感想一覧

　先日、浜本隆志『シンデレラの謎』（河出書房新社）を読んでいて、女系女子継承制のバリエーションを発見したので置いておきます。
　女子が王位の血を継承するのですが、女王になるのではなく、その配偶者が王になるパターンです。
　グリム童話にある『◯◯を成し遂げた者は褒美として王女と結婚し、次の王にする（あるいは国の半分を譲る）』というやつだと思われます。
　王本人の血統は問われないようですが、弱点として『王妃が亡くなれば権威の基盤を失い、退位せざるを得ない』ことがあります。次の王は、王妃の娘の婿になります。
　これを防ぐために、王が次の継承者、つまり自分と王妃との実娘と結婚して王の地位を維持しようということが考えられます。
　この本の作者は、これをグリム童話の『ロバの皮』『千匹皮』といった父娘近親相姦型民話（王妃と死別した王が、妃に酷似した実の娘に求婚する。娘である王女は逃げ出す）の根拠として挙げています。
　
　史実としてあったかどうかは分かりませんが、ファンタジーのネタとしては面白いので、参考までにどうぞ。

[一言]
　日本は末子相続だったみたいですね。
　オオクニヌシがそれをあらわしている説を読んだ覚えがあります。

[一言]
中国の清朝は皇帝の遺言による指名制だったみたいですね。
だから皇帝が死んで遺言が公開されるまで誰が後継者になるかわからなかったとか。

[良い点]
「長男が嫡子、次男がスペア、三男以降はオマケ」というのが基本かなー
相続は適当でもそんなに間違ってなかろうみたいな部分が多いですね。

王家の後継ぎ争いで話書くぜ！ってなるとちゃんとしたルールが必要ですけど。
[一言]
建築史は割と資料があるので、宗教かなー
資料読んでも「文字は読めるが理解できない」ってなる事が多い。

[良い点]
毎度の事ながら勉強になります。
鎌倉時代に武士が法律作って分割相続やった結果、没落する家が多数出て、社会が不安定化したという話を思い出しました。
[一言]
みんな魅力的ですが、私は日本人が弱い「宗教」について知りたいので、
ファンタジーにおける宗教について、でお願いします。

[良い点]
なるほどー！考えるべき継承はたくさんあるのですね！
いつもふんわりやってました！笑
でもここがしっかりすると、リアリティ出そうですね！そういう視点がしっかり入った小説、読んでみたくもあります！
[一言]
え、どれも面白そうなんですけど？
街並みが私は一番取り入れやすいですけど……いっそ全部書きません？笑

[良い点]
いつもためになるエッセイ(人''▽｀)ありがとう☆ございます～。
次回のリクエストは、
・「中世ヨーロッパ風の街並み」だと！？もうちょっと具体的に（する方法）！～中世ヨーロッパの建築史でお願いいたします～。(ΦωΦ)フフフ…。