感想一覧

[一言]
「色はまだ目を覚ましていない」「窓のスクリーン」という表現は非常に上手いと思いました。
その他の文章もなかなかしっかりとしていると思います。

ストーリーですが、少し無理があるような気がします。雨音と足音はやはり違うでしょう。それを混同する事があるのかどうか疑問で、そのせいかリアリティが薄れています。
もしそのコートの人が、雨音のような足音を出す特殊なモノだったとしたら、そういう面の描写も必要かと思います。
そして主人公がその人に対してどんな事を思ったのか？安堵なのか？恋心なのか？
それをあえて書かないのが華なのかもしれませんが、やはり疑問に感じてしまいます。

朝の一場面を切り取った掌編として考えれば、これでもいいかもしれません。
ただ、僕にとっては釈然としない部分があったのは事実です。