感想一覧

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[一言]
一人語りの小説とのことで、読ませていただきました。
短編で気軽に読めそうなこととセリフだけでどれだけ物語がつむげるものかと興味しんしんで読み進めましたが、色々と考えさせられる物語でした。
背景がわかって語り手に同情しました。
実際は、こんなに冷静に語れるものかとも(でも小説ですからね)思いますが、主犯格の親ともなれば一気に殺すのはもったいない。
じわじわと追いつめて最大限に恐怖を味あわせてから殺したいですものね。
こんな犯罪に巻き込まれたら半狂乱になってしまうのではないですか。

とても情景がよくわかりともすれば整然としたお話に感じられたので、ちょっと主人公の狂気が見え隠れするともっと物語に凄味が出てくるかもしれないです。

でも物語の世界観に引き込まれ、思わず眉をひそめてしまったのです。
トータルでとても素晴らしい作品でした。
  • 投稿者: 退会済み
  • 2012年 02月19日 19時55分
管理
 丁寧な感想まで頂き、ありがとうございます。


 読む人によって相手のセリフが違う小説もあっていいのではないかという実験的な試みでやってみましたこの物語。
 主人公の“私”の心情を思い浮かべて頂き、書き手冥利につきます。
 仰られるように、もしも自分の肉親が同じ目に合えば冷静でいられなくなるでしょうね。
 もっと狂気じみた凄みを出せばよりいいものになるというご指摘、今後の参考にさせて頂きます。
 また何かご指摘がありましたら、遠慮なく書き込んで下さい。
[良い点]
一人語りで進む形式であるにも関わらず、きちんと「話」として成り立っている。短いながらも心に残る良作。
[気になる点]
『証拠ないですか!』
と書かれてますが『証拠じゃないですか!』の間違いなのでは?

[一言]
どうも約束通りきました、こんばんはEKAWARIです。
娘を傷物にされて殺人鬼になった親がテーマですか。短いし、一人語りで進んでいく形式にも関わらず、しっかりと言いたい事を纏めて、書くべきポイントを書いているところが印象的だと思いました。冗長さもなく、だからといって描写不足というわけでもなく、良作だと思います。
何より読者を参加させようという試みが面白い。話自体はそこまで突飛なものではなく、ありふれたものとすらいえるし意外性はないが、この短編という枠組みの中ではそれがプラスに働き、この話の世界に浸り、自分だったらどうなのか何を言うのかという想像をしやすいように整えているように思う。それらが、意外性自体は無い話でありながら、この小説を印象的に魅せている。
短編だからこそ出来た話。
 ご指摘、ありがとうございました。
 きちんと推敲ができていれば直せるミスでお恥ずかしいかぎりです。
 また、あらためてもう一度推敲し直してみて、他にもおかしいところがあったのでそこも修正させていただきました。
 自分では完璧だと思っていても、結構見逃しているものなんですね。


 実は相手のセリフは考えていました。
 ただこういった形式で物語を書きましたので、そこは読者の想像にお任せしようとした次第です。
 ここで頂いたお言葉を今後の創作するうえでの糧となるように励みたいと思います。
 お忙しい中、本当にありがとうございました。
[良い点]
 面白い試みですね。この書き方をみて、西尾維新の『花物語』や、小松左京の『復活の日』を想起しました。
 そういうことがあったときの親の心情が、上手に紡がれていたと思います。頭の中が混乱しすぎて、逆に冷静沈着な語りになっているところが特に。
[気になる点]
「素行の悪い中学生の子供がいる一家が次々に親子共々惨殺されているそうですよ。」とありますが、なぜ「私」は加害者の親子だけにとどまらず、他の親子にも手をかけたのだろうと疑問に思いました。
 その辺の理由を、もう少し詳しくしてほしかったなと。
[一言]
「私」の語りが始まる前に、既に「貴方」は死んでいたのではないかと解釈しました。勝手な解釈ですが。
 二つの死体の前で、「私」がべらべらと幻惑にかかったように語っている情景を想像しました。
 要するに、「貴方」は何も喋っていないのではないかということ。

