エピソード4の感想一覧

[一言]
　二人の何気ない日々の会話と、その終わりに泣いてしまいました……。私の涙腺はこういうお話に弱いです。

　自分の名前にはいろんな漢字があてられて、それぞれに意味があるのだとあいが教えたところから、デイジーの「離れたくない」という言葉に繋がるシーンは胸が痛くなりました。
　あいの行動をなぞるように、触れられない手を重ねたこと。ヒナギクや蝶々など、これまで二人きりの空間を彩っていたものを最後まで絶えず投影し続けたこと。
　デイジーの意思に、愛を感じました。

◆

　毎シーン最初の数字は日誌のようなものかなと思いましたが、12桁の数字が意味するところを最後まで解けませんでした……。4桁刻みで日数か何かに変換できるかなと思いつつ、とりあえず「時間経過だな、よし」と思考放棄しました。
　けれど後ろの数字はケルビンだと分かった瞬間、Googleを開いて摂氏へ変換しながら読みました。
　温度が徐々に上がって、この後のことを考えると絶望感がありました。

　最初からこの宇宙船は墜落過程にあったのか、それともあいが暖かいと言ったあたりから変化があったのか。
　そもそもなぜ二人だけなのか、この箱舟のことも考えてしまいました。
　箱舟と言うからには、種の保存を目的として作られたのではないか。では他に乗員がいないことの意味は……など、背景を考えると、そちらも絶望感がありました……。

◆

　人間とAIの精神的な交流、花言葉や蝶々の意味など、どれも好きです。
　この世に存在しない『黒いヒナギク』は、いったいどんな花言葉だったのか……。
　切なくて素敵な作品でした。