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[良い点]
独自性を強く出されていらっしゃると思います。
文章的にも特に引っかかる所もなく読みやすい作品でした。
[気になる点]
個人の感性による偏った感想ですので、そう感じる読者もいるのだと軽く受け流していただければと思います。
一人称は、感情移入や共感を呼び起こさせたり、もしくは極端な主人公の思考や言動を楽しませるのに向いている手法です。
この作品の場合だと、語り部の見たり体験したりしたことを心の動きを伝えたいのかなと思いました。立場がかなり特殊なのでどちらかというと、前者の感情移入させたり共感を呼び起こすよりも、後者の特殊な立場の語り部を楽しませたいに近いと思います。
ただどちらの目的でも、一人称の時に大事になるのが、語り部の五感情報とそれに伴う感情の表現の仕方です。
ここまで読ませていただいた限り、2頁目の前半にある母親の暴行シーンを除くと、ほぼ視覚情報で、その視界が限りなく狭い。母と兄に注視しているのはわかります。二人の描写もしっかりされているので、読者は人は映像化できると思います。ただし情景描写が薄すぎるため全体像が見えてこない。白紙の上で踊っているように見えてしまうシーンが多かったのです。
『人が見えてるなら問題ないだろう。こっちはそれに対する語り部の心境を描きたいんだ』と思うかもしれませんが、情景描写は単にそういう場所にいるんだと伝えるのが目的ではありません。情景描写はひとつの伏線です。なぜなら周囲の環境によって人の動きは限定されるから。
例えば『その晩の夕食の席で聞かされたその話に、母は叫びテーブルに乗っていたお皿やグラスを手で払い落とし、泣き叫んだ。父は必死になって母をなだめたけれど、母は泣き止まずそれどころか、父に八つ当たりし始め、最終的には父の頬を持っていた扇で力の限り叩いた。その拍子に父は机の角に頭をぶつけ、大量出血を起こすほどの怪我を負った。』なんですが、食事に来ていた母の手に突然扇が現れたかのような印象が生まれ違和感を感じます。さらにいくら全力でも扇で叩かれただけで体勢を崩してテーブルの角に頭をぶつけるのも、父と母とテーブルの位置関係にまったくふれていないので、シーンが映像として浮かびづらいのです。これが父が突き飛ばして母がテーブルにと言うのなら、読者も実際にイメージしやすいので、読者の方で勝手に映像を補完してくれるので、受け入れやすくなるのですが、逆だと環境による伏線がないと違和感が強くなってしまいます(ご都合主義と受け取られる場合も)。
兄のことで病んでいる母が顔を隠すように扇を広げて入室してくるとか、テーブルに手をついて立ちあがろうとした瞬間に母に扇で叩かれ父が体勢を崩す。父の手がテーブルから外れ、そのまま父の額がテーブルの角にぶつかる(これだと大きくないテーブルになりますが)。などといった表現がないと文章に説得力がなく映像化しにくい。読者は頭で映像化できて、初めてその物語の世界に没入していけるのではないでしょうか。
それから見たり経験した主人公の心情が言葉のみで説明されるのがほとんどで、身体の動きとして表に出てくる描写が少ないので、語り部の心情が読者に訴えかけてくるエネルギーが弱いと思います。
音に敏感に反応しての動きはあるのですが、心情によって突き動かせるような動きが少なすぎる。
侯爵家の書簡を見た身体の反応が『紙を握り締め眠りに着いた。』これはあまりに薄い。心理を言葉でならべるよりも、行動をはっきりと示してくれる方が、読者はそのシーンを思い浮かべられる。言葉で説明されるのとシーンが頭に浮かぶのと、どちらが読者の心を揺さぶるだろう。せめて逃れられない運命に、涙で書簡を濡らすぐらいするのではなかろうか。
思い浮かべてほしい。人目のあるところでは、どんなにショックを受けていても取り繕うように態度に示さないことはあるかもしれない。だが一人でいる時はどうだろう?胸の内で心情を爆発させて終わるだろうか?もっと身体の動きに気持ちがでてこないだろうか?
正直、語り部に人間味が薄い。
あまりにも淡々としていて、物語を見ているというより、語り部の人間観察日記を聞いている印象をうけてしまった。
ただ、こういった難しい物語に挑戦する意気込みや独自性はとても評価できると思う。



[一言]
今回は企画に参加していただきありがとうございました。
[一言]
初めまして、Twitterより伺いました。
この度は作品のご紹介ありがとうございます。

それぞれの人間が持つドロドロした欲や罪が詳細に、淡々とですが丁寧に描かれていて最新話まで次々と読み進めてしまいました。
そして、登場人物の誰よりも美しくて純粋な心を持っているシャーロットに救いの手を差し伸べようとする人々が現れてきたようで安堵しています。

個人的にですが、絶望の淵にいるシャーロットがこれから誰かの愛情に触れ、幸せであってもいいと思えるようになったらいいなという気持ちになりました。

お忙しいとは思いますが、今後の更新も楽しみにしています。
最後になりましたが、改めて素敵な作品のご紹介をありがとうございました。
  • 投稿者: ;)
  • 2021年 10月20日 01時15分
[良い点]
一話の長さが丁度いいですね。文章も読みやすいですし、とても面白いです!

