感想一覧
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[良い点]
面白かったです!!!
読み応えも良い素晴らしい短編でした!
[一言]
これからも執筆活動頑張ってください!!
面白かったです!!!
読み応えも良い素晴らしい短編でした!
[一言]
これからも執筆活動頑張ってください!!
エピソード5
ご高覧いただき、ありがとうございます。
面白く読んで頂けて、とても嬉しいです。励みになります。
ありがとうございました!
面白く読んで頂けて、とても嬉しいです。励みになります。
ありがとうございました!
- 麻婆
- 2021年 11月09日 20時09分
[良い点]
タイトルへの意味の持たせ方。登場人物たちの関係性と、事件が起きた原因。ラストの切り方。全てが好きです。
[一言]
初めまして、まず、心に残る物語を読ませて頂きありがとうございます。
この作品の登場人物四人の関係性がたまらなく好きです。段々と四人の性格と関係性が想像できるようになって、勝手に昔はこんな事をして遊んだのかなぁと想像してしまうほどでした。
それだけに事件の真相はキツイものがあり、心にきました。羞恥やプライドは、時として人を変える。他人からすると、そんな事で、と思われそうな事でも、当人からすると何よりも重要で、耐えがたいからこそ、信じられないような事をしてしまう。そういう事は現実でもあると思います。今回の話では、若さがそれを後押ししてしまった。現実味を感じる悲しい話だと感じました。ただそれでも、普通は許せないはずなのに笑っちゃうのは、四人が積み重ねて来た日々があったからなんだろうと思うと、すごく尊いです。
ホラーとしての要素も、初めの頃に夏海が頑張っていて、しっかりと怖さを感じました。まだキャラや真相が謎のまま、冬生にだけ見える夏海はけっこう怖かったです。鮭の皮は笑いましたけど。
そして、ラスト。最後の一文を読むだけで、タイトルへの繋がりを考えると何度でも鳥肌が立ちます。冬生にとっても夏海にとっても、もちろん小春と忠秋にも、全員が七年もの間、背負って苦しんでいた事から前に進めるという、すっきりとした終わりのはずなのに、それでも実際には一人欠けてしまっているという事実を確定させる終わり方。救いがあるようでない。すっぱりとそんな終わり方をする閉め方が大好きです。
けど、やっぱり夏海とまた別れたくないぃぃ……と冬生と夏海の関係性が好きすぎて悶えました。感情移入しすぎですね。
しばらくはこの興奮は収まりそうにありません。この物語はずっと忘れません。拙い文でこの感動を上手く伝えられた気がしませんが、『蛇浦夏海はまだ死んでいない』という作品を読ませて頂けた事を、ただ感謝致します。
タイトルへの意味の持たせ方。登場人物たちの関係性と、事件が起きた原因。ラストの切り方。全てが好きです。
[一言]
初めまして、まず、心に残る物語を読ませて頂きありがとうございます。
この作品の登場人物四人の関係性がたまらなく好きです。段々と四人の性格と関係性が想像できるようになって、勝手に昔はこんな事をして遊んだのかなぁと想像してしまうほどでした。
それだけに事件の真相はキツイものがあり、心にきました。羞恥やプライドは、時として人を変える。他人からすると、そんな事で、と思われそうな事でも、当人からすると何よりも重要で、耐えがたいからこそ、信じられないような事をしてしまう。そういう事は現実でもあると思います。今回の話では、若さがそれを後押ししてしまった。現実味を感じる悲しい話だと感じました。ただそれでも、普通は許せないはずなのに笑っちゃうのは、四人が積み重ねて来た日々があったからなんだろうと思うと、すごく尊いです。
ホラーとしての要素も、初めの頃に夏海が頑張っていて、しっかりと怖さを感じました。まだキャラや真相が謎のまま、冬生にだけ見える夏海はけっこう怖かったです。鮭の皮は笑いましたけど。
そして、ラスト。最後の一文を読むだけで、タイトルへの繋がりを考えると何度でも鳥肌が立ちます。冬生にとっても夏海にとっても、もちろん小春と忠秋にも、全員が七年もの間、背負って苦しんでいた事から前に進めるという、すっきりとした終わりのはずなのに、それでも実際には一人欠けてしまっているという事実を確定させる終わり方。救いがあるようでない。すっぱりとそんな終わり方をする閉め方が大好きです。
けど、やっぱり夏海とまた別れたくないぃぃ……と冬生と夏海の関係性が好きすぎて悶えました。感情移入しすぎですね。
しばらくはこの興奮は収まりそうにありません。この物語はずっと忘れません。拙い文でこの感動を上手く伝えられた気がしませんが、『蛇浦夏海はまだ死んでいない』という作品を読ませて頂けた事を、ただ感謝致します。
エピソード5
感想、ありがとうございます!
