エピソード21の感想一覧

[一言]
Web小説だったら一話切りしてるかも、文庫本だったら絶対読む。
そんな書き出し。
というのも、あらすじを読んで期待したイメージに対して、本文はあらすじよりも過去のエピソードで始まるわけですよ。
あらすじを読んで期待した一話は、学園ものだったので本文を読むのに少し混乱したわけです。
ただ、あらすじで主人公の目的は死者の蘇生と明記されていて。
本文では主人公の大切な人エヴァが死んだわけです。ここで点と点が繋がる。
それが作品を理解するのに大きく作用していて、読みたいと思えるわけです。
あらすじと一話の相互作用と言うか、こういうやり方があるんだと勉強になりました。
キャラクターも素敵ですし、文章からくる作品の雰囲気がとても良い。
この作品を読んでいると、まるで映画を見ているかのような映像が、頭のなかに流れました。
気になるのは一話で明記されなかった学校生活と、喋れない主人公がどう奮闘していくのか。これはまぁ、続きを読みたいに繋がるので良い意味で気になるというやつですね。
作者公開と、連載するかどうかが気になります。
読ませていただき、ありがとうございました。

[良い点]
おー……！　なんていったらいいんだろう。物語の強さがすごく伝わってきます。それは意志の強さ、かな。主人公たちの想いでもあり、確固たる世界観の強さであり、筋の強さも、かな。
んー、うまくいえないのですが、例えばあまりシリアスな物語を好きではない人でも、読んでみると続きが読みたくなる。そのように感じました。
[気になる点]
あまりこの物語をよく知らない人を一歩引き込むためには、タイトルをご一考されるといいかもしれません。例えば副題をよりわかりやすく変えるとか。と思わず書いてしまいたくなる素晴らしい物語でした。

[良い点]
タイトル。ちょっとややこしいタイトルですね。沈黙の魔術師さんという人がいて、その人が沈黙してる？それとも沈黙の魔術師さんの沈黙ってのはどういうものか知らしめるお話でしょうか。サイレント・サイレント・サイレントって響きが良いから主題と副題を入れ替えても表紙的には映えるかもです。

あらすじ。好きな話の気配！主人公の目的がはっきりしてて、世界観も軽くわかって、主人公がハンデを負って侮られてるのに野望を抱いてるあたりとっても少年漫画的で好きです！死者蘇生、というダークな気配をまとっているのがまた良いですね。ワクワクします！

本文。退廃的な世界感たまらん好きです。不健全で非道徳的で、だけど限定的な愛に満ちた物語！やや古風な雰囲気の詠唱がたまらんかっこいいです。でも和に染まるわけでなく、エラーコードだとかカタカナことばをちらほら織り交ぜるあたりのバランス感覚が絶妙で、世界が閉じられていない感じがしました。主人公の声を封じたのが最愛の彼女で、主人公を地下から逃がすために彼女が命を使ったのだとわかって。主人公の絶望と決意が語られていないのに伝わってきました。うわあ、これはすごく胸熱な物語のはじまりです！好き！