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 「the World Around」を読み終わったあと、鳴海とのなれそめをおさらいしておくかと思って「冒険少年」を読み返し、陽介が冴のもとに帰ってきたところももういっぺん見ておこうと思って「麗人階級4」を読み返し、陽介の旅立ちのくだりもと思って「麗人階級3」を読み返し、ことのついでに結局「麗人階級2」と「麗人階級」第一作も読み返しました。何度読んでも面白いですな。
 各作品に感想を投稿するのが面倒なので、全部ここにまとめることにします。ご了承ください。

 最初に問題点の指摘から。「麗人階級」第一作の「2 結婚運」と「3 家庭の事情」が同じ内容になっています。ISSO - ORIGINALに投稿されているバージョンを確認したところ、3の内容が間違っているようです。
 同様に、「麗人階級2」の「02 クマたん」と「03 麗人階級」も内容が同一です。こちらも03のほうが間違っているようです。
 以前読んだ時に気がついたはずだ…というか、気がついたおぼえもあるのですが、モノグサのために報告しておりませんでした。まことにだらしないことで、相すみません。

 麗人階級シリーズは、人物の配置がうまいと思いました。冴を中心に藤原と立川がいて、その三人に適度にブレーキをかけたり相談に乗ったりする、いわば外野がいる。外野が一人だと三人を止めきれないからか、須藤と根津の二人態勢にしたのも好采配と言えましょう。実際この二人は連携して動いている箇所がいくつかあります。こうしてこの五人はたいへんバランスのいい集団になっています。もし誰か一人欠けていたら話にならないか、もしくは話になりすぎて破滅一直線ではないかと思います。うまいなあと思いながら読みました。
 読んでいてとにかく感じるのは藤原のすさまじい情念です。これがシリーズのエンジンだといっても過言ではないでしょう。
 しかし冴も良くない。たとえば「麗人階級3」の「09 恋するハノイ」で、藤原に向かって「今夜はお前と2人だな。…ゆっくり話そう。楽しみだ」とか言うところなんか、そういうところを見せるからいかんのだと思いました。「麗人階級4」の「11 忘年会」で、立川を寝室に誘うところとかも。そりゃ閨が汚いとか言われますわ。これは「冒険少年」の「11 前彼」に出てくるユウの発言ですが、非常に印象的ですし、言い得て妙です。
 まあ、冴も十代の少年なので、欠点とか隙とかがあって当然ではあります。あまりに堂々として落ち着いているので、ついそのことを忘れそうになりますが。
 特に好きな場面がいくつかあります。まず、「麗人階級3」の「01 ハレルヤ・ホーム」。あらぬ場所でのいきなりの大合唱で、読んでいるこちらの度肝を抜きます。開幕早々こんなものを見せられては、これから始まる旅行はとんでもないものになるに違いないと、読んでいて期待が高まります。
 「麗人階級2」の「8 決戦は金曜日」で、陽介が根津の会誌製作の追い込みにくるところ。鮮やかな編集者ぶりで、単に有能であるのみならず、一つ一つの行動が絵になります。「樹都伝説」シリーズを通して陽介が一番格好いい場面だと思います。
千賀さんいつもご感想と誤字脱字ありがとうございます。
ああっ、重複コピーありましたか!! コピーペーストやってるとき意識朦朧なので(そういう作業がとても苦手なのです汗)やってるかもしれないとは思っていました…やっぱりありましたか…しかも二か所も…何度も読むせいで自分では気づかないので教えていただいて助かりました。本当にありがとうございます。なんとかしてなおさなければ…汗汗

冴は心霊関係にはわりとピリピリと気を付けているひとなのですが、その分恋愛関係は抜けています笑。とくに相手が男だと油断してしまう。女関係は痛い目見ているので懲りているのですが、男にまでこんなにもてるとは思っていなかったのでしょう。女とつきあっていたころは女が男除けになってくれていたのだと思います。本人悪気がないところがいけないですよね笑。

お気に召していただけたシーンがあったようでうれしいです。ハレルヤコーラスは私の高校の合唱部の十八番で、定演に行ったときホールの玄関でみんなが歌っていました。わしの母校も合唱部は上手かったです。カリグラフィーとか未来でも失われてほしくない技術だとおもっています。印刷機は…どうなるのかなー笑。
  • 一倉弓乃
  • 2024年 11月01日 22時48分
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