はじめまして。こちらこそ、ご高覧いただき、ありがとうございます。
四人の関係性は、自分でも気に入っています。
本筋から離れすぎてしまいそうだったので、四人にまつわる他のエピソードなどはチラチラと出す程度にとどめていました。しかしながら、そこから様々に感じ取っていただけて、とても嬉しく思います。
事件の真相に関しましては、たしかに感情移入すればするほど、しんどい設計になっていますね……。
簡単に言ってしまえば、「カッとなって殺した」なんですけど、そこには本人しか本当の意味で理解と共感のし得ない理由があるんですよね。
そして、笑っちゃう夏海と冬生の感情は、仰る通り、彼らが積み重ねてきた日々ありきだと思います。
そのあたりを読み解いていただけたこと、忠秋の凶行に現実味を感じていただけたことは、本当にありがたく思います。
ホラー要素、少ないですけど、ちゃんと出来ていて良かったです。
鮭の皮、笑っていただけて嬉しいです。生前なら、小春に叱られているんだろうなあ、と思います。
ラストに関しまして、書く側としては思い切りが必要だった部分でした。
ともすると、「結局どうなった?」となってもおかしくはないと思います。ですので、あの一文ですべてを理解していただけて、感無量であります。
>けど、やっぱり夏海とまた別れたくないぃぃ……と冬生と夏海の関係性が好きすぎて悶えました。感情移入しすぎですね。
なんとも作者冥利につきる、最高クラスのお言葉です。ありがとうございます!
ビシビシと熱を感じるとても素敵な感想でした。
こちらの作品をここまで気に入っていただけて、こちらこそ、本当にありがとうございました。しかも、ずっと忘れないとまで言っていただけて、何度でも言いますが、とても嬉しいです。感謝いたします。
改めまして、ご高覧ありがとうございました。
はじめまして。こちらこそ、ご高覧いただき、ありがとうございます。
四人の関係性は、自分でも気に入っています。
本筋から離れすぎてしまいそうだったので、四人にまつわる他のエピソードなどはチラチラと出す程度にとどめていました。しかしながら、そこから様々に感じ取っていただけて、とても嬉しく思います。
事件の真相に関しましては、たしかに感情移入すればするほど、しんどい設計になっていますね……。
簡単に言ってしまえば、「カッとなって殺した」なんですけど、そこには本人しか本当の意味で理解と共感のし得ない理由があるんですよね。
そして、笑っちゃう夏海と冬生の感情は、仰る通り、彼らが積み重ねてきた日々ありきだと思います。
そのあたりを読み解いていただけたこと、忠秋の凶行に現実味を感じていただけたことは、本当にありがたく思います。
ホラー要素、少ないですけど、ちゃんと出来ていて良かったです。
鮭の皮、笑っていただけて嬉しいです。生前なら、小春に叱られているんだろうなあ、と思います。
ラストに関しまして、書く側としては思い切りが必要だった部分でした。
ともすると、「結局どうなった?」となってもおかしくはないと思います。ですので、あの一文ですべてを理解していただけて、感無量であります。
>けど、やっぱり夏海とまた別れたくないぃぃ……と冬生と夏海の関係性が好きすぎて悶えました。感情移入しすぎですね。
なんとも作者冥利につきる、最高クラスのお言葉です。ありがとうございます!
