感想一覧

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[良い点]
 冒頭から状況説明が丁寧で、物語の世界に引き込まれました。
 月明りのシーンが印象的で、脳裏に綺麗な満月が思い浮かぶほど上手く描写されていたと思います。
 また物語の途中に出てくる井成さんの奥さんも、異様な雰囲気が伝わってきてとても印象に残りました。
 そして、あの晩に聞いた狐の声が実は……というシーンで、主人公と同じように衝撃を受けました。
 確かに冷静になって考えてみると、それ以外に考えられませんね。
 最後のオチも、不気味な感じがして良かったと思います。
 それでは引き続き、コンテストをお楽しみください。
ネット小説大賞運営チーム様

月明かりのシーン、翌日の午前中のシーンは特に描写に気を使ったのでそこを褒めて貰えてとても嬉しいです。
井成さんの奥さんは一見清楚ですが妖しい魅力を湛えた人物像にしてみました。

>確かに冷静になって考えてみると、それ以外に考えられませんね。
→実は他の解釈もできるように書いています。
あれは狐の声で、実は井成さんの奥さんは化け狐だったとか、化け狐ではなく普通の狐の声をそうだと思い込んだだけ(井成さんの奥さんは人間で、彼女が縄で縛られたのと狐が捕まった事に関連性はない)とか。

ただ、あの声の真実がどうであっても、主人公は「それ以外に考えられない」と思って、そこから最後は井成さんの娘を拉致誘拐するまで人生転落してしまうのです。
自分が書きたいと思っていたこの小説のテーマはそこ(自分が発見したと思った物を否定や後戻りできず堕ちていく)でした。

ご感想ありがとうございました!(ぺこり)

  • 江部 保志
  • 2023年 07月27日 15時13分
[良い点]
黒い考えに取り付かれて、人とは違う性癖を得てしまった経緯と、その終結。
ゾッとする反面、誰しもがそうなる可能性を秘めていて、密かなる共感をしてしまう見事な作りです。
家紋 武範様

素敵な表現をありがとうございます。とても嬉しかったです。
自分はホラーだとサイコホラーばかり書いてしまうのですが、根本には「自分も道をひとつ誤ればこうなってしまうかもしれない」という恐れがあると思います。
まあ、実際は道を誤ってはいないし、主人公のような趣味も無いんですがw

ご感想ありがとうございました!(ぺこり)
  • 江部 保志
  • 2022年 06月23日 14時42分
[良い点]
幼い頃聞いた叫び声を忘れられず、
難関大学にまで合格した主人公の執念が凄まじいですね。

ラストの「いけない」「いけないのだ」で
踏み込んではならない最後のラインを踏み越えてしまった感じがします。
エタメタノール様

執念。そう、執念なのです。
自分は「執念深い」と親に何度も言われたことのある人間なので、こういう話が書けたのかもしれません。

主人公は自分の考えを確かめる為に人生の大半を注ぎ込んでしまったのです。しかし難関大学に入れる頭をもってしても、彼の「研究」は今まで完成しなかったわけです。

>踏み込んではならない最後のラインを踏み越えてしまった感じがします。
→嬉しいです……。書きたかった事がまさにそれなので、伝わるのって嬉しいものですね。

ご感想ありがとうございました!(ぺこり)
  • 江部 保志
  • 2022年 05月14日 10時25分
[良い点]
ひとつひとつの描写が鮮やかでジットリとしていて、色や温度、湿度、匂い、時間の流れ方みたいなものが迫って感じられました。

ホラーと純文学と。
どちらのいいとこどりをしたような美しい文章に酔い痴れました。
[一言]
一布さまのご感想へのご返信を拝読して、なるほど、と様々なパターンで妄想しました。
読み手に判断をゆだねる作品というのは、うまくやらないと途端に色あせてしまうものですが、成功するとものすごく余韻が残るというか、あとをひくというか。

残る作品になるなぁ、と改めて感じました。
いつまでも「残る」、凄い作品だと思います。
  • 投稿者: 空原海
  • 2022年 04月30日 02時39分
空原海様

美しい純文学を書くことができる空原様に文章を誉められると、嬉しくてくすぐったくなりますね。
とても嬉しいです。ありがとうございます。

ご存じだとは思いますが、あの人を騙したいので文章はかなり気を使いました。
これでバレたら一生勝てませんね。
(あの人は機械音痴なので、「短編ホラー」シリーズのリンクは踏まないだろうとふんでいますw)

>一布さまのご感想へのご返信を拝読して、なるほど、と様々なパターンで妄想しました。
拙作で複数パターン妄想していただけるとは光栄です!!
自分はついつい過剰に説明してしまう所があるので、読み手様に判断をゆだねる書き方は苦手なのですが、読む方としては好きな手法なので頑張ってみました。
(しかし投稿後にやっぱり改訂したい気持ちがムクムクと湧いておりますw)

ご感想ありがとうございました!(ぺこり)
  • 江部 保志
  • 2022年 04月30日 11時33分
[良い点]
幼い頃に印象に残った事って、年を取っても消えないんだよなぁ。
──と、妙に共感する部分がありました。