 この試みで僕が感じとった答えは、「相手は何も話していない」ということです。ミスリードに使えそうですね。
 まあこういう実験は、読者の数だけ違った答えが出るでしょうけどね。僕の答えはこんな感じです。
 
 貴重なお言葉、とても参考になりました。

 仰られるように他の一家までが惨殺されなければならない動機が不透明になっていました。
 これは完全に私のひとりよがりの妄想にすぎないと言わざるをえません。
 すぐにとはいかないかもしれませんが、なるべく早く修正したいと思います。


 読者に相手のセリフを思い浮かべてもらうという実験的な試みなので、鄭文さんが感じられたのも結果の一つであると受け止めています。
 また自分そういったいろんな意見があった方がこの実験的な作品を書く意義があるというものです。
 死体の前で語るという発想がなかっただけに、私の想像力の乏しさを認めなければならないでしょう。
 一つの物語が読む人によってまったく違う感じ方をするのは今作品以外でもありえるだけに、今後の創作活動においてとても参考になりました。



 正直ありのままのコメントを残して頂いて本当にありがとうございました。
 酷評大歓迎ですので、また他の作品で何かありましたら遠慮なく書き込んで頂ければと思います。
[一言]
どうも初めまして。
何といいますか、〈放任主義の親〉と〈過保護な親〉双方への皮肉が、二人称視点短編の中で込められてますね。

そういえば、放任と過保護、その両方の共通点というと「自分の子どもを叱れない」という事でしょうか。
前者は、このお話の中でも語られたように、自身の子どもが他人様に迷惑を掛けまくってるのに、何とも思わない。後者は、他人に迷惑を掛けても「うちの子は悪くない! 相手が悪い!」と一方的な事を言うそうですからね。
一昔前の家庭は、「うちのバカ息子(娘)がお世話になってます」というくらい謙虚なのが一般的だったみたいですが。実際に放任・過保護の両方を見た事のある自分としては、何ともやるせない感じです。

このお話の語り手って……恐らく“こういった事”を幾度となく繰り返しているんじゃないかとも思ったり……。


――それはそうと、気になった箇所がありましたので、ここに。

>『娘が汚された時だって、彼方は謝りもしないどころか、私と会おうよもしなかったくせに』

 ↓

『娘が汚された時だって、彼方は謝りもしないどころか、私と会おうともしなかったくせに』

それと、相手に語りかけるのが「彼方」って違和感があります。ヤフーの辞書で見ましたが、相手に呼び掛ける人称のような意味が載ってなかったのでして。
恐らく「貴方」の間違いかと思われます。
  • 投稿者: 退会済み
  • 18歳~22歳 男性
  • 2011年 10月06日 15時43分
管理
 お言葉を残していただいて、ありがとうございます。
 短い文章の中でそこまで考えてもらえると、これはもう作者冥利につきます。
 仰られるように、子供を叱ることができない親が子供を不幸にしてしまう。
 それを他者に責任転換して自分の非を認めない親が増えているのも確かでしょうね。
 実はこの物語を書くにあたり、友人の体験談をもとにしました。
 夜中に大騒ぎする子供達に注意しにいった友人が、後に叱った親から逆ギレされ、挙句に胸座を掴まれて殴られそうになったことからしてもモンスターペアレントは身近に存在しているといえるのかもしれません。
 昔なら悪さをすれば見知らぬ大人に殴られ、それを聞いた親には「悪さした自分が悪い」って叱られたもです。
 しかし今はそんなことをすれば犯罪になってしまいます。
 親がきちんと教育をしなければ、いつか物語のような事件が起こるかもしれませんね。


 ご指摘のあった箇所、入力ミスしていたことにまったく気がつきませんでした。
 あと誤字についても「貴方」を「彼方」と間違っていたようです。
 これは本当に助かりました。
 ありがとうございます。


 また他の作品にご興味くだされば幸いです。
[良い点]
言葉だけで、心情や想いが伝わってきました。
個人的に今は長時間小説を読む時間があまりなく、こういった作品はありがたいです!
そして、とても読みやすかったです。
[一言]

