感想一覧

▽感想を書く
感想絞り込み
全て表示
1 2 Next >> 
揺れる心のひだがていねいに、おだやかに、きれいに描かれていて、物語が開いていくのと同時に、不安にこわばっている心がすこしずつ開かれていくような、不思議なあたたかさに包まれたような気持ちです。

就職して家族をもった今でも、ときおり受験勉強が手につかなくて焦ったり、受験に失敗する夢を見ます。

中でも繰り返し見る夢が、私には完全に向いていないとわかっている学部に、両親の強い意向で受験することになって、どうにか入学した結果、やっぱり講義にまったくついていけずに絶望する夢です。
そこからもう一度、別の大学の他学部に編入しようと改めて受験勉強をはじめて、またもや受験地獄……な夢もまたよく見るのですが、そんなこともあって、お話を拝読しながら、当時の気持ちがぶわっとよみがえりました。
お話の感想欄で自分語りをしてしまってすみません。

「わたしの世界が揺らぐとき」では、拝読しながら小学生だったときの気持ちに戻って、今度は受験生のときの、将来と、確固としたものを持たない自分自身に、どうしようもない不安と失望、焦りを抱えていた、思春期まっただなかの気持ちを思い出しました。
先をいく同級生の凛と前を向く横顔、しゃんとのびた姿勢があまりにまばゆくて、でも自分にはまだなんにもなくて、という。

>時々B判定が出ていた大学で、C判定やD判定まで出るよう

私もありました。
どうしようもなく焦ったなあ、という……。
すごいです。
石江さま、もしかして執筆時は大学生でした? もしくは時間鉄道に乗車中にご執筆なされたのかな、なんて本気で思っちゃう。
でも、すごくあざやかに描かれているんですけれど、いわゆる「鬱展開」にありがち(?)などきつい生々しさとは違っていて、優しさとあたたかさがあって。
石江さまの作家としての力量はもちろん、お人柄もあるのだろうなあ、と思ったり。
自分自身の経験が思い出されるのと同時に、拝読しながら当時の自分が癒されていくような気持ちになります。
それから上記でダラダラ語ってしまったように、自分の話も打ち明けくなって、聞いてほしい、というような気持ちになります。

他の作品を拝読しているときにも感じたことですが、石江さまの物語には、カウンセリングとヒーリング効果がすごいなあと思います。
ぜんぜんおしつけがましい感じはなくって、優しくて、寄り添ってくれるようで、それから芯はすっとまっすぐのびていて、気持ちいい。
拝読できて、本当によかったなあ、としみじみ感じます。

現実と夢が交差してお話が進む、というのも、とても面白かったです!
θとαということで、三角比を求めるときによく使う、θ=α±βなのかなあ、θが夢でαが現実、それともθが過去でαが現在、それでβが未来として出てくるのかな、いやでもそれだとθが未来だよな……?
とか考えながら拝読しておりました。
でも最後の章がα/θだったので、あっ、違った……と、ちょっと恥ずかしく(笑)
問題を解き間違えてしまいました~。
  • 投稿者: 空原海
  • 2024年 10月16日 11時28分
ご感想をいただきまして、ありがとうございます。
このお話の中の心に寄り添ってくださり「不思議なあたたかさに包まれたような気持ち」になっていただけたら、とても嬉しいことです。
受験に失敗したり、再び受験地獄を経験するという夢、私も今でもよく見るんです。
お書きいただいた夢のお話、ものすごくよく分かりますよ。
夢では、まだ受験が終わっていない世界にいる感じですね。困ったものです。

また、受験生という時期の「将来と、確固としたものを持たない自分自身に、どうしようもない不安と失望、焦りを抱えていた、思春期まっただなかの気持ち」「先をいく同級生の凛と前を向く横顔、しゃんとのびた姿勢があまりにまばゆくて、でも自分にはまだなんにもなくて」というお言葉、大変的確ですごいなと思いました。
思えば、受験が近づいていく中で、焦りを感じること、いろいろありましたね。
それにしても、「時間鉄道に乗車中に」執筆というの、面白いですね!
そんなことができたら、また今とは違ったものが書けそうです。

空原様には、これまでたくさんの作品を丁寧に読んでいただき、宝物になるような素敵なご感想をいただいて、本当に感謝しています。
その一方で、大作を執筆中でこれだけ筆力のあるかたに、読んでもらって大丈夫なのかという心配もしていました。
力量に人柄、なんて大変嬉しいです。
それに「カウンセリングとヒーリング効果がすごい」とは、思いがけない褒め言葉をいただき、舞い上がっています。
また「拝読できて、本当によかったなあ」というお言葉に、とても安堵する思いでした。
実のところ、私は皆様のようには書けなくて悩んでいるユーザーなので、空原様からいただいたお言葉の一つ一つにとても励まされて、書き続ける気持ちを持つことができます。
本当にありがとうございます!

