感想一覧

[一言]
「マカロニウエスタン・エクソシスト」読みました。

なかなか面白かったですが、展開が早いですね。

とにかく、わかりやすいです。考えることなく読み進められます。
それでいて、世界観に味がある。
何しろ「マカロニウエスタン」と「エクソシスト」ですから。
エクソシストは「悪魔を祓う」人物ということで、御作ではマカロニウエスタンの世界に悪魔が出現して、エクソシストが対峙する。
その一場面のような世界が描かれていたわけですが、ちゃんとその中に背景まで説明されていました。

＞＞カルロスはメキシコのトウモロコシ農場で働いていたネイティブアメリカンの奴隷あり生まれついての悪魔ではなかった。南軍勢力が劣勢になる中で軍部から悪魔として前線で戦う代わりに自由を手に入れた解放奴隷だった。

カルロスにとって悪魔の力とは自由でありエクソシストとは自由を抑圧する支配階級であった。＜＜
このあたりですけれど。

本来は、こういったところは説明ではなくて、エピソードでしっかり描いておくと、作品に厚みが出るのではないかと思います。

インデアン（原住民）と白人（あとから来た開拓者）の世界も似たところがあるかもしれませんね。
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ラストでもう一人のエクソシストと合流する。

＞「お互い積もる話も多いだろう、どうだこの先にテキサス料理と酒のうまい店を知っているんだ」

まだ硝煙のにおいの残るホームを後に二人は店へ発った。＜

このあたり、終わり方もよかったが、出会いや、友情のエピソードも伏線としてあればよいと思いますね。
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御作は短いので、長くして深みのある世界を描いたら、本格的になるのでは。
作品の背景は結構深いようなので、そのあたりがもったいない。
流れるような文章を読んでみて、作者さんは、書ける方だと思いました。


それでは、頑張ってください。