ビシビシと熱を感じるとても素敵な感想でした。
こちらの作品をここまで気に入っていただけて、こちらこそ、本当にありがとうございました。しかも、ずっと忘れないとまで言っていただけて、何度でも言いますが、とても嬉しいです。感謝いたします。
改めまして、ご高覧ありがとうございました。
- 麻婆
- 2021年 08月19日 18時03分
[一言]
初めまして、瑞月風花さまの活動報告からお邪魔しました。
描き方次第では、ひどくドロドロした物語になりそうなのに、真夏の暑さと海風を感じさせるような雰囲気の中、見事にホラーな青春小説の世界が確立している事に感動しました。
高校三年生という、人生の分岐点で失われた人間関係が、七年後に迎える結末とスタート。
最後の短い一文の、締めくくりの潔さにため息が出ました。
★5個では足りない気分です。
映画を観たような満足感がありました。
ありがとうございました。
初めまして、瑞月風花さまの活動報告からお邪魔しました。
描き方次第では、ひどくドロドロした物語になりそうなのに、真夏の暑さと海風を感じさせるような雰囲気の中、見事にホラーな青春小説の世界が確立している事に感動しました。
高校三年生という、人生の分岐点で失われた人間関係が、七年後に迎える結末とスタート。
最後の短い一文の、締めくくりの潔さにため息が出ました。
★5個では足りない気分です。
映画を観たような満足感がありました。
ありがとうございました。
感想、ありがとうございます!
>初めまして、瑞月風花さまの活動報告からお邪魔しました。
はじめまして。そうなのですね! 後ほどお礼を申し上げに行かねば!
そうなんですよね。彼ら四人でなければ、もしくは、もう少し大人であったなら、もっとドロドロとしたやり取りになっていただろうなと思います(どちらが本人たちにとってマシだったか、などはあるとは思いますが)。
そのあたりのバランスはとても難しかったので、感動していただけて、とても嬉しく思います。
最後の一文に関しましては、最初から決めていたことだったので、(読後感などの余韻を考えると怖かったですけど)やり切りました。
あの一文から、冒頭の一文やタイトルも決まりましたので、そこに着目していただけて、やって良かったなという思いです。
>★5個では足りない気分です。
>映画を観たような満足感がありました。
うれしい……。嬉しいです!
改めて、ご高覧ありがとうございました!
>初めまして、瑞月風花さまの活動報告からお邪魔しました。
はじめまして。そうなのですね! 後ほどお礼を申し上げに行かねば!
そうなんですよね。彼ら四人でなければ、もしくは、もう少し大人であったなら、もっとドロドロとしたやり取りになっていただろうなと思います(どちらが本人たちにとってマシだったか、などはあるとは思いますが)。
そのあたりのバランスはとても難しかったので、感動していただけて、とても嬉しく思います。
最後の一文に関しましては、最初から決めていたことだったので、(読後感などの余韻を考えると怖かったですけど)やり切りました。
あの一文から、冒頭の一文やタイトルも決まりましたので、そこに着目していただけて、やって良かったなという思いです。
>★5個では足りない気分です。
>映画を観たような満足感がありました。
うれしい……。嬉しいです!
改めて、ご高覧ありがとうございました!
- 麻婆
- 2021年 08月14日 19時01分
[一言]
このお話、好きです。
かくれんぼをしようと言った子の動機や大人な振りしてもどうしようもない選択肢か出来なかった子も。蛇浦夏海が許すが分からないけれど、怒ってないということも。なんだかとても心に沁みました。
許すってなんなんでしょうね(もちろん、ここで起きたことは許されない事なんでしょうけれど)。大人になってもまだ分かりません。読ませていただきありがとうございました。
このお話、好きです。
かくれんぼをしようと言った子の動機や大人な振りしてもどうしようもない選択肢か出来なかった子も。蛇浦夏海が許すが分からないけれど、怒ってないということも。なんだかとても心に沁みました。
許すってなんなんでしょうね(もちろん、ここで起きたことは許されない事なんでしょうけれど)。大人になってもまだ分かりません。読ませていただきありがとうございました。
感想、ありがとうございます!
