文体も色々変えて遊んでます。
短編や掌編ばかりですので、よろしければ是非他の作品もお楽しみください(*´∇`*)
[良い点]
読んでいて、三島由紀夫の美神を思い出しました。私はあの作品を美の本質と神の顕現が主題だと思って読んでいますが、この作品はまさにこれ(特に、美の本質)を上手く体現していると感じました。人は美に魅了され、そして、嫉妬する。きっと誰にでもある人間のエゴイズムの存在を改めて感じ、自分の中のエゴイズムについて考えさせられました。
[気になる点]
「美」というものは人それぞれ違うので、イヴの容姿を細かく描写すると各々の「美」を当てはめることができなくなってしまうのでは、と感じました。どんな美かわからなければ、読者はそれぞれの理想とする美をイヴに投影でき、この作品の神秘性が増すのでは?
老人の反応であったり、ただただ美であることを表現してくれれば、それでいいと思うのは私だけでしょうか?
個人の意見なので、聞き流してもらって結構です。
[一言]
TwitterのRT企画から来ました。紹介ありがとうございました。
  • 投稿者: 退会済み
  • 2020年 05月13日 01時54分
管理
過分な感想および貴重なご意見ありがとうございます!(*´∇`*)
人それぞれ美しさの基準が違うのは確かにその通りですよねー
ただまあ、この作品書いてた時のモチベーションが、「少女の美しさの描写」と「思いっきりドロドロした台詞」を書いてみたい!というものだったので……(笑)
実際楽しんで書けました!(*´∇`*)
機会があればまたよろしくお願いいたします(* ̄∇ ̄)ノ
[良い点]
まず、巧みな文章表現に敬服いたしました。重厚であるだけでなく、馴染みない内容でも分かりやすく構成されており、最後まで夢中で読ませていただきました。
また、主人公が、特異な環境に身を置きながらも、その本質は人間らしさに溢れているところに面白さを感じました。(最後のシーンの原動力は「嫉妬」だけでなく、「あの子への愛」もあったのではと、そう解釈させていただきました。)
[一言]
この作品に出会い、私の中で新しい文学が芽生えた気がします。
面白い小説でした。

素敵な感想ありがとうございますー(*´∇`*)
元は某掲示板に投稿したものでしたが、いまだに細かい改稿は続けております
楽しんでいただけたなら幸いですヽ(*´∀`*)ノ
作品ごとにジャンルも文体も全く別人のように変えて遊んだりしてますので、よろしければ他の作品もお楽しみ下さい
機会があればまたよろしくお願いいたします(* ̄∇ ̄)ノ

[良い点]
Twitter企画で読ませていただきました。

イヴの描写は純真無垢なところが伝わってきました。
私と老人の会話は、相手の懐を探り合っているような迫力がありました。
ただ、イヴとアダム、ショパンとサリエリが対極なように、「蛇」にも対極する何かがあった方が主人公が「蛇」だと感じた感情が生かされるような感じがしました。

題名の「サリエリ」はモーツァルトのライバルであり、どのように内容と関わりがあるのか……と思っていましたが、そういうことですね。
以前にモーツァルトの映画を見てサリエリを知っていましたが、一般的にはモーツァルト程には知られていないかもしれません。