夢と現実のθとαですが、いろいろと複雑な考察までしてくださって、ありがとうございます。
こまの様への返信で書いているように、【θ】は夢を見ている(眠っている)脳波θ波のイメージ、【α】は落ち着いているとき(実際には落ち着いた語りになっていませんが)の脳波α波のイメージでつけてみました。
何だか単純すぎて申し訳ない回答になってしまいました~。
このたびも、お読みくださり、ご感想をいただきまして、どうもありがとうございました!
[良い点]
とっても素敵なおはなしでした♪
なんだか不思議な時間旅行のような夢と現実の狭間のような場所で、読んでいるとどんどん何処かに惹き込まれるようなすごく不思議な心地よさを感じました♪

麻子と佐和子の友情はすごくよかったです!
読ませてくださってありがとうございます♪
ご感想をいただきまして、ありがとうございます。
レモン色から全部読んでいただけるとは、本当に嬉しいです!
現実離れしたところの多い作品ですが、「とっても素敵なおはなし」と書いてくださって、「どんどん何処かに惹き込まれるようなすごく不思議な心地よさ」を感じてくださって、とてもありがたかったです。

予備校時代という時期に出会ったからこその友情で、麻子と佐和子はきっとこれからもずっと仲良く付き合っていくのではないかなと思います。
こらちこそ、お読みくださり、ご感想をいただきまして、どうもありがとうございました。
[良い点]
丁寧に心を込めて描かれた物語で、とても良い作品だと思います。石江さんご自身の体験かなと思う部分も多く、リアルで説得力がありました。
そして、そういう内容を現実ジャンルではなくローファンタジーに仕上げたところが、石江さんらしいというか、とても好みです。

普通この手の話だと、電車をもっとレトロなイメージにしそうですが、レモン色を基調にしているのでどこかSFっぽくなり、個性的。
電話の音で目が覚めるというのもうまいなと思いました。
[一言]
麻子さんと佐和子さんの友情はうらやましいですねー。このあと麻子さんもきっと良い出会いをして、今度は佐和子さんを結婚式に招待することになるんでしょうね。

そしてそして、現実パートと過去パートを交互に持ってくるという構成が、個人的に「わあ……」でした。
αとθであらわすのが面白いし(ますますSFっぽい)多分各パートごとに分けて書いてから合体させたと思うのですが、大変だけど楽しい作業ですよね。
素敵な作品を、どうもありがとうございました!
ご感想をいただきまして、ありがとうございます。
ちょっと昔の作品なのに、読みに来てくださって、とても嬉しかったです。
このお話、私の体験をアレンジしたところが結構ありますね。
特に、時間鉄道に乗った夢を見て、電話の音で起きたら、一緒に乗っていた友人からの電話だったところは、ほぼ現実です(笑)!
どうにか作品として作り上げ、こまの様にも褒めていただけて、本当によかったです。

電車もレトロにすると過去に引っ張られそうだったので、未来感を持たせようと、光の色合いのレモン色にしてみたのですが、こまの様のお言葉で、雰囲気があっていたかなとほっとする思いです。
未来にはきっと、麻子の結婚式に佐和子が来てくれるようなことがあるのでしょうね。

構成についてもよく見てくださって、感謝しています。
【θ】は夢を見ている(眠っている)脳波θ波のイメージ、【α】は落ち着いているときの脳波α波のイメージでつけてみました。
でも、主人公の麻子は、全然落ち着いた語りじゃなかったりしますね……。
私は、ほぼどの小説でも最初の一行からはじめて、最後の一行まで書くのですが、このお話も最初は【α】と【θ】の章立てをせずに、全部そのまま書きました。
それであとから二つに分けて、それぞれどう関連付けようか考えるという……、ものすごく時間をかけて、やっと仕上がった作品なのです。
確かに大変だったけど、楽しかったところもありますね。
こまの様に読んでいただき、「素敵な作品」とおっしゃっていただけたことも、すごく嬉しかったです。
ありがとうございました。