好きになっていただけて、とても嬉しいです。
そうなんですよね。もう少し気が使えていたら、オブラートに包めていたら、もう少しだけ大人だったら。ああいう事にはならなかった。でも、たぶん、そういう彼らだからこそ、夏海も冬生も許せたんだろうなと思います。
仰る通り、法治国家においては許されない事を仕出かしてしまいますが、ホラーとフィクションのパワーでもって、本人に許されたことは忠秋と小春にとっては大きいと思います。
許しというのは、本当に色んな意味で難しいことですよね。
改めて、ご高覧と感想、ありがとうございました。
好きになっていただけて、とても嬉しいです。
そうなんですよね。もう少し気が使えていたら、オブラートに包めていたら、もう少しだけ大人だったら。ああいう事にはならなかった。でも、たぶん、そういう彼らだからこそ、夏海も冬生も許せたんだろうなと思います。
仰る通り、法治国家においては許されない事を仕出かしてしまいますが、ホラーとフィクションのパワーでもって、本人に許されたことは忠秋と小春にとっては大きいと思います。
許しというのは、本当に色んな意味で難しいことですよね。
改めて、ご高覧と感想、ありがとうございました。
- 麻婆
- 2021年 08月14日 18時32分
[一言]
拝読しました。
夏の日差しの中へ颯爽と現れる夏海が、いい意味でとても麻婆さんらしいと感じました。
「血管には火薬が流れてた」と評されるような陽性の人物が、ふっと見せる陰りや優しさに惹かれる俺です。きっとその根には様々があるけれど、それでも、その上で明るく振る舞える。そういう点にこそ人の価値はあると思うのです。
知らないからではなく、知っていても、知った上でもしなやかに強く在れる。
これはまた、真相を見つけた後のふたりに対しても当てはまる印象でした。
というか、「クソガキ」呼ばわりされたり短絡的だったりひとりだけ年下になってしまっていたりと、主人公たちにはもう手の届かない子供っぽい面が強調される夏海ですが、実のところ私的には、四人の中で一番大人な人物だったのかなと愚考してもいます。
「お前らだけだよ、最高なのは」
他の家庭環境は語られてないけれど、彼女が単に無邪気な子供でいられなかったこの台詞の前後からも推測できますし、こうした環境を踏まえて現実と未来を見ていた子ではないかな、と。
更に妄想を逞しくするなら、冬生が故郷を離れた理由には、彼女を見つけられなかった後悔と彼女の言葉の影響とが横たわるのではないでしょうか。
まあ、「感情ってのは、厄介で鬱陶しい」と語る彼の胸の内を、これ以上探るのは野暮天というものでありましょう。
それでも、見失って、あの日に止まってしまっていた彼女をやっと見つけられたことは、冬生にとって僥倖であったろうと考えます。
夏海と同じ日に止まっていたであろう彼が、今に着地して、接続する。死んだことによって動き始める、生き始める。
それは決して決別ではなく、たとえば遠く離れた故郷を振り返り、優しく笑めるような。言うなれば成長だろうと、そう信じるものであろうからです。
拝読しました。
夏の日差しの中へ颯爽と現れる夏海が、いい意味でとても麻婆さんらしいと感じました。
「血管には火薬が流れてた」と評されるような陽性の人物が、ふっと見せる陰りや優しさに惹かれる俺です。きっとその根には様々があるけれど、それでも、その上で明るく振る舞える。そういう点にこそ人の価値はあると思うのです。
知らないからではなく、知っていても、知った上でもしなやかに強く在れる。
これはまた、真相を見つけた後のふたりに対しても当てはまる印象でした。
というか、「クソガキ」呼ばわりされたり短絡的だったりひとりだけ年下になってしまっていたりと、主人公たちにはもう手の届かない子供っぽい面が強調される夏海ですが、実のところ私的には、四人の中で一番大人な人物だったのかなと愚考してもいます。
「お前らだけだよ、最高なのは」
他の家庭環境は語られてないけれど、彼女が単に無邪気な子供でいられなかったこの台詞の前後からも推測できますし、こうした環境を踏まえて現実と未来を見ていた子ではないかな、と。
更に妄想を逞しくするなら、冬生が故郷を離れた理由には、彼女を見つけられなかった後悔と彼女の言葉の影響とが横たわるのではないでしょうか。
まあ、「感情ってのは、厄介で鬱陶しい」と語る彼の胸の内を、これ以上探るのは野暮天というものでありましょう。
それでも、見失って、あの日に止まってしまっていた彼女をやっと見つけられたことは、冬生にとって僥倖であったろうと考えます。
夏海と同じ日に止まっていたであろう彼が、今に着地して、接続する。死んだことによって動き始める、生き始める。
それは決して決別ではなく、たとえば遠く離れた故郷を振り返り、優しく笑めるような。言うなれば成長だろうと、そう信じるものであろうからです。
感想、ありがとうございます!