[気になる点]
>老人は、左手で杖をつき、右手には不似合いな紙袋を下げている。

どのように不似合いなのか描写が欲しいと感じました。
例えば、高貴な身なりをしているのに、手に持っているのはみすぼらしい紙袋だった……等、説明があった方がわかりやすいと思います。
  • 投稿者: 八木愛里
  • 女性
  • 2020年 05月03日 09時36分
感想&ご意見ありがとうございます!(*´∇`*)
「蛇」に照応する存在は一般的なイメージでは「神」になると思うのですが、ちょっとこの物語の中には組み込みづらかったですねー(実は一応以前に検討して諦めた経緯あり)
対比・対称的な構成って綺麗にハマると気持ちいいのであれこれいじくり回してみたのですが上手くいかず断念しました(;つД`)
まあ、聖書ネタやサリエリ(&モーツァルト)の話は、極論すればあくまでもフレーバー部分なので、そこに凝りすぎて本筋が薄くならないように気を付けながら参考にさせていただきます
「不似合い」の部分についても見直してみますねー(*´∇`*)
作品ごとに文体やジャンル、雰囲気を意識的にガラッと変えながら書いてますので、機会があれば、また他の作品もお楽しみ下さい(* ̄∇ ̄)ノ
ありがとうございました!
[良い点]
いやー、どんな幻想生物を飼育しているのかとわくわくして読み進めましたよ!まさかイヴだったとは!なるほどねっ!
イヴの無垢さはすごく伝わってきました。足先で水遊びをする様も、「私」に関心を払わない様子も。

>そんなまさか! それだけで、あんな……あんなものが、生まれるはずが
「私」のこのセリフは特にですが、ラストまで読んだ後に振り返ると「私」の言葉や仕草が深みを増しますね。素晴らしいです。

情景にせよ、心情にせよ、言葉選びが巧みで、私には描き切れないだろうなぁと思います。その表現力が欲しい!
[気になる点]
私もサリエリについて気になりましたが、他の方が仰るのとほとんど同じです。
特にサリエリを知っている人が実はそんなに多くないというのが悩ましいですね。
サリエリの例示はモーツァルトとの間に確執があった(かもしれない)と知っている人なら「ああ」となるとは思うんですが。
[一言]
私は初見でタイトルの「サリエリ」から宮廷楽長のサリエリがすぐ出てきませんでした。くやちい。
アダム君とイヴちゃんのふたりで幸せになってほしかったとか思うところが私の罪かもしれない。
読ませていただきありがとうございましたー( ゜∀゜)
感想ありがとうございます!
描写や表現をお褒めいただき、感謝感激です!
サリエリとモーツァルトのエピソード(もしくはイメージ)って、想像力や浪漫をかきたてる厨二力と、「絶妙なレベルでそこそこ」の知名度があるので取り扱いに悩みます……(´д`;)
もちろん、万人が知っているようなネタではないはずなのですが、意外と読む人読む人聞いたことくらいはある場合がほとんど。
あと、フレーバーを細かく説明し過ぎると野暮になるというか、物語後半の加速感にブレーキをかけそうなのが悩みどころですねー。
嬉しい感想、ありがとうございました!
あ、それはそれとしてアダムとイヴは必ず死なせます
慈悲はない(*´∇`*)
[一言]
すみません、Twitterでリクエストして頂いた点に直接お応えしておりませんでしたので追記です。
イヴの美しさは十分に感じ取れました。具体的にどこがというと難しいのですが、動物めいた仕草が特に良く効いていると感じます。誤って触れてはならないような汚れのなさや、庇護せずにはいられないあどけなさが伝わってきました。
二人の会話の迫力という点で言うと、個人的には「人間?……いいや、まさか」がハイライトでしたね。
イヴを美しくすることで自らの醜さから目をそむけ、心の安寧を得ようとするエゴが一番生々しく表現されていたと思います。

あと、つこさんの仰るサリエリの唐突感は私も少し気になりました。モーツァルトとサリエリの関係って、音楽にもお芝居にも興味がないと知らない人結構いると思うので、「いや、サリエリ誰やねん」となりかねないなと。
あと、史実かは分かりませんがサリエリがモーツァルトの盗作をしたという話があった気がするので、その点からも整合性がとりづらいなと。
  • 投稿者: 花水木
  • 2020年 04月29日 03時59分
おお、わざわざ追記ありがとうございます!
色々過分な評価いただきまして恐縮です!
サリエリ要素については、多少なりとも唐突感を和らげるために、もうちょい工夫を入れた方が良いかも知れませんねー(´д`)
あまり露骨にサリエリ要素を入れすぎると「【私】が凶行を起こした動機」という一番メインの謎がモロバレになりそうなので、兼ね合いが難しいところです。
ご意見ありがとうございました!
[良い点]
「私」や老人の抱える歪な偏執の対象が、それと対照的にイヴという無垢で透明な「美」というのは、一種の皮肉を感じますね。常軌を逸した「私」の心情描写の説得力や、イヴの瑞々しい美しさの表現が小説の魅力を引き立てているように感じました。
 純粋さと狂気というのは、案外近いところにあるのかもしれませんね。

