感想一覧

▽感想を書く
感想絞り込み
全て表示
[良い点]
ヒーロー(非労運)とヴィラン(怪異人)の対立にして、ヴィラン側の視点でストーリーを描いているのがいいですね。特にヒーローや市民側が絶対の正義でなく、むしろ怪異人を迫害する側というのが核戦争後の世紀末という雰囲気があってよかったです。
また影野があれこれ思い悩む姿にも、思春期の青年そのものという印象を感じられて好感が持てました。怪異人とのハーフとして異能を持ちながらも一般人としての常識を保ち、出会う人々との関係を深めながら自らの目的達成を目指す。そんな様子にヴィラン特有の葛藤のようなものが感じられ、ヴィラン側主人公としての魅力があると思いました。
今後の活躍を応援しております。
ご愛読ありがとうございます。
私は小さい時から、正義と悪に対する曖昧さに疑問を抱いていました。特に戦隊モノなど、多人数で個人を一方的に叩きのめす人達が、何故正義を名乗っているのだろうか、逆にそんな奴らを倒す為必死に努力して思考を巡らせ、たった一人で挑む勇気ある者を悪だと決めつけるのか、ずっと不思議でした。
そしてそれは戦隊モノに限った話ではありません。現実世界でも正義と悪の曖昧さを至る所で感じています。戦争もその内の一つです。正義の為、国の為とそれらしい言葉を並べてはいますが、それによって失われていく多くの命からすれば、人殺しを合法化させる悪に他なりません。
そんな正義と悪に対する疑問から生まれたのがこの作品です。
これからこの作品はもっと面白い展開を迎えます。そしてそこには更なる葛藤と困難が待ち構えているでしょう。
長文で遅くなりましたが、感想を送って頂き本当にありがとうございます。執筆の励みになります。
よろしければこれからも、この作品を読んで頂けると幸いです。

最後にもう一度、本当にありがとうございます。
[良い点]
悪についてよく理解していること。
[一言]
全てのお話を読ませていただきましたが、面白かったです。

王道的な悪役、ラスボスに相応しいのは「魔王など突き抜けた悪」や「もはや災厄・災害」の位置付け。この位置づけの悪役は過去に何があったか、何をしていたかなどの言及が少ないため、倒すことで気持ちの解放という実感や、やりきった感を得られるので、読み手側はすっきりさせることができますが、この作品は悪側の視点となって見ることができるので、“同情”という感情を抱くことができます。

悪というのは希望もないし、楽しくない。つまりは社会への怒りになる気持ちも分からなくもない。行動に移すかどうかは、一人一人沸点が違うだろうし、めっちゃ不遇でもなんとか乗り切って頑張れる人、明るく楽しみを見つけて次のチャンスを探す人、と割とすぐ社会をぶっ壊して死のうとする人と、抱えている問題はそれぞれレベルが違う。

一部の優秀な人は人口減少で沈み行く日本でもうまくやれるだろうけど、そうでない大多数の人は成長しなくてもいいやって価値観を切り替えるか、あるいは成長できる国へ行くとか、何か変えないといけないと思う。

でも人はそれができない。というより、生き物全体が。

生き物はとにかく、今の環境にいることが最善だと考えるのが多いので、新たな環境、新たな物質には手を出さない。理由としては、その先に何があるのかわからないから。わからないからこそ、生き物は自分にとって害になるものは触れたがらない。つまり、生き方を変えない。

はじめて入ったレストランで、とても美味しい料理を食ったとき、次くる時もそればかり頼むのが良い例。他のメニューに手を出さないのは、食べたことないから。

そういう面倒な生態のせいで、この作品のような出来事が現実でも起き続けてしまう社会になってると思う。世界が変わった瞬間、例えばバブル崩壊の時代を生きた人たちからしたら、この作品は理解できたんじゃないかな。実際世界は今も、特にこれからも個人の努力云々じゃなくて、全てが理不尽でハードすぎる。

だからこそ、人って怖い。

理不尽なこと、不幸なことが一つでも自分に起これば、人は変わってしまう。例えば、いじめだったりとか。温厚だった人が怒りに囚われて、制御できなくなる。

だからこの主人公もそうなんじゃないかと思う。

今まで見てなかったものをみたせいで、変わってしまった。悪になってみて、理解してしまった。世界を壊して、作り直すという考えに至ってしまった。

でも、それは本当に悪なんだろうか?

バブルの時もそうだったけど、世界が変わるときは必ずなにかがきっかけで破壊される。それは、人によるものがほとんど。

先程も述べたけど、人は変わりたくない生き物で、今いる世界のままの方が楽できると思ってる。変わったら何があるかわからないし、その環境になれるのも面倒だからね。

結論を言うと、ヒーロー、悪というものは本来この世にはない。ただ我々の捉え方次第でそれが割れるだけのこと、そう感じます。

正義の反対は、また別の正義。互いの意見を押し付けあっているだけ。

それが、この作品の内容なのだと感じました。

長文失礼いたしました。

自分の書いている感想はきっとおかしな表現かもしれませんが、個人的にはこの作品は、見ていて気持ちが楽になる内容でした。
ご愛読ありがとうございます。
まずは長文、お疲れ様でした。ここまでこの作品に対して語って下さった方は初めてです。作品全体の特徴を捉え、それに対する身近な具体例で説明して頂き、本当にありがとうございました。長文に対して失礼かと思いますが、これからも応援よろしくお願いします。
↑ページトップへ