と、つい長い返信をしてしまうほど、嬉しかったのですが。

なんとレビューまで書いてくださって、本当にありがとうございます!
すごく素敵で温かい題名に感謝感激です。
それに「読後の印象に残るのは、やさしくおだやかな雰囲気と、誠実に物語に向き合う作者様の姿勢」というところ、もう、何だかこちらとしては感涙ものなのです!
後日、活動報告でレビューをご紹介させていただきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
ありがとうございました!!
[良い点]
みんなの生きている人生が、それなりの成功だったり少しビターだったり、とても現実的で。だからこそ、夢の世界の情景が美しく映えるのでしょうね。
[一言]
読ませていただき、ありがとうございました。
ご感想をいただきまして、ありがとうございます。
そうですね、現実の部分は「それなりの成功」「少しビター」くらいですが、夢の世界は時間を超えて、遠いところまで見通せる感じですね。
こちらこそ、お読みくださり、ご感想をいただきまして、どうもありがとうございました。
[良い点]
移動企画より拝読いたしました。時間鉄道の乗車時と現実の風景が絡み合い、不思議な雰囲気。主人公と佐和子の悩みや思考はとてもリアルで。とても読み応えがあり、また夢のある物語でした。
ご感想をいただきまして、ありがとうございます。
時間鉄道のθパートと現実の回想のαパートの二つがうまく組み合わさっているかと気になっていましたが、不思議な雰囲気が出ていたら嬉しいです。
受験生の悩みの部分は暗くなりがちですが、一度書いてみたかったところでした。
読み応えがあり、夢のある物語とおっしゃってくださって、ありがたく思います。
移動企画からお越しくださって、お読みくださり、どうもありがとうございました。
[良い点]
浪人生って、宙ぶらりんな立場で不安でいっぱいだったり、でもそのときしか味わえない心境とか経験もあるなあと感じていました。時間鉄道というモチーフで連続して麻子に訪れる夢が、そんな宙ぶらりんな中で自分自身を見つめ将来に悩む、当たり前の十八才の女の子の色々な心模様を、ビーズを貫く糸みたいに柔らかくつないでいく様子が、不思議なのにとても自然で、素敵なお話でした。
佐和子と麻子の友情も、この立場で知り合ったからこそ深いレベルまで響きあった、まさにご縁なのだろうなあと思います。
モチーフもカラフルで美しく、清らかでまっすぐなヒロインの友情と成長を焦点に据えたところが、正統派少女小説の趣で、甘酸っぱく懐かしい気持ちで拝読しました。
[一言]
石江様の物語に出てくる『夢』がすごく好きです。小さくまとまらない感じというのか、意識的な自我よりもっと大きく、ただの本能ともいいきれない何かが、向こうからチラッと見せてくれるインスピレーション、という感じです。こんな風に夢を描写できるのがうらやましいなあ、といつも思いながら拝読しています。
ご感想をいただきまして、ありがとうございます。
今は「大学受験浪人」自体があまりないようですが、中途半端で、特有の悩む時期にある主人公とその見る夢を「宙ぶらりんな中で自分自身を見つめ将来に悩む、当たり前の十八才の女の子の色々な心模様を、ビーズを貫く糸みたいに柔らかくつないでいく様子」と素敵な言葉で表してくださって、嬉しかったです。
また、二人の友情も偶然とはいえ他の時では違ったものになるはずで、「この立場で知り合ったからこそ深いレベルまで響きあった、まさにご縁」とおっしゃってくださって、ありがたいです。
「正統派少女小説の趣」も感じられたら、本当によかったと思います。
何よりも、いただいた言葉の中に、このお話の底にあるものをすごく丁寧に読み取ってくださったことを感じました。

私は、本人が自覚できない部分や表すことのない部分をよく夢で表現したりしています。
他の方法も何かないかなあと考えながらも、こうした何かが伝わっていて、好きとおっしゃっていただけたこと、とても嬉しく思いました。

いつもながら、書き手をまるごと救っていただけるような素敵な感想をいただいて、大変感謝しています。
藤倉様が感想欄に書いてくださること、ひとつひとつを見習いたい気持ちです。
今回、企画でご一緒できたことも嬉しかったです。
お読みくださって、ご感想をいただきまして、どうもありがとうございました。
[良い点]
 少女漫画のような雰囲気が面白かったです!主人公はファンタジーな時間鉄道で過去と未来をぽつりぽつりと知っていく。そしてオデッセイやクエストのような大冒険ではないけれど、鉄道での移動を通して主人公は現実世界を少し面白く感じるようになるというところが、庶民派ながらメルヘンチックな可愛さがあって良いですね。

 あと平成初期というのが絶妙に良いです!日本の不況だなんだと言われますが、あの時代のポップカルチャーは極まっていたのです!ハリウッド映画とアメリカンコミックスはその頃のものが一番輝いていたと思っています。大事に保存しています。平成は2008年あたりから微妙になりまりました。そういう風に思います。
  • 投稿者: 退会済み
  • 2021年 10月18日 22時06分
管理
ご感想をいただきまして、ありがとうございます。
浪人生という身の上の主人公には、派手な冒険はなかなかできないのですが、それでも時間鉄道に乗ったことで現在の広がりを感じたのではないかと思います。そんなお話に「庶民派ながらメルヘンチックな可愛さがあって良い」とおっしゃってくださり、ありがたく思います。

