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[良い点]
スコ速でおすすめされていたので一気に読了しました。祐介にみんなが向ける、なんとも言えない優越感や哀れみのまじったような感情。沙織や達也の矛盾がまざった、不思議な行動。それらが一つずつ、迫ってくるような。素晴らしい作品でした。出会えたことに感謝したいです。達也がこれからどのように生きていくかは想像するしかありませんが、彼はずっと思索をしていくんじゃないかな、とか。祐介はずっと幸せなんだろうな、本人は…それは祐介を人間と思わない他人よりずっと幸せかもしれない…とか色々なことを考えてしまいます
  • 投稿者: 退会済み
  • 2022年 11月24日 12時56分
管理
[一言]
本編とあとがきから受ける印象が違うのは驚きでした
>ある人間が生まれてきたことが間違いだったなんて、どこの誰に言えますか?。
>作中で達也は言います。「それをお前が決めるな」と。
本編だと達也は会ったばかりのチンピラに言われるのが嫌なだけで、その発言そのものは達也の考えと変わらないと考えていました。

>人の価値を勝手に決められるほど、我々は価値ある人間でしょうか?
>我々はもう少し身の程を知るべきだと思います。
あとがきだとこうあるので、恐らくこちらが本音なのだと思います。
作者のうつ病に関しましては、ご快方を願っております。
しかし、作中で描写される祐介君は、ボーダーを越えてしまっているというのが正直な所です。
今回のことで彼が殺人犯となっていてもなんらおかしくはなく、その場合でも彼に責任能力がないのは明らかなので大した罪にはならないのでしょう。
その点に関しては、自分は強い理不尽を感じます。
生まれてきたことに罪がないのだとしても、人の行動には責任が伴います。
責任能力がないから罪に問えないのであれば、彼らを人間として扱っていないのはむしろ擁護派の方ではないでしょうか。

結果論ですが、祐介君は無理に一般家庭で育てるべきではありませんでしたし、達也は全てを捨てて別の土地に行った方が良いんじゃないかなと思いました。
さみだれ様

『虹の果てで待ってる』に引き続き、お読みいただきありがとうございます。

仰る通り、一般家庭で育てられず施設で暮らしていれば、そもそも
達也と祐介の交わりはありませんでした。
もしかするとそれが一番、波風の立たないといいますか、
平和的な解決方法なのかもしれません。

ですが何の因果か運命をともにしてしまい、
その結果友情とも愛情とも同情ともいえるような複雑な気持ちが芽生え、
しかし同時に祐介を心のどこかで見下してしまう気持ちも認めつつ、
それでもなおともに生きる方法はあるのか、ということに向き合ってみたかったのです。

答えはそう簡単に出るものじゃありませんし、
一生かかっても出るかわかりませんが、少なくとも一つの方向性を
打ち出すことが出来たのでは、と思います。

自分の書いたことが正しいとは、これっぽっちも思っていません。

本当にありがとうございます。
次回作もこの後投稿を開始しますので、
ぜひお読みいただければ嬉しいです。

(終)
[一言]
「発達障害」、難しいテーマだと思いました。
現代は医療の様々な技術進歩のおかげで、遺伝子に異常がある場合は検査で胎児の状態時に発見できるそうですね。
以前、何かで「妊娠した時、胎児に遺伝子異常が見つかったらどうしますか?」というアンケートを見かけたことがあります。
その時には9割以上の人が「生まない」という回答でした。
遺伝子に異常があっても全ての赤ちゃんがひどい障害を持って生まれるわけではありません。
しかし、現実として子供が強い障害を持っているために自分の人生がままならないものになってしまう親御さんもいらっしゃいます。
何が正解なのか、これは本当に難しい問題だと思います。
その後の祐介がどんな人生を歩むのかは誰にも分からないです。
  • 投稿者: Tatsu。
  • 2022年 03月01日 19時05分
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