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[気になる点]
???
文章の通りだとマリーベルには地味なだけでちゃんと自活できる手段があるのに、なぜヘンリーに着いていきたいのでしょうか。
ヘンリーの方なら、マリーベルにマウントが取れるしマリーベルを当て馬にして目立ち、自己承認欲求を満たすことができるからマリーベルを側に置きたくて甘言を弄するのは分かるのですが。
なぜ不利な目に遭わされている側のマリーベルが出て行かずに残って酷い目に遭いたがる…?よほど頭に問題がある人なのでしょうか
  • 投稿者: 遠矢
  • 2022年 10月02日 13時47分
 感想ありがとうございます。
 解説させていただきます。

 ヘンリーについて行きたいと思っていた理由はいくつかあります。
 まず1つは恋愛感情です。
 もともとは、マリーベルはヘンリーの事が好きでした。好きだったから、ヘンリーの側に居たかったわけです。

 第2は依存心です。
 両親が死んで打ちひしがれていた時に、ヘンリーに「これからは僕が絶対に守る」と言われ、事実幼いころは守ってもらっていた事から、マリーベルはヘンリーに依存するようになってしまっていました。
 ヘンリーに守ってもらうしかないと思い込み、見捨てられる事を酷く恐れるようになってしまったわけです。

 第3にマリーベルは、自分の能力を客観的に理解していませんでした。
 マリーベルは恋愛感情と依存心の為に、ヘンリーにすがって生きていくしかないとずっと思い込んでおり、しかも、ヘンリーがマリーベルが他人と付き合う機会をつぶしていたため、マリーベルは自分が自立できる存在だとは思っていなかったわけです。

 恋愛感情と依存心と、ヘンリーの行いによって、極端な視野狭窄に陥ってしまっていたとも言えます。

 そんな状況で、マリーベルは薬草採取の依頼で、初めて自力でお金を稼ぎます。
 その後、3人組の冒険者の活動を手伝って、正当な評価を受ける事を始めて経験します。
 そして、“治療師”から、他者に縋り付かずに生きるべきだ、という事を示唆されます。
 更に、自身の内面と向かい合って、最早ヘンリーへの恋愛感情があまり残っていない事に、今更ながら気づきます。

 ここで初めて、独り立ちするべきかもしれないと考えるに至ったわけです。
 そして、そう思ってみると、独り立ちは思いの外簡単に出来たので、そうする事にした。というわけです。

 ここら辺のマリーベルの心理は、一応「野草採取の依頼」「助力を請われる」「弱いから」で、書き込んだつもりです。
 このような経験をする前のマリーベルは、自分はヘンリーを愛している。自分はヘンリーに守ってもらわないと生きて行けない。
 という思い込み故に、ヘンリーの傍にいる事に固執してしまっていたのです。
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