エピソード35の感想一覧

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[一言]
お久しぶりです&更新心待ちにしておりました! やはり市街戦という特殊なシチュエーションは調べ物が大変だったのでしょうか? その成果は読み応えに現れていたと思います!
 実のところ歴史書を読んでも「この城が落ちるまで何日を要した」は書いてあってもなかなか、その戦術まで書いてある本は少ないですよね。野戦の戦術は結構あふれていますが。アリストメネス伯、ヴォーバンが魔法のある世界に生まれたらこんな感じだったでしょうか。防衛戦指揮官のイメージとしては唐の張巡にも近く、クルトおじさんに求められるゲリラ指揮官としては張巡のほうかなという感じ。メルさんの朗読、古文体での記述がいかにも「歴史」を感じさせました。
 そしてこの防衛戦から「煉獄の王」やほかの伏線につながっていきそうな予感。久しぶりに重厚なお話を楽しませていただきました、ありがとうございます!
お読みいただきまして、ありがとうございます。
更新までの日が空いてしまったのは、単に遅筆だったからなのですが、おっしゃる通り、調べ物をしていたということもあります。
文語体の回想録として底にしたのは、戦記文学の金字塔と呼ばれる櫻井忠温著『肉弾』と、水野広徳著『此一戦』でした。これを読み込むのに時間を要したのです。おかげで、底本にも負けない文語体ができたと自負しております。
唐の張巡といえば、安禄山の乱の「雍丘の戦い」での逆襲戦術が目立ちますね。ここでは籠城戦として、朝鮮出兵(慶長の役)の「蔚山城の戦い」における加藤清正の戦術を参考にしています。ただし物量は乏しい中ですので、まったく新しい戦術も考案しています。
最後に種明かしです。伯爵の名前はアリストメネスといいますが、実在の人物名です。古代ギリシアのスパルタ・メッセニア戦役で活躍した野戦指揮官で、ゲリラ戦術を得意としたとされる人物でした。
  • 南風禽種
  • 2021年 05月08日 18時45分
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