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[一言]
親からも妹からも侮蔑されて、ビクビク顔色伺いながら生きたルネ。
サド伯爵は面が良かったばっかりに「親の愛に恵まれなくてかわいそう」扱いなのに、ルネに対する『こいつは傷付けてやるべき』扱い…。
身内、特に子供の立場でルネみたいな人は嫌ですが、ルネが修道院で心の平安を得てちょっとホッとしました。

[良い点]
主観、という言葉がよく分かるお話でとても面白かったです。

アンヌは姉ルネを常に見下していたから、その姉が
自分の男と結婚した(自分ものを盗った)のが許せない。
どんな形でも「愛」を知っており、大事だったから、
甥が母親を嫌えば仕返しになると思い込んでいた。

長男はまあ被害者。偽りとはいえ愛をくれたひとに縋るのは
仕方がないかな。

シスターは元々妹よりの人間。なので客観的な立場であり
つつも、常に妹側に寄り添う発言を繰り返す。

では、そのルネという人間はどういう存在なのか。
偏ったフィルター越しに見える彼女と、彼女が思う彼女は
どんな考えを行動をしてきたのか。
神の視点でみた人間関係はどうなのか。

ルネ視点がない分、想像力をかきたてられます。
  • 投稿者: 結花
  • 2020年 08月08日 17時08分
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