[一言]
単なる独り言なので答え合わせ等のつもりはないのですが、一回目の「この老人は【蛇】だ」の意味がちょっとピンと来なかったんです。
読み終わってから、「この老人が完璧な美であるイヴを見せたせいで、私はアダムの不完全さを知ってしまった」という意味かなと思いました。
  • 投稿者: 花水木
  • 2020年 04月29日 02時41分
感想ありがとうございます!(*´∇`*)
心情描写に説得力を感じていただけたなら嬉しいです!

「老人は蛇だ」については、【蛇】の一般的なイメージ「人を歪め、堕落させるもの」「人を誘惑する邪悪なもの」「人を破滅させるもの」等に加え、「人間に知恵を与えたもの」と解釈するグノーシス思想あたりを混ぜまぜしながらそれぞれの解釈をしていただければ良いかと。

ちなみに「私」は元々自分自身のことを、蛇だと自覚(というより自認)していましたのでいろんな意味での衝撃を受けた訳ですが。
対する老人自身の自己評価は、自分はせいぜいエデンの管理人程度のもの、みたいな認識でした。
変態にも格の差はあるんですね。
[良い点]
とてもおもしろかったです!
特にラストの伏線回収のところの描写がとても説得力があると思いました
「私」の胸中が明らかになるとき納得感が強かったです
[気になる点]
おそらく【イヴ】に会ったことがある人はそうそういないのだと思うのですが、冒頭の描写からだと、長年【倶楽部】に所属していたら会わせてもらえる、というように読めました

イヴちゃんの描写に関しては、綺麗な女の子、という感じ
世界一、とまでは感じられないかも
体を拭かせることに抵抗がないことは彼女の存在に説得力を増していると思う(実際銭湯に行くとそういう母親にされるがままの子どもとかいるので)

タイトルに「サリエリ」があったのでどこかで絡むだろうと思ってよんでいたのですっと読めましたが、事前情報がないままで読むと唐突感がありそう
冒頭のほうでなんらかの形で言及できたらいいかも、と思いました
モーツァルトの曲がかかっていたとか、連想するなにか
ものすごくいいモチーフとなっているだけにすごくそこがもったいないと感じました

ドロドロ感は後半に行くにつれて強まった感があります
[一言]
おもしろかったです!わたしには書けない小説だな、と思いました
アダムくんどうにか助かってほしい……
感想ありがとうございます!
ラストに向けて加速していくところ評価していただけて嬉しい(*´∇`*)

>冒頭の描写からだと、長年【倶楽部】に所属していたら会わせてもらえる、というように読めました

おっふ、ご指摘ありがとうございます!
【倶楽部】のメンバーにも【イヴ】を見せて貰えた者は誰もおらず、「私」が初めての相手という設定でしたが、以前手を入れた時にうっかりそれに関する言及を消してしまっていたようです
ご指摘ありがとうございます
修正しておきます

体を拭かせることに無頓着だったりという点は自分でも意識していた点なので、気がついていただけて嬉しいです(*´∇`*)

サリエリが魅力的なモチーフもしくはキーワードなのは完全同意です
サリエリとかモーツァルトの要素について前半から匂わせるのと、読者がタイトル忘れた頃にだすのとどっちが良いかはいまだに悩んで結論が出ないところ
ご意見参考にさせていただきますね!

細かいところまで読んでいただき、ありがとうございました!アダムは死にます!
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