わ、なるほど…
会話だけの文章ですか…

こういうのも良いなぁ、と純粋に思いました。
  • 投稿者: 退会済み
  • 女性
  • 2011年 05月21日 01時14分
管理
 読んで頂いただけではなく、感想も残してくださって本当にありがとうございます。
 主人公のセリフだけから心情や想いが伝わったというお言葉、とても励みになり嬉しいかぎりです。

 朱瑠さんと同じく私もなかなか長編小説を読む時間がないので、そういった方々が気軽に読める小説がもっと必要だと、残してくださった言葉であらためて教えられました。
 貴重なご意見に感謝します。 
[一言]
 読ませていただきましたので、感想など書かせていただきます。
 まずはストーリーについて。今の時代を切り取った、そして、ある意味で「痛快」な想いを持ちながら、その奥に重苦しい反社会的な「何か」をも包含していて、考えさせられました。
 そして、この語り口と書き方ゆえに、このストーリーが成り立っているとも言えるけれども、そうでない書き方を想像させない強さを感じました。
 血沸き肉踊る心の葛藤を感じさせてくれた意味では、少々ショックだったことを吐露しておきます。
 いろいろと考えさせられた、楽しい読書の時間をありがとうございました。
  • 投稿者: 檀敬
  • 男性
  • 2011年 05月19日 01時52分
 主人公のセリフだけで果たして物語りが成立するのか、これは書いてみなければ分かりませんでした。
 一応は相手のセリフを考えながら執筆をしてまいりましたが、読んでくださった方々でおそらくそのセリフが違っていることでしょう。
 皆さんどのようなセリフを思い浮かべられたのか、これが気になってしまいます。


 思いつきで書いた手法と友人が語ったモンスターペアレントの事をネタに自分の想像力を膨らまして勢いのまま書いたのですが、そこから何かを感じ取ってくだされば、それはもう書き手冥利につきます。
 楽しい読書時間というお言葉まで頂いて嬉しいかぎりです。
 本当にありがとうございました。
 
[一言]
昔読んだ暴走族漫画はドラマがあって面白かったな。好景気で平和で退屈な時代だったからかな。刺激がほしかったのかな。


そして、今、不況。低賃金重労働。始終、イライラしてる。
街で暴走族を見るとやかまし過ぎて爆弾を投げてやりたくなります。



  • 投稿者: 退会済み
  • 30歳~39歳 男性
  • 2011年 05月18日 21時50分
管理
 言葉を残して頂き、本当にありがとうございました。

 仰られるように今の日本は未曾有の震災と不況で本当に疲弊しています。
 なかなか思うような就職に就けず、また低賃金で日々の生活に追われていると暴走族がハデに暴れていると心底腹がたってきますね。
 昔、暴走族のバイクの車輪に棒のような物を差し込んで転倒させた事件を、ごはんライスさんの書き込みを読んで思い出してしまいました。


 ムチャクチャな無理難題や因縁じみたことを言ってのける親や、善悪の見境がない子供がまかりとおる世の中。
 いつかこの主人公のような来訪者が何処かに現れるかもしれません。
 そういった殺伐とした世の中にならないで欲しいと祈るばかりです。


 この度は転載にもかかわらず、読んでくださったごはんライスさんにはあらためてお礼申し上げます。
[良い点]
この形式その物。

もう脱帽...思わずアイデア盗みたくなりましたよ!
[一言]
一見一人称小説の亜流みたいに見られるかもしれないけれど、実は全然違う。
新しいスタイルですね。
読み手も、作品に組み込むのは凄い!
これ、読み手の考えるセリフによってストーリーが微妙に変化しそうですね。

この形式の小説を極めるのも良いんじゃないですか?
  • 投稿者: 退会済み
  • 2011年 05月18日 18時50分
管理
 この物語、実は友人がモンスターペアレントに巻き込まれた話を元に作りました。
 その際に主人公のセリフだけで物語が進めば面白いのではないかという思いつきだけで書いただけなんですが、物凄い評価をして頂いて恐縮です。
 でも励みになりますし、ありがたく思っています。

 この形式でまた物語を書くと某サイトで言っていましたが、まだその機会に恵まれていないのでいずれ書いてみようと思います。
 レビューまで書いて頂き、本当にありがとうございました。
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