>夏の日差しの中へ颯爽と現れる夏海が、いい意味でとても麻婆さんらしいと感じました。
>「血管には火薬が流れてた」と評されるような陽性の人物が、ふっと見せる陰りや優しさに惹かれる俺です。
ありがとうございます。死という陰性の体験をしたにも関わらず(もしくはだからこそ)、陽性を失わない(もしくは獲得した)怪異が好きなんだろうなと、自分でも思いました。
>実のところ私的には、四人の中で一番大人な人物だったのかなと愚考してもいます。~こうした環境を踏まえて現実と未来を見ていた子ではないかな、と。
本筋から離れすぎるので夏海の家庭環境は匂わせ程度に止めたのですが、単に無邪気な子供ではいられなかったのはその通りだと思います。クソガキっぽい夏海の言動の中に、ちょこちょこ「大人の香り」みたいなものを混ぜ込んでいたので、とても嬉しい推察です。
>冬生が故郷を離れた理由には、彼女を見つけられなかった後悔と彼女の言葉の影響とが横たわるのではないでしょうか。
いつも町を出たいと言っていた夏海に影響されたのは間違いないと思います。どういう所に住んで、どういう風に過ごして、なんて夢も語っていたかも知れません。冬生はそれをなぞってみたりしていたかも知れませ――野暮天。
>それでも、見失って、あの日に止まってしまっていた彼女をやっと見つけられたことは、冬生にとって僥倖であったろうと考えます。~それは決して決別ではなく、たとえば遠く離れた故郷を振り返り、優しく笑めるような。言うなれば成長だろうと、そう信じるものであろうからです。
あの日に止まって、きちんと「蛇浦夏海はまだ死んでいない」けれど、ラストできちんと死ねた。そして、成長して進み出した冬生の中では、正しい形で「蛇浦夏海はまだ死んでいない」んですよね。
書いた自分でも考えが及んでいなかったような部分に気付かせてもらえました。
改めて、素敵な感想をありがとうございました。
>夏の日差しの中へ颯爽と現れる夏海が、いい意味でとても麻婆さんらしいと感じました。
>「血管には火薬が流れてた」と評されるような陽性の人物が、ふっと見せる陰りや優しさに惹かれる俺です。
ありがとうございます。死という陰性の体験をしたにも関わらず(もしくはだからこそ)、陽性を失わない(もしくは獲得した)怪異が好きなんだろうなと、自分でも思いました。
>実のところ私的には、四人の中で一番大人な人物だったのかなと愚考してもいます。~こうした環境を踏まえて現実と未来を見ていた子ではないかな、と。
本筋から離れすぎるので夏海の家庭環境は匂わせ程度に止めたのですが、単に無邪気な子供ではいられなかったのはその通りだと思います。クソガキっぽい夏海の言動の中に、ちょこちょこ「大人の香り」みたいなものを混ぜ込んでいたので、とても嬉しい推察です。
>冬生が故郷を離れた理由には、彼女を見つけられなかった後悔と彼女の言葉の影響とが横たわるのではないでしょうか。
いつも町を出たいと言っていた夏海に影響されたのは間違いないと思います。どういう所に住んで、どういう風に過ごして、なんて夢も語っていたかも知れません。冬生はそれをなぞってみたりしていたかも知れませ――野暮天。
>それでも、見失って、あの日に止まってしまっていた彼女をやっと見つけられたことは、冬生にとって僥倖であったろうと考えます。~それは決して決別ではなく、たとえば遠く離れた故郷を振り返り、優しく笑めるような。言うなれば成長だろうと、そう信じるものであろうからです。
あの日に止まって、きちんと「蛇浦夏海はまだ死んでいない」けれど、ラストできちんと死ねた。そして、成長して進み出した冬生の中では、正しい形で「蛇浦夏海はまだ死んでいない」んですよね。
書いた自分でも考えが及んでいなかったような部分に気付かせてもらえました。
改めて、素敵な感想をありがとうございました。
