感想一覧

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[一言]
企画から失礼致します。

二人の関係性が面白いと思いました。室内での展開なのもあり、広いロッジのような中をイメージしクリスマスだけど和食で。なにより言葉の組み合わせが凄いなと。

世界観が人によって本当に違うんだと感じました。

拙い感想ですみません。
拝読させて頂きありがとうございました!
ひかたさん、感想ありがとうございます!
いちおう今回はジャンル作としてのカテゴリーです。見取り図などを用いていけば、通常のミステリの興味になっていくのだろうと思います。トリック、謎解きも含めて、今回は曖昧さの中で語り口を見せたり解決へ近づいたりしてみました。
見取り図をまったく出さない物もあるにはあるのですが、読み解いていく感じ、しかも語りすぎない感じ、融合が、オルタナロックじゃないですけど、個人的にずっとこだわってる芸風を否が応でも語っちゃうというか。そういうごった煮が至上なので、そうなるよう仕向けちゃう節がありますね笑
なので文学とジャンル作を融合させ、新たな水準へ上っていきたいなあ、といつも考えているボクの意図が大まかには描くことができたのかなあ、といったところでもあり、今回の制作で手数も増築できたなかあといった感じがします。経験というか鍛錬というか、その積み重ねだなあとつくづく思います。精進したいなあと思います、芸を磨きたいです笑
[良い点]
以前も企画の際作品を拝読させて頂きましたが、今回の作品は前回よりも読みやすく、ライトな感じにまとまっていましたね。自分の思考を挟むと見失いそうになるので、相変わらず油断はできませんでしたが^^
[一言]
本当に皆さん凄いなぁと思うのは「死体ごっこ」に対する色々なアプローチですね。この作品からも、そういった工夫が見られて感心いたしました。

一点。作品の形態から「本域」という言葉が本当にあるのか調べてしまいました。業界用語にはあるようですが、これは「本気」だったりしませんでしょうか。
  • 投稿者: 九傷
  • 2019年 12月30日 18時17分
九傷さん、感想ありがとうございます!
太宰はこういう文体を得意としますが、まんまだとつまらないので、こういう調理をしがちですね笑 女性のしゃべりことばを美しく綴っていく手法も充分美しいですが、ボクのような捻くれたやり方の面白み、のほうが個人的にはタイプです。必ずこういう歪さへと収まっていきますね。
内面を省くほうが好きなんですけど、ダイレクトに描く面白さもあるなあ、と今回思いました。ライトな読み味という幅広にもなりますかね、いろんな変化は欲していたいと思ってます。

死体ごっこでどうしてこのような話が浮かんだのかは忘れましたけど、死体ごっこできてるのかはビミョーですが、まあ、面白いのかなと笑

ご指摘、細かいとこに目を届かせていただき嬉しいです。
本域というのは俳優が使う慣用句みたいなものですよね。しゃべりことばの中身には、こういう敢えてを含ませたりもします。文学的には、そういうトレンドも端っこのほうにはアリというか、潤滑油としての必要性もあるのかなあ、と考えたり。
ボクの個性は、文学っぽい字面に、キッチュな字面をぶっこむとこにあったりもするんですよね〜。笑
[良い点]
二回目読んだ時にWheredunit Mysteryと、ひと気のしない家の傍点の意味が分かった気がします。
死体ごっこだけでなくかくれんぼも織り交ぜて。美しい洋館の、ところどころ歪に剥げ落ちたというか、見向きもされていない部屋の描写が良かったです。
ラベンダーが赤のイメージに綺麗に寄り添っていて、色彩は今回いつもに比べて乙女チックな気がしました。蛹ってのが面白いですね。
佐倉さん、感想ありがとうございます!

「自意識」をやってみたいというのがあって。今回ようやく始められましたよ。
謎解きとしてのピースは完全ではないのですが、Wheredunitというあまり主流ではないものへと落とし込んだのは面白い試みだなと我ながら。
トリックとしては信用のできない語り部を使いつつなんですけど、自意識を扱う以上はアンフェアではなかったのかなあ、なんて思ったりしてます。字数の関係でもっと伏線を丁寧にやりたかったのもありますが、この文字数でここまでやれれば、読み応えとしてはオッケーかな、なんて気分です。
「姉は自分だった」という文学としてのレトリックがつまりトリックなわけで、坂口安吾みたいな文学としてのミステリをなし得てるのかな、なんて考えたり、ジャンル作のカテゴリの純文ですね、ローカルジャンルですが観念ミステリです。
「ひと気のない」では人為的な感じがしないんですね、ユーレイみたいなぞわぞわした感じを出したかったんです、2度読みしていただけて嬉しいです。

