感想一覧

▽感想を書く
[一言]
地獄でも天国でも、どころかどんなクダラナイ世界へでも。もっともらしいコトにかけては超大船なのだと唱えたくなるぐらいに(のっけから物騒ですね!)やっぱり完璧のスタイリッシュです。夢幻君が不在なのが惜しい。冗談ですきつねとくればたぬき、化かし合いで化かされるのは読者ですけど狸オヤジでわなくしゅっとした人なんであろうよ、さてどこから嘘なんでしょうかと考えてみるのですが。嘘はない、か見分けられない、なかなかにぞくっといたします。人怖でも雰囲気妖しいでもない足元がなくなる感じ、閉塞感と冴えた清涼感が気持ち悪いながらわくわくしないこともないです。さあ次はあなたの番だと、言う前に突き落とされてますねお仕事はやい。
  • 投稿者: misen
  • 2021年 06月05日 21時07分
misenさま。
お読みいただきありがとうございます。

そうなんですよ。夢幻紳士が出てきそうな設定なんです。
高橋葉介がドグラマグラを漫画化してくれないかと思ってます。

川原はあの世とこの世の境目、幻想と現実の境目として、川での殺人がもたらした妖かしを描きました。

きつねの小便を荒れる川と化かされた、そう信じられることが一番の幸せ。
それを首に縄かけられたところで気づく。
ままならないです。
[一言]
丸金博士考案のきつね薬が効かなかったのに、きつねだと思いこんでしまったんですね。
私が狂っているのか、私以外がきつねなのか......そもそも、きつねとはなんなのか。
錫さま。
お読みいただきありがとうございます。

たぶん丸金博士の薬をウソ薬だと思ったのでしょう。
この話は昭和初期の時代設定ですが、そのころの新聞広告にはうさん臭い薬や医療器械のなんと多いことかと思います。

そのほとんどが性病とハゲ絡みなんですが。

きつねは主人公の頭のなかにつくられていましたね。
妻を殺したときは普通の犯罪者だったのでしょうが、刑を宣告されてからはきつねか非きつねかの境目をうろつく毎日を送ってしまいました。
[良い点]
旦那さんの頭の中がこわい……! キツネに違いないと妻を手にかけるところからすでに嫌な予感がしていて、ハラハラしながら主人公を見守りました。カラシ色の獄着姿はまるでキツネ。自分の嘘にとらわれて、最後の瞬間も疑って、あちゃーとなる読後感が好きです。
猫の玉三郎さま。
お読みいただきありがとうございます。

狂っていると嘘で言っているうちに本当に狂ってしまう。


昔から川原にはこの世とあの世の境目という考え方がありますが、そこに囚われた人間は一体どうなってしまうのか、と思い、書いてみたのが本作です。

まさに、あちゃー、となる最後でした。
[良い点]
 キツネに化かされた話は怖いですねえ。山にうかつに入るとろくなことがない。
 世の夫はそんなに妻を殺したいものですかねえ。佯狂で容疑を逃れようとする程度じゃまだまだ。おキツネ様に目を付けられても仕方ありません。
 悪夢の繰り返しが延々と続きそうで、お稲荷さんに油揚げを備えたくなりました。
  • 投稿者: 惠美子
  • 50歳~59歳 女性
  • 2021年 06月05日 13時34分
惠美子さま。
お読みいただきありがとうございます。

悪夢の繰り返し、でも一番最悪の悪夢はとんでもなく素晴らしい夢から覚めて現実世界のコロナニュースを見ることかもしれません。

現実が最悪の悪夢、という風にならないよう、楽しみやストレス発散を見つけながら生きていければと思いますが、保険金目当てに妻殺しを企むようでは幸せにはなれないので、お金のかからない楽しみ、図書館通いに邁進しようと思う今日この頃です。
↑ページトップへ