- 麻婆
- 2021年 07月25日 20時35分
[良い点]
海と山の境界、という象徴的な場所を舞台に、生と死、過去と現在、罪と罰、大人と子供……等々のモチーフが対照的に描かれていました。ジャンルはホラーですが、どこか懐かしい、誰にでも覚えのある青春時代を回想するミステリでもあったと思います。
登場人物の名前に四季が配置されているのは何かの暗喩なのでしょうか。
[一言]
夏ホラー企画へのご参加お疲れ様でした。
国道101号線ってどこを走っているのかしら……と思わずググってしまいました(笑)。東北の日本海側なのですね。故郷を去った冬生にとって、夏海との思い出は故郷へ抱く想いと同じだったのでしょう。懐かしくて眩しくて、でもどこか後ろめたい。その踏ん切りがつかない感じ、地元を出て上京した身としては何となく共感できます。
真夏の日差しの下に現れる夏海の姿は、幽霊ながら堂々としていて彼女らしく感じました。意思疎通ができるようになってからも、自分の身に何が起きたか告発するのではなく、あくまで自分の捜索を依頼するところが、四人の関係性を物語っていた気がします。みんな幼くはあったけれど、その幼さをもってまっすぐにお互いを見詰めていたんですよねえ。忠秋の身勝手な恋心も、夏海の残酷な拒絶も、小春の嫉妬心も、欺瞞や打算がない。もうすこしオブラートに包んで、相手を傷つけないような配慮ができていたらこんな悲劇は起こらなかったと思うのですが、それができなかった彼らの純粋さを少し羨ましく感じてしまいます。だからこそ夏海も冬生きるも「赦す」ことができたのかな……。
七年越しのかくれんぼ、その終焉は本当の意味で青春時代の終わりだったのでしょうね。「行き止まりの過去」という表現がとても印象的でした。静止した過去の重さに耐えて未来に歩いていけるのが、きっと大人になるということなんですね。
鮮やかな夏ホラーを堪能させて頂きました。
海と山の境界、という象徴的な場所を舞台に、生と死、過去と現在、罪と罰、大人と子供……等々のモチーフが対照的に描かれていました。ジャンルはホラーですが、どこか懐かしい、誰にでも覚えのある青春時代を回想するミステリでもあったと思います。
登場人物の名前に四季が配置されているのは何かの暗喩なのでしょうか。
[一言]
夏ホラー企画へのご参加お疲れ様でした。
国道101号線ってどこを走っているのかしら……と思わずググってしまいました(笑)。東北の日本海側なのですね。故郷を去った冬生にとって、夏海との思い出は故郷へ抱く想いと同じだったのでしょう。懐かしくて眩しくて、でもどこか後ろめたい。その踏ん切りがつかない感じ、地元を出て上京した身としては何となく共感できます。
真夏の日差しの下に現れる夏海の姿は、幽霊ながら堂々としていて彼女らしく感じました。意思疎通ができるようになってからも、自分の身に何が起きたか告発するのではなく、あくまで自分の捜索を依頼するところが、四人の関係性を物語っていた気がします。みんな幼くはあったけれど、その幼さをもってまっすぐにお互いを見詰めていたんですよねえ。忠秋の身勝手な恋心も、夏海の残酷な拒絶も、小春の嫉妬心も、欺瞞や打算がない。もうすこしオブラートに包んで、相手を傷つけないような配慮ができていたらこんな悲劇は起こらなかったと思うのですが、それができなかった彼らの純粋さを少し羨ましく感じてしまいます。だからこそ夏海も冬生きるも「赦す」ことができたのかな……。
七年越しのかくれんぼ、その終焉は本当の意味で青春時代の終わりだったのでしょうね。「行き止まりの過去」という表現がとても印象的でした。静止した過去の重さに耐えて未来に歩いていけるのが、きっと大人になるということなんですね。
鮮やかな夏ホラーを堪能させて頂きました。
感想、ありがとうございます!
