感想一覧

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[一言]
あ、こわっ。最後こわっ。
懐かしそうに宙を見つめる薫さんのその表情がもしかして優しいものなんじゃないかと想像したら、ひゅっと背筋が冷えました。恵美子さんの流れるような美しい文章はもの悲しいお話を引き立てます。そこに今回のこのお話。恵美子さんが本格ホラー書かれるなら絶対におもしろいと確信しました! 求む恵美子ズホラー!
 薫のラストの表情は「懐かしい」一つに決めていましたが、案外「険しい」、「呆れた」もありかしらと玉三郎さんのお蔭でパターンを思い付きました。
 本格ホラーですか、直球はちと難しいですね。引っ掛けとか、ズレてる感じとかなら考え付くかも知れません。
 わたしは断然玉三郎さんのお話のファンです。
 感想感謝でございます。
[一言]
甘いお話かと思いきや、ぞわぞわしました。
薫くん。見えているのか、いないのか。個人的には、「見えて」いる方が美味しいかな? わたしでしたら、物の怪に執着されるのはイヤですが、薫くんはなにやら満足そうに思えてしまいます。
それともアレかな? 実は生霊で、悋気の塊の彼女さんだったら……それはそれで怖い。はしって逃げたくなります。
見えていないとしたら、不思議ちゃんでしょうか?
 薫が語る内容はどちらにでも取れるように書きました。
 見えているとしたら怖い方の「怪」で、見えていないのなら何を考えているのか解らない人間の心の「怪」でございます。
 恋愛で闇雲に突っ走ってしまい、相手を束縛までしてしまう心理は理解できなくもないのですが、やっぱり周囲にも迷惑です。
 同僚にもどこを見てるか判らないと言われる薫ですから、不思議ちゃんであるのは間違いなさそうです。
 感想感謝でございます。
[一言]
実物を見てないから!見てしまったらご拝謁賜るというクラスなのかもしれない薫とつけるご家族かお家柄だしいい人といわしめるだけの常識かなんかはあるのだしかしっ。
自分ならこの身震いはまぎれもなく物理的なさぶいぼと怒りによるものですなにが罪悪感だ#今後絶対視界に入れな……いや見物するのはすごく面白そうです何なら監視したい(って思われてるだけなんでは?)
  • 投稿者: misen
  • 2020年 05月02日 11時15分
 自分が原因で幽霊になっちゃったとしたらトラウマで恋愛どころじゃないでしょうが、成仏していないのなら大変です。きちんと供養してあげなきゃなりません。幽体離脱してでも好きな人を監視していたいのなら、それもいいかも知れませんけど、死後のことですからねえ。成仏した方がいいのでは。
 佐知はからかわれている可能性もあります。
 感想感謝でございます。
[一言]
どっちなんでしょう?

佐知を遠ざけたくて見えているふりをしているのか。
ほんとうに不可視存在がそこにあるのか。
 薫の態度はわざと曖昧にしました。同僚が薫を「どこを見ているか判らない」と評しています。変人なのかも知れません。
 感想感謝でございます。
[良い点]
傍目から見ると孤独に依存し中毒になっているように見える薫くん。実際はもっとやばいものの中毒になっていました。

それにしても、舞台は現代のはずなのに王朝小説のような雰囲気があるのは惠美子さんの古代への思い入れと知識のためなんでしょうね。うらやましい教養です。
 あらすじに載せました紫式部の和歌、詞書を全部付けるともっと長くなります。紫式部は平安時代の人なのに、「物の怪」や「幽霊」は信じていないんじゃないかと思わせます。
 気の持ちようだと言われればその通り。でも気味が悪いことって沢山あります。いくら科学が進歩して、世の中の不思議が解明されても、迷信はなくなりません。人間、アホなところは抜けないでしょう。
 こちらこそ実茂さんの教養に脱帽です。
 感想感謝でございます。
[良い点]
うわあ……。
甘いお話かと思ったら、最後全然違いましたね!