ただ、自分は読んでいると世界観に入りやすいタチでして……前半部分は、ちょっとアレでしたが、その分後半部分でとても温かい気持ちになりました。

それだけ表現力が高くて凄いです! 尊敬します!!
[気になる点]
純粋な愛情など一ミリも知らずに、とありますが祖母から受けていたものは愛情として認識してる様に思います。

そこだけが違和感がありました。祖母以外からは感じた事がない、とかの方がいいのかも知れないですね。

作中の雰囲気や、作者様の考えもあると思うので、自分の考えでしかありませんが。
[一言]
今後もとても気になる作品ですね! 今後の活躍を期待してます!
  • 投稿者: 退会済み
  • 2021年 10月20日 01時06分
管理
[良い点]

人の醜さを曝け出すことを躊躇わない。
これがこの作品の、ひいては作者さんの武器になると思いました。
感情の描写も丁寧で、想いがよく伝わってきます。
[気になる点]

不幸も日常になってしまうとどこか達観してしまう。
シャーロットからはそんな想いを抱えている印象を受けました。
辛いけど期待はできない、みたいな。とはいえ彼女に感情がないわけではないので、たくさん苦しい想いもするのでしょう。

そんな彼女が幸せを前にしたとき、それを素直に受け止めることができるのか、それとも自ら手放してしまうのか。
彼女の未来が気になります。

[一言]
↑そもそも幸せが待っているかどうかも分からなんですけどね。でも、できることなら幸せになって欲しいなあ。
[良い点]
非常に生々しい人間関係と、あまりに悲壮感漂う少女が歩む、ヒューマンドラマが魅力の本作。

作者様は本当に高校生ですか!?

こんなにもリアリティーのある作品を書かれることに、私は驚愕を禁じ得ませんでした。

それだけ、文章力と想像力が高いということでしょう。

主人公があまりにも不憫で。それゆえ折れることなく生を全うしている様には感動を覚え。
願わくば彼女が幸せな人生を歩めることを祈りますが。エンタメ好きの視点からみてみると、バッドエンドもそそられるものがあります。さてさて、どのような結末を辿るのやら。


ヒューマンドラマ、と先に語りましたが、この作品の真に恐ろしい点は、それらドラマが、ひとつの屋敷で完結している点でしょう。

個性あふれるキャラクターたちがおりなす、グロテスクなまでの人間性。

それらすべてが一個の舞台で織り成されている様は、まさに喜劇です。
ミュージカルやオペラの造詣はまったくありませんが、どうしてか壇上の活劇を想起せずにはいられませんでした。

だがしかし、日常の情景、風景の描写は怠ることなく。太陽の日差し、風の匂い、小鳥たちの鳴き声、細部にいたるまで記されたその様が、ホラー的なゾクゾク感を産んでいました。

作者様にそんな意図があるかはわかりませんが、私は勝手に、この作品に対して恐怖を抱いていますよ!

スゴイ、本当に。なろうでは目立ちにくいジャンルだとは思いますが、間違いなく面白い。

どうか頑張って書き続けて下さい。
ブクマ、評価のほうさせてもらいます。
  • 投稿者: 退会済み
  • 2021年 10月13日 03時15分
管理
Uminogi様 感想ありがとうございます
細かい所まで見ていただけて凄く嬉しいです。
この小説は“依存”と“執着”をテーマにしているので少しホラーぽくなってしまいました。
でも、バッドエンドもいいけれど最後は明るく終われるといいな〜と思っております。

感想ありがとうございました┏○┓
  • 胡桃
  • 2021年 10月13日 20時08分
[良い点]
全体的に暗くていいですね!
面白かったです!

[気になる点]
ますます暗くなるのか少し救われるのか楽しみにしています
[一言]
楽しみにしてます!
白澤様 感想ありがとうございます!

面白いと言って頂けて嬉しいです!
これから少しの間暗くなってしまう予定ですが、最後はシャーロットが救われるかどうかは置いといても明るく終わるようにするつもりです。
これからもどうぞ宜しくお願い致します┏○┓
  • 胡桃
  • 2021年 10月04日 21時10分
[良い点]
主人公シャーロットの心理描写がしっかりと書かれており、感情移入しやすいからか、スラスラと読めました。

特に、兄と母に対する怨みつらみがとてもよく書かれていると思います。
特に母を女と例えるとか……。

高校生とは思えない(違っていればすみません)文章力です。
[一言]
続きも楽しみです。

シャーロットが幸せになれますように。
  • 投稿者: 退会済み
  • 2021年 10月04日 18時51分
管理
飛鳥様 感想ありがとうございます!

スラスラ読めると言っていただき本当に嬉しいです!
自分が描いている作品の中で一番登場人物のリアルな心理を表現するのに心がけている作品で、感情移入しやすいと仰って下さり本当に嬉しいです。
シャーロットが幸せになれるようこれから頑張ります!

高校生であってます(小声)
  • 胡桃
  • 2021年 10月04日 21時08分
[良い点]
このお話を拝読させていただきました。
歌のような、ポエトリーソング的表現が、彼女の悲しみ、苦しみや憎悪を切に訴えかけてくる感覚に囚われました。独白を続ける、彼女にとっておばあさんがとても大切な存在であったこと。その喪失が悲しみを巧みに編み出しています。
[一言]
楽しかったです。作品を書いてくださり、ありがとうございます!
ハルハル様 感想ありがとうございます!

この作品“依存”をテーマに作っている作品なのでそう言って頂けて嬉しいです!
これからも頑張りますのでどんぞよろしくお願い致します┏○┓
  • 胡桃
  • 2021年 10月04日 21時04分
[良い点]
生々しい心理描写、何故シャーロットが虐げられているのか。見ていて心が苦しくなりました。

同時に、それ程までにこの作品はすごいと思いました。それに、母親がシャーロットのことを名前ではなく「貴方」と他人のように呼ぶのもリアルです。

シャーロットがいつか報われて欲しいです。

[一言]
執筆頑張ってください
  • 投稿者: 玉子
  • 2021年 10月04日 13時10分
玉子様 感想ありがとうございます!

リアルな描写を心がけているのでそう言って頂けて嬉しいです。
執筆これからも頑張ります。
  • 胡桃
  • 2021年 10月04日 13時57分
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