実在する場所で、本当に国道や線路が境界線みたいになっているので、併せて様々な境界を詰め込んでみました。
>登場人物の名前に四季が配置されているのは何かの暗喩なのでしょうか。
これに関しては僕の自己満足でしかなく、作品単体で読者様に伝わるようには描いていないのですが、東北の四季と四人の性格や境遇を暗喩しております。
まず、「四(人)で永遠に続くと思っているもの」ということで、四季を連想しました。
そして、
小春=冬が厳しい東北では春が肝心かなめ。穏やかだけど、四人(四季)の肝っ玉。
夏海=東北の夏は短い。それゆえか、鮮やかに記憶に残る。夏海の人生。
忠秋=夏が去り、やがて来る冬に怯える季節。夏海にフラれ、夏海を探す冬生に怯えたであろう忠秋。
冬生=東北の季節の主役といえば冬。主人公。寒さや雪はうんざりだが、なくなると寂しい。故郷を出た冬生。
といった感じです(四季といえば、四季ノ国屋の書店員さんは見当たりませんでしたが……はて? 笑)。
>国道101号線ってどこを走っているのかしら……と思わずググってしまいました(笑)。
ググってもらえれば、さらに景色を思い浮かべやすいかなと思って明確に書きました。してやったり、であります(笑)。
彼らが分け入った山地は、白神山地の端っこですね。
>故郷を去った冬生にとって、夏海との思い出は故郷へ抱く想いと同じだったのでしょう。~地元を出て上京した身としては何となく共感できます。
まさにその通りで、夏海と故郷への複雑な心境が伝わって嬉しいです。僕も上京していた時期がありましたので、うまく伝えられたのかも知れません。
夏海や四人の関係を細かく読み解いて頂けて本当に嬉しいです。
>だからこそ夏海も冬生も「赦す」ことができたのかな……。
正直に白状しますと、僕の腕(頭)では、うまく「言葉」にして説明できませんでした。でも、彼らであれば、「そうなる」だろうなということは明確に分かりました。
欺瞞や打算のない純粋さは時にとても残酷で、悲劇を生みました。しかし、「嘘のない」彼らだからこそ、何もかもさらけ出して謝ったら、それで赦せてしまったのではないかなと思います。
>七年越しのかくれんぼ、その終焉は本当の意味で青春時代の終わりだったのでしょうね。
そうですね。「行き止まりの過去」を背負って、残された未来を行く彼らは大人になれたと思います。
かなり長文になってしまい、大変申し訳ありません。
改めて、丁寧なご感想をありがとうございました!
実在する場所で、本当に国道や線路が境界線みたいになっているので、併せて様々な境界を詰め込んでみました。
>登場人物の名前に四季が配置されているのは何かの暗喩なのでしょうか。
これに関しては僕の自己満足でしかなく、作品単体で読者様に伝わるようには描いていないのですが、東北の四季と四人の性格や境遇を暗喩しております。
まず、「四(人)で永遠に続くと思っているもの」ということで、四季を連想しました。
そして、
小春=冬が厳しい東北では春が肝心かなめ。穏やかだけど、四人(四季)の肝っ玉。
夏海=東北の夏は短い。それゆえか、鮮やかに記憶に残る。夏海の人生。
忠秋=夏が去り、やがて来る冬に怯える季節。夏海にフラれ、夏海を探す冬生に怯えたであろう忠秋。
冬生=東北の季節の主役といえば冬。主人公。寒さや雪はうんざりだが、なくなると寂しい。故郷を出た冬生。
といった感じです(四季といえば、四季ノ国屋の書店員さんは見当たりませんでしたが……はて? 笑)。
>国道101号線ってどこを走っているのかしら……と思わずググってしまいました(笑)。
ググってもらえれば、さらに景色を思い浮かべやすいかなと思って明確に書きました。してやったり、であります(笑)。
彼らが分け入った山地は、白神山地の端っこですね。
>故郷を去った冬生にとって、夏海との思い出は故郷へ抱く想いと同じだったのでしょう。~地元を出て上京した身としては何となく共感できます。
まさにその通りで、夏海と故郷への複雑な心境が伝わって嬉しいです。僕も上京していた時期がありましたので、うまく伝えられたのかも知れません。
夏海や四人の関係を細かく読み解いて頂けて本当に嬉しいです。
>だからこそ夏海も冬生も「赦す」ことができたのかな……。
正直に白状しますと、僕の腕(頭)では、うまく「言葉」にして説明できませんでした。でも、彼らであれば、「そうなる」だろうなということは明確に分かりました。
欺瞞や打算のない純粋さは時にとても残酷で、悲劇を生みました。しかし、「嘘のない」彼らだからこそ、何もかもさらけ出して謝ったら、それで赦せてしまったのではないかなと思います。
>七年越しのかくれんぼ、その終焉は本当の意味で青春時代の終わりだったのでしょうね。
そうですね。「行き止まりの過去」を背負って、残された未来を行く彼らは大人になれたと思います。
かなり長文になってしまい、大変申し訳ありません。
改めて、丁寧なご感想をありがとうございました!
- 麻婆
- 2021年 07月23日 21時11分
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