平成初期の年代には、その時代の空気の良さがありましたよね。
今「大学受験浪人」なんて特殊な分野でしか聞きませんが、あのころは割と普通だったので、その辺りの事情とか雰囲気とかも少し書いてみたつもりです。
アメリカイメージの作品を丁寧に書いてらっしゃるタクバツカガン様にも通じて嬉しいです。
ハリウッド映画とアメリカンコミックスも一番輝いていた時代なのですね。
お読みくださり、ご感想をいただきまして、ありがとうございました。
[良い点]
最初から中盤の辺りまで、夢の中でのお話と現実の日常が溶け合っているかの様な不思議な感覚があって、  冒頭からストーリーに引き込まれました。
明確なテーマを下地にして、物語の進行と共に厚みを増していく。
そして、それがラストシーンで見事に結実し感動を生む素晴らしい作品だと思います。
悩む事、葛藤する事、そして自分らしく生きる事の大切さを考える機会を与えて戴き、感謝申し上げます。
[一言]
10代の少年少女達にとって受験とは悩み多き時期の最たるものに他なりません。
しかし、得られた結果が全てではなく、悩み、苦しみ、懸命に努力する事こそが大切だったのだと気付いたのは、社会人になって随分時間が経った頃でした。
作中で佐和子さんも似た様な事を言っておられましたが、どんな経験であっても、それは無駄はならないのです。
未来の自分の血肉となって、人生という道を歩いていく原動力になるのです。
だから、この物語を若い人にこそ読んで貰いたいですね。
昨日があるから今日があり、今日を一生懸命に生きるからこそ、明日というより良い未来に繋がるのだ……そう気づいて欲しいと思わずにはいられませんでした。
良作をありがとうございました。
そして、企画参加お疲れ様です。
ご感想をいただきまして、ありがとうございます。
古い作品にまでわざわざお越しくださって、嬉しいです。
お書きいただいたように「悩む事、葛藤する事、そして自分らしく生きる事の大切さ」が少しでも感じられたのなら、本当によかったです。
受験の時期は、どうしてもその結果だけしか見えてこないところですが、社会人くらいになると全く別の視点で物事を眺められるものですね。
「昨日があるから今日があり、今日を一生懸命に生きるからこそ、明日というより良い未来に繋がる」というの、とても素敵なお言葉ですね。

「移動企画」ということで鉄道での時間移動として参加したのですが、考えてみれば、読んでくださる方には二つの話を何度も移動していただくことになっています。それがうまく収束されていたらいいなと思います。
良作とおっしゃってくださり、感謝申し上げます。
お読みくださり、ご感想をいただきまして、ありがとうございました。
[良い点]
人の縁を感じることが出来る素敵なお話でした。
悩む2人の心情も丁寧に描かれていて、学生時代の自分を思い出しました。
最後の終わり方にもほっこり。
時間鉄道、いいですね。
私も乗ってみたいと思いました。

素敵なお話を読ませていただきありがとうございました。

  • 投稿者: 水泡歌
  • 2021年 10月13日 12時53分
ご感想をいただきまして、ありがとうございます。
「人の縁を感じることが出来る素敵なお話」とのお言葉、嬉しく思います。
悩みの部分もいろいろ書いていますが、学生時代を思い出してくださったとのこと、ありがたいです。
ほっこりしていただけて、よかったです。
時間鉄道は本日、夢の中を走っているかもしれません。
ご乗車の際には、必ず現在行きの帰りの電車をご確認の上、ご利用いただければと思います。
お読みくださり、ご感想をいただきまして、ありがとうございました。
[良い点]
とても丁寧に書かれたお話でした。
読後、じんわりと何かが残る抒情性は流石。
[一言]
丁寧な作品。
丁寧にゆっくり読みたくて、でも一気に読むのが良いと感じる物語の流れが心地よいお話でした。
ご感想いただきまして、ありがとうございます!
早速お読みくださって、嬉しいです。
丁寧に書かれているとおっしゃってくださり、感謝しています。
また、「読後、じんわりと何かが残る抒情性は流石」とお褒めくださって、とても嬉しかったです。
鉄道での時間移動があるので企画に参加したいと思いましたが、考えてみれば、お読みになるかたには二つのお話を何度も移動していただく仕様になっていましたね……。物語の流れがスムーズでしたら、よかったです。

このたびは、素敵な企画に参加させていただき、本当にありがとうございました。
皆様の作品にもこれから伺いたいと思っています。
あと、アンサーストーリーもお願いしたいので、「移動企画アンサー一覧」にもコメントさせていただきました。
いつもありがとうございます。
1 2 Next >> 
↑ページトップへ