でも、意外ともう少し無理を言ってお付き合いしたら、違う世界が見えて楽しい人生が送れるかも……。
  • 投稿者: 鈴木りん
  • 男性
  • 2020年 05月02日 08時31分
 佐知さん、薫が「どこを見ているか判らない」と先輩が言っていたのを確かめてみればよかったのですけど、リサーチ不足で告白しちゃいました。
 違う世界って……、う~ん、わたしは度胸がないですねえ。
 感想感謝でございます。
[一言]
薫さん、きっと佐知さんのこと気になっているのでしょう。そうじゃなきゃ何も思わないはずです。

執着の後の死に別れって引きずりますよね。化けて出てくるかもと感じさせるくらいですから。 

でも薫さんは案外うまく対処している気がしてなりません。事情を知らない人からすれば、変わっていると見えるのでしょうが。
  • 投稿者: 暁 乱々
  • 2020年 05月02日 08時29分
 同僚から「どこを見ているか判らない」と言われている薫は、実は「見えていない」のなら、ただの変わり者なんでしょう。新人の女の子の態度が煩わしくて、と騙ってみたなら、成功なのかも知れません。同じフロアで仕事をしているのですから、人間関係複雑にしない方が無難です。
 本当の話なら、佐知を遠ざけようとするのも当然です。乗り越えられるなんてレベルじゃないですもの。
 感想感謝でございます。
[良い点]
ひょえっ!

おとなの恋愛かと思いきや、こわかったです!
恋に溺れてしまうひと、たまにいますよね。
憑いてるのか否か、はっきりわからないあたりがよりぞわぞわきます。
しかも男が意外と受け入れてるあたり、きっと彼女のこと好きなんでしょうね。
ただ彼女の愛が度を越していてひとり、溺れ死んでしまっただけで。
ふたりの世界でそっとしときましょう。近寄ればなにが起こるかわかりません。くわばらくわばら。
 過去の出来事でイマイチ新しいことに踏み出せない人っているだろうなあと、「怪」っと大きな舞台を用意しなくても作れるだろうと、考えました。薫の態度はどっちにでも取れるようにしています。
 恋愛に夢中になって束縛した、された、ちょいちょい聞きますが、多分、本人は度を越していると気付いていても止められないのでしょう。二人だけの世界って言葉だけだと、なかなか悟れない。
 佐知が新人さんらしいので、薫はやめといた方が身の為です。
 感想感謝でございます。
[一言]
「薫は懐かしそうに宙に見詰めており、佐知は身震いした。」

最後の一文で、薫さんは今の状況に意外と満足しているのかもしれないなあと思いました。源氏物語の薫の君は、優柔不断で自ら抜き差しならない状態に陥り、かなり屈折してしまっているのですけれど、こちらの薫さんは色々起きた末にすっかり達観してしまったのでしょうね。この怪異を受け入れてしまえば、これ以上生身の女に煩わされないという安心感もあったりして。

好きとか嫌いとか、もうそういう次元を超えた大きな視点で見ているような気もします。その浮世離れた部分に怖さを感じたり、逆に惹かれたりするのかもしれませんね。しかしもしも実際に「いる」のだとしたら、執着心の強そうな女性なので、手出しは無用ですね。六条御息所ばりに強そう。彼女以降の女性との縁談がまとまらなかったのにも、しっかり絡んでいるのでしょうねえ。
 薫が本気か嘘か、わざと曖昧な形で綴りました。
「宇治十帖」を読むと、感情や欲望に正直な匂宮の方がマシな男に見えるくらい、薫大将は女性を不安にさせる男性です。
 こちらの薫は同僚から「どこを見ているのか判らない」と言われているので、飄々としているのは確かです。佐知はそんな翳りに惹かれた訳ですが、これで冷めるか、逆に面白がるかまでは考えていません。普通は「いる」にしても、女除けの言い訳しても、「引く」のでしょう。
 感想感謝でございます。
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