最初、位成さんは、その名前から狐の類かと思っていたのですが。過ぎた年月と娘の年齢から、人間として整合性がとれるので、きっと、腕の痕は、旦那さんとの・・・。

  • 投稿者: 一布
  • 2022年 04月19日 10時28分
一布様

>幼い頃に印象に残った事って、年を取っても消えないんだよなぁ。
→まさにそれですね。長期記憶の大きいところに入ってますね。
それに加えて言うなら、「自分だけが見つけた!」と思ってる考えってなかなか自分で否定しづらくないですか?(陰謀論好きな人とか)
幼い~若い時ほど自分の意見を客観視できない(しかし年を取り脳が衰えた老人も然り)気がします。
本作のテーマはエロスではなく、主人公の「自分の考えが正しい」という欲求に負け、堕ちていく様です。


>最初、位成さんは、その名前から狐の類かと思っていたのですが。過ぎた年月と娘の年齢から、人間として整合性がとれるので、きっと、腕の痕は、旦那さんとの・・・。
→名前に気づいてくれましたね。ふふふ。
実はどっちにも取れるよう曖昧にしています。
どっちだとしても主人公がついに倫理の壁を踏み越えて転落するというラストは変わらないので。

自分は4パターンの解釈を想定していました。
①一布さんの解釈(性癖がバレないよう、周りには留守だと言っていたor本当に留守にして別の所で……)
②真夜中の声は本物の狐。縄の痕は無理やり付けられた(夫or留守だと思った空き巣or夫の不在を狙った奥さんに懸想する不届き者の仕業)
③井成夫婦は化け狐。妻は昨晩山田さんの罠に捕まったが、翌朝何とか逃げてきた。その後は大人しくなったが、子供には過去の話を語ったので子供も化けて人里に出てきた。
④井成夫婦は人間だが留守がち。時々狐が妻に化け主人公を誑かしていたが、罠に捕まり夜中に吠えていた。翌朝逃げ出し、再度主人公を誑かすがその後命尽きる。

……って感じです。他の解釈もあったら教えてください。
ご感想ありがとうございました(ぺこり)
  • 江部 保志
  • 2022年 04月19日 11時22分
[良い点]
ああああああああぁっ!!?

いやー、淡々した語りから滲む隠微な背徳感にずぶずぶと沼に嵌ってゆく様に裏読みさせられて仕舞いました♡



あとがきにニヤリとして、作者マイページに飛んで噴きますたwwwwww

よくもだましたアアアア!!(AA略)
(笑)

[気になる点]
え、コレはハッピーエンドなのでは?(笑) 或いはメリーバッドエンドかと重い増したwwwwww
[一言]
脳内ノクタ続編十万字余裕でした♪wwwwww



なわのあとわななききえぬなわのわな
はめはまりゆくきつねなくよる 

縄の跡 戦慄き消えぬ 縄の罠
嵌め嵌まりゆく 緊痛燃啼く夜



m(_ _)m

  • 投稿者: 漉緒
  • 2022年 04月18日 23時46分
漉緒様

>よくもだましたアアアア!!(AA略)
→騙したいのは漉緒様じゃなくて私の母なんですがw
あと、女性の名前でこれを書くと読み手様の頭の中に偏見が入りやすいかな、と思いまして。
そんな願望全くないので……。

>え、コレはハッピーエンドなのでは?(笑)
→本作品のテーマは「主人公の思い込みによる転落」なので、堕ちてしまった以上バッドエンドかなと。

なお、井成さんの腕に痕が付けられた詳細な理由は4パターンほど解釈が出来るように書いたつもりなのですが、「井成夫婦の正体が化け狐だった」という解釈だと、その娘も積極的に化かしに来てますからハピエンまたはメリバと捉えることも可能ですね。

>ノクタ
→行きませんよw

>縄の跡 戦慄き消えぬ 縄の罠
>嵌め嵌まりゆく 緊痛燃啼く夜
→カッコいい! 緊痛燃と書いてキツネと読ませるのお洒落!

ご感想と、素敵な短歌をありがとうございました。(ぺこり)
  • 江部 保志
  • 2022年 04月19日 00時15分
[良い点]
さすがは男の人ですねっ。

変態ですっ(。>_<。)
しいな ここみ様

主人公は立派な変態ですね。井成さんの奥さんが魅力的だったばっかりに……。

変態な話ですが、書いている自分が変態とは限りませんっ!(。>_<。)

ご感想ありがとうございました(ぺこり)
  • 江部 保志
  • 2022年 04月16日 12時49分
[良い点]
うわぁ。めっちゃ怖かったです。
まさにサイコホラー。
人間の心の闇を感じましたっ!
しましまにゃんこ様

自分が書くホラーは大体サイコホラーなのですが(霊感が皆無の為、それ系が思い浮かばないのです)、今回はちょっと毛色の違う感じにしてみました。
怖いと言って頂けて嬉しいです。

ご感想ありがとうございました。(ぺこり)
  • 江部 保志
  • 2022年 04月16日 10時19分
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