感想一覧

[良い点]
タイトルを平仮名にして二つの意味を現わしていることと、前半と後半の落差。そしてまだ続きそうな終わり方。
[気になる点]
「奏は直哉のたった一人の彼女なのだ」というのが気になりました。
あれだけ愛してるのなら世間一般的には恋人が一人なのは普通だと思うのでこの表現はいらなかった気がします。
[一言]
自分の作品で恋愛要素が多少必要なので、鈴谷なつさんが恋愛ものの短編を多く書いているということをXで知り、勉強になるかと読まさせて頂きました。
※長編ものだと私には駆け引きを理解するのが難しそうだったので。
内容的にはいきなりホラーを読んだ気分でしたが（笑）

[良い点]
　彼氏として奏を心配する直哉の行動の一つ一つが丹念に描かれていました。連絡がないことを気にして、学校を訪ね、バイト先にも顔を出す。警察や両親に連絡しても掴まらない彼女を募う気持ちがこれでもかと表現されていて、どんどん感情移入していきます。
　また、少しずつ情報が集まり、やがて居場所がわかるといった展開とそこからの流れも巧みで、タイトルの意味をしっかりと噛みしめさせていただきました。
　奏が失踪した理由もそうですが、さらにラスト数行の記述に関しても大いに驚かされました。
　素敵な作品をコンテストにご応募いただきありがとうございます。