剥がれ落ちた部屋って表し方は美しいですね、ありがとうございます。
あまりメタファーは好きじゃないんですけど、お墓参り、家族によって案外きれいに管理されていた、そういうメタファーから、記憶が鮮明に引き寄せられていく、という効果を狙ってます。
赤は血液としてボクが頼りがちなモチーフですが、仰るとおりラベンダーとの兼ね合いもあって確かにファンタジックな感じも出せたのかもしれないです、よかったです。

またどこかの企画でお会いしましょう! 書かせていただきありがとう!
[良い点]
完全には理解できないように、色々謎が散らばっている点。(私は三回読みました、読解力がないのです)
読むたびに輝き方が違うトパーズのような小説でした。
今回は、主人公の視点が追いやすかったです。
探検隊の隊長のお陰で、彼女は救われたのかな。
[一言]
企画から参りました、綿花です。
霧がかかったような雰囲気を感じました。
明確に私が行きついた答えが正解か分からないのです。
ただ、蛹から飛び出したエネルギーのようなものはしっかり感じとることが出来ました。
いつもYUMEZさんの小説は未知の世界です。
新しい世界を見せて下さりありがとうございます。
  • 投稿者: 綿花音和
  • 女性
  • 2019年 12月25日 00時32分
綿花さん感想ありがとうございます!

『意識の流れ』という手法がありますが、独白、とくに自意識を地の文に融合させるタイプの一人称視点は、心の切り取り方を工夫することで編集が実はかなり自由自在なのでは? という着眼点から、今回のような文体をいずれやりたいなぁ、と思っていました。
従来の『意識の流れ』については、大の大人が、いわんやジョイスみたいな大作家がやるようなことじゃないよな、アホらしい冗長な表現法だよ、という批判精神もありつつ、ジョイスは文学コレクターとして文学史の金字塔ではあるよ、とは優しく思っています。
同時に、毎回のようにボクの作家性を象徴する手法――曖昧に滲ませている文体の顔料の部分、を、深層心理は作家に有用に寄せてくれるものだな、案外そういうものだ、すべてを意図に特化してしまえば。
ちょっと曖昧なニュアンスの連続で申し訳ないのですが、今回の、文体としてのボクの目的はそのあたりの達成にあって、字数制限のためセリフに付随した心理描写には妥協も多々ありましたが、それ以外の描写は、ほぼ満足できる出来だったのでは?と自負してる感じですね。

ちょっとネタバレすると、『さーやさーや』『どろどろ蕩ける』『赤あるいは浴槽』『ラベンダー』このあたりは主人公の視覚的イメージ、フラッシュバック、妄想、思考の逸脱を表しましたが、それ以外は自意識の流れに忠実な感じで、視点を追うには(ボクの近作にしては)追いやすい部分はあったのかな、と思います。
だけど、描きたいセンテンスをややいびつに抽出して切り貼りしたり、わりと、平常運転の三人称などのボク自身が凝った文体を成し遂げようと奮起するいつもの鼻息荒い感じ、はこういう「独白物」でも断然やれちゃうもんだなー、と新境地な感じのあれでした。案外この発想は、他にはないものかもしれません(ってことで特許取っちゃおかなっと笑)。
実は長編の、しかもエンタメ物でこれをやってみたいなあ、という計画があって、ずっとやれずに延期してたんですが、そろそろ機が熟した頃合いなのかもしれないです、ちょっとトライしてみたいです。
完全な探偵物ではない、「ミステリ」ではないあえて「ミステリー」として目論んで執筆してみました、ラブストーリーがほんとは近いと思います。
以前の拙作『神とニヒリズムと探偵』や『すべてをつなぐ銀河』で標榜した、脳髄に解決のピースを散りばめた「観念ミステリ」という変化球の推理物としての設定もあるよなぁ(かんぜんにローカルジャンルだけど)とも思いました。

繰り返し謎解きに参加していただき嬉しいです。ノーランの初期作『メメント』とかああいう感じの映像作品の心理的ミステリーに近い感覚があるかなぁ? となんとなく思いついてみたり、そんな感じです。
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