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[良い点]
リコが可愛い。

主人公・レイの破天荒ぶりに振り回され、『本当に傭兵か?』と疑問に思ってしまうくらい可哀想な境遇ですけれど、ソルベ村の防衛戦の指揮を難なくこなしたり、ギルド抗争では優れた観察眼で相手の弱点を突くなど、年齢の割には非常に頭脳明晰な一面が光りました。
頑張るロリっ子、素敵です。
[気になる点]
・誤字?について

【最終日】の前半の中程で、
『だが、いくら倒しても森の方角から【永遠と】沸いて出てくるゴブリンを見て、~』の一文ですけれど、
【永遠と】ではなく【延々と】ではないでしょうか?
終わりが見えないほど何度も繰り返す、という意味合いでしたら後者のほうが適切だと思います。

【結局こうなる……。】の中程で、
『その筆記体からして、~』という一文ですけれど、この場合は
『この筆跡からして、』
あるいは
『この文面の言い回しからして、』
などが妥当ではないでしょうか?

【おもしろいこと。】の前半で、
『男は、そんなリコの縄を解いて行くと、都市で【圧巻】にでもさらわれたと~』の1文、
【圧巻】ではなく【悪漢】ではないでしょうか?
[一言]
リコが可愛い。

『青い目の死神』と呼ばれ畏怖されている一方、適当で破天荒な主人公・レイと、幼いながらもレイに師事し日々振り回されながらも懸命に頑張るリコの物語。

……ですけれど、読後の印象としては、すぐに弟子を放置し姿を眩ますレイよりも、理不尽なくらい振り回されつつも意外と実力を発揮している健気なリコのほうがどう見ても主人公をしている気がします。
むしろレイは、本当に傭兵かと疑問に思ってしまうくらい適当すぎますね。
今作での『傭兵』は、所謂『冒険者』を内包しているということで、一層『信用』が大事な業種だと思います。
武力や知恵ももちろん大事ですけれど、人格的な信用第一でなければいけません。
なのに、酒と女にだらしないどころか料金を踏み倒そうとしたり、ギルド抗争では主力となりつつあったリコを薬で眠らせて決勝前に誘拐するなど、あまりにも自由すぎます。
……そんな姿をリコに見せて、師として何を伝えたいのでしょうか?

同時に、よくリコはレイの元を離れないなと感心してしまいます。
レイと共に危うく指名手配されそうになったり、乙女?心の隙を突いて水浴びを勧められたら実はゴブリンの囮にされたり、いつの間にかギルド抗争に出場させられたり……。
挙げ句、これからトイレというタイミングで薬で眠らされて誘拐紛いの非道な仕打ち。……トイレ、大丈夫なのでしょうか?
第4章での過去編で二人の出会いを拝読させていただきましたけれど、それでもレイの弟子を続けるには理由が少し弱い気がします。
リコの父・クトルフに託されたからといって、リコに対する無茶振りは行き過ぎではないでしょうか?
リコはよく見限りませんね。

まだまだ膨大な伏線が未回収のまま完結してしまった事はとても勿体無く思えました。
実質、ギルド抗争からレイとリコが逃亡した理由であるドラゴン討伐へ出立した時点で止まっているようなので、その先の展開などが非常に気になります。
女性キャラが少ない、割と硬派なギャグ作品という少々ニッチな雰囲気ではありますけれど、私は結構好きです。
なので、少し珍しい傭兵モノの物語を紡いでくれた先生と、不幸属性で守ってあげたくなるリコと出会えた幸運に深い感謝を。

本当